マンション選びに重要な駐車場の抽選方法と3つのトラブルとは?

マンションを選ぶとき、駐車場の有無が大きな決め手になる人が多いのではないでしょうか。

マンションの敷地内に駐車場がない場合、近隣で月極めの駐車場を借りることが出来るのか、駐車場は空いているのかどうかも判断基準になります。

特に車を大切にしている人にとっては、駐車場の形態も気になるところです。

そこで、分譲マンションを購入する際、きちんと把握しておくべき「マンションの駐車場と、駐車場の抽選方法」について、詳しく説明していきます。

1. マンション駐車場の抽選方法とは?

分譲マンションの場合も、マンションの駐車場は賃貸方式を取っているところが多いです。

中には、駐車場も購入できる分譲方式のマンションもありますが、駐車場に対しての固定資産税も発生するためそれほどお得じゃないと思う人も多く、賃貸方式の駐車場が主流です。

駐車場を利用するときは、マンションの管理組合と駐車場の使用契約を締結することになります。

マンションの駐車場は、公平であることが望ましいとされていますので、1つの住戸に対して1区画の駐車場が設置されていることが理想です。

郊外のマンションでは、1つの区分所有者に対して2区画の駐車場が設置されているところもあります。

しかし、都心部のマンションでは、1つの区分所有者に対して1区画の駐車場が用意されてないことも多々あります。

マンションにおいて、駐車場のスペースが同じである同条件の駐車場が、1つの区分所有者に1区画、マンション敷地内に確保されているのであれば、マンションの駐車場の抽選は導入されていないことも多いです。

その場合、分譲マンションを購入順、つまり先着順に駐車場を選んでいくことになります。

しかし、マンションの出入り口までの距離が近いか遠いか、中にはマンホールの上に駐車場がある、ゴミ捨て場付近の駐車場かどうかなど、駐車場を使用するに当たって不公平感をなくすために、駐車場の抽選制を導入しているマンションもあります。

また、全住戸分の駐車場をマンションの敷地内の設置できない場合や、機械式駐車場が併存している場合は、平置き駐車場を希望する人が多くなる可能性もありますので、駐車場使用者間の不公平さをなくすためにも、2年〜数年に1度、駐車場区画を総入れ替えして再抽選するという方法を取っているマンションもあります。

マンションの駐車場の抽選は、マンション完成後のお引き渡し時期に抽選を行って駐車場の位置を決めることが多いです。

2. マンション駐車場の抽選にはずれたらどうする?

敷地内に車が停められることが理想ですが、駐車場の設置数が少ない場合はどうしても抽選で外れる人が出てしまいます。

マンション駐車場の抽選に外れてしまった場合は、マンション敷地内に割り当てられた駐車場に車が停められなくなってしまいます。

その場合、マンション近隣で駐車場を探すことになりますが、外部の駐車場にも空きがない場合は、かなり遠くの駐車場を探すことになります。

雨の日や悪天候時、また緊急時や体調が悪い時などは、車がマンションの敷地内にないことが不便に思うことも多いです。

駐車場の抽選に外れた人で、どうしても敷地内の駐車場を希望する場合は、駐車場の空き待ちをすることになります。

管理組合に連絡して駐車場の空き待ちをするのですが、空き待ちですらかなり順番待ち状態であることも多いです。

3. マンション駐車場の抽選方法によくある3つのトラブル

マンションの駐車場の抽選方法によくある3つのトラブル事例をご紹介します。

3-1. マンションの駐車場抽選について、使用者を固定する場合

マンションの駐車場の抽選をする場合、抽選は一度だけで、その後ずっと抽選で当たった区画を駐車場として使わなければならないというマンションもあります。

これは、「使用者固定制」と呼ばれ、駐車場の抽選をした後は、半永久的にその区画を駐車場として使用しなければならないということです。

全て同じスペースの駐車場でも、両隣を大きめのワゴン車に挟まれていたりする場合は、非常に停めづらい駐車場となってしまいます。

駐車場は、隣の車の大きさとの兼ね合いもありますので、「抽選したからこれで決定、永久にその場所」とすんなり受け入れられないこともあります。

その場合は、マンションの管理組合の規約を変更しなければならないこともあり、非常にややこしくなってしまいます。

3-2. 駐車場抽選時に購入が間に合わなければ空きがないことも…

新築分譲マンションの駐車場は、通常駐車場区画を決めるのに、マンション完成後のお引き渡し時期の頃、駐車場の抽選会が行われる場合が多いです。

1回目のマンション駐車場の抽選会で、敷地内の駐車場区画はほぼ埋まってしまうところが多いでしょう。

ですから、マンションの購入を決めた時点で駐車場の抽選会が終わっていたら、駐車場の空き枠は0で、敷地内で借りることが出来ないことも多々あります。

マンションによっては、2〜5年ごとに駐車場の抽選会を行うところもありますが、使用者固定制の制度を採用しているマンションの場合は、駐車場が空くまで何年も待つことになるケースもあるのです。

3-3. 駐車場の総入れ替えがあることも

分譲マンション購入時に「平置き駐車場があることで決めた」という人も多いでしょう。

しかし、マンションが平置き駐車場と機械式駐車場のどちらも所有していた場合、平置きと機械式の駐車場全てが総入れ替えになってしまう可能性もあるのです。

平置き駐車場を希望していたからマンションを購入したのに、突然駐車場の抽選会があり機械式駐車場が当たってしまったら…何かと不便ですよね。

でも、ある一定数の票が集まり、「マンションの総会で駐車場の再抽選が決まれば、駐車場の変更はあり得る」とされているところも多いです。

機械式駐車場は車の大きさにも制限があるので、あまりに大きな車や車幅が長い車は、機械式駐車場に停められません。

機械式駐車場を所有しているマンションの購入を考えている人は、平置き、機械式のどちらになっても自分の車が駐車出来るのかを確認しておきましょう。

3-4. 駐車場の抽選で優先される車がある?!

分譲マンションの駐車場の区画についての抽選方法は、本当に公正に行われているか疑問を持っている人も多いです。

とあるマンションの場合、「販売価格の高い上層部の階の部屋が、駐車場も屋根付き平置きのとても便利な区画に当たっている」というケースがあります。

高級な車ほど、路面に面して広い敷地のある屋根付き駐車場に停めていたりするのを見ると、「お金持ちで高級車は優遇されるのかな」と思っていました、なんて話もあるほどです。

分譲マンションの駐車場の抽選方法は、全てがオープンな抽選会で実施されているわけではありません。

抽選方法に疑問を持った場合は、管理組合に尋ねて見るのも良いでしょう。

4. マンション駐車場の抽選方法と注意点まとめ

マンション購入時に、意外と見落としがちな、駐車場の抽選方法や注意点についてご説明しました。

駐車場は、住戸に対して100%の駐車場を確保出来ていないマンションも多いです。

その場合、駐車場枠が抽選となってしまい、狭き門になってしまうこともあるのです。

また駐車場に当たったとしても、車長・車高・車幅などの車のサイズが各家で違うため、何かとトラブルが起こりがちです。

また、マンションの駐車場の形態によっては、車種に制限が出てくる場合もあります。

今の車に永久に乗り続けるわけではないので、車を買い替える場合も想定しておくことも重要です。

検討中のマンションで、具体的にどの長さまでの車種ならOKなのかは事前に確認しておきましょう。