マンション購入前に知っておきたい機械式駐車場の仕組みと修繕費・耐用年数

マンションの駐車場には大きくわけると、3つの種類があります。

平置き駐車場、機械式駐車場、自走式駐車場の3つです。

各駐車場の種類によって、耐久性が異なり、修繕費がちがってくる可能性もあるんです。

そこで、この記事では、各駐車場の仕組みや修繕費について解説!

とくにマンションで多い機械式駐車場について詳しく説明します。

また、駐車場を借りるにあたって敷金礼金は必要なのかなど、気になる駐車場の仕組みについても説明していきます。

そのほか、その駐車場が高いのか安いのか、これから購入しようとしているマンションの駐車場は将来も安心して使えるのかに関して、しっかり判断できる情報をまとめています。

知らずに契約してしまったがゆえにトラブルに発展してしまう、ということにならないためにも是非目を通してみてください。

1. マンション駐車場の3つの種類と仕組み

まずはマンション駐車場の3つのタイプについて解説します。

それぞれにメリット・デメリットもありますので、併せてチェックしていきましょう。

1-1. 平置き駐車場

平置き駐車場というのは、屋外で道路と同じ高さに設置された駐車場で多階層構造ではないものを指します。屋根があるタイプもあります。

建造物ではなく基本的には土地そのものなので、大規模な修繕などもなく、半永久的に使い続けることもできるので比較的安価な駐車場代が設定されます。 

平置き駐車場は露天タイプが多いので、雨やほこりなどで車が汚れてしまうことを気にする方もいますが、車の出し入れがしやすいというのもメリットでしょう。

1-2. 機械式駐車場

指定位置まで入庫して機械で駐車スペースまで移動する作りの駐車場が機械式駐車場です。

マンションだけではなくデパートなどで導入されている例も多くあります。

大きな車や車高が著しく低く設定された車などでは利用できないケースもあります。

雨やほこりで汚れることはありませんが、車の出し入れには時間と限られたスペースに入庫する技術が要される場合も。

また修理や大規模修繕などで費用が掛かり、その分修繕積立金が高くなるケースも少なくありません。

駐車場代に関しては1階部分が一番高額で、上に行くほど安くなる傾向も特徴的です。

機械式駐車場の耐用年数は20年前後

機械式駐車場の大規模修繕がどのくらいの頻度で行われるものなのかチェックしておきましょう。

機械式駐車場は構造物として法定耐用年数15年と定められています。

維持管理が適切に行われていれば法定耐用年数以上に使用可能で、20年以上持つケースも少なくはありません。(通常2025年は使用できるという説もあります)

そのためには法定耐用年数15年以内の各消耗パーツ(昇降装置・排水装置・安全装置など)をしっかり整備・交換することも必要になります。

一番短い耐用年数5年と定められているものでは、落下防止装置・基盤・操作パネルなどがあります。

(参考:機械式駐車場の耐用年数とは?機械式駐車場にも寿命がある?

耐用年数は2種類存在する

耐用年数には法的に定められた「法定耐用年数」と不動産鑑定評価に使う「経済的残存耐用年数」があります。

<法定耐用年数>

法人税の計算のために税法により定められたもの。

駐車場に関しては以下のように指定されています。 

  • 自走式立体駐車場(建物)鉄骨造・・・31年
  • 自走式立体駐車場(建物)鉄筋コンクリート造・・・38年
  • 機械式駐車装置・・・15年
 <経済的残存耐用年数>

これは不動産鑑定士が不動産の鑑定評価を行う際に使用されるもので、修繕などの際参考にされる数値ではありません。

ただし、建造物としての価値の基準となるものなので物件売却の際、共用部である駐車場の価値がこれによって変動するものになります。 

(参考:機械式駐車場の耐用年数とは?機械式駐車場にも寿命がある?

1-3. 自走式駐車場

自分で走行して駐車スペースに停める駐車場を「自走式」といい、いわゆる平置き駐車場にたいしても「自走式」と表現できます。

敷地に駐車スペースが平面的に並んだものを「平面式駐車場」、マンション棟とは別に駐車棟を造ったものを「多層式駐車場」といいます。

自走式駐車場の法定耐用年数は以下のように定められています。

  • 壁で囲まれない自走式プレハブ駐車場・・・15年
  • 壁で囲まれた鉄骨造自走式駐車場・・・31年
  • 壁で囲まれた鉄筋コンクリート造の自走式駐車場・・・38年

駐車場としては車の出し入れは機械式よりも容易にできますが、機械式ほどではないですがメンテナンス費用や管理費がかかります。

駐車場代としては1階部分が一番高く、上に行くほど安くなる点も特徴です。

(参考:株式会社野上構造設計「立体駐車場」

(参考:SUUMO「自走式駐車場の意味」

2. マンションの駐車場が修繕積立費用に関わってくる?   

上でお伝えしたように、マンションの駐車場は、修繕積立金などを使ってメンテナンスをしながら運営していくものです。

修繕積立金とは駐車場だけでなくマンション全体の修繕のために積み立てされているもの。

駐車場の中でも特にメンテナンス費用がかかるのは「機械式駐車場」で、一式を総入れ替えするような場合には数千万円以上の出費になることもあります。

当然ですが積立金で賄いきれない場合には一時金などの形で徴収されたり、修繕を見越した積立金の値上げがおこなわれることもあります。

3. 駐車場を借りるのに敷金と礼金ってあるの? 

敷金とは、江戸時代は市場取引の手付金として発足したもので、現在では不動産の賃貸借の際に賃料などの担保目的で賃貸人に預けておく保証金としての意味合いがあります。

礼金は名前の通り、不動産を借りるにあたっての「謝礼金」として一時的に支払う金銭のことです。

月極駐車場を借りる場合には、一般的には敷金礼金は必要です。地域にもよりますが、礼金不要という駐車場もあります。

分譲マンションの敷地内の駐車場で占有区画として、自分で登記も行った駐車場では当然ですが敷金礼金は必要ありません。

同じ分譲マンションでも、管理組合や管理会社と使用契約を結んで利用する共有部の駐車場では敷金・礼金が必要になるケースもあります。

4. まとめ

マンションの駐車場について、様々な観点から情報をお伝えしてきました。

駐車場には3つのタイプがあり、それぞれに駐車場代だけでなく修繕積立金にもかかわるメンテナンス費用が大きく異なる、ということも覚えていただけましたか?

これから分譲マンションの購入を検討される皆様にとっては、とくに重要なポイントです。簡単に復習しておきましょう。

  • 機械式駐車場…狭くても設置可能・修繕費は一番かかる・駐車場代は比較的安い・出し入れ不便
  • 平置き駐車場…出し入れ簡単・修繕費は一番安い・未舗装の場合駐車場代安い
  • 自走式駐車場…耐久性があるので修繕費は抑えられる・屋根がある場合もある

機械式駐車場は、車の大きさ・高低も入庫可能条件に引っかかってしまう場合があるので注意が必要です。

また駐車場を利用するにあたって月極駐車場だけでなく分譲マンションであっても敷金礼金がかかるケースがあることもお伝えしました。

  • 月極駐車場…敷金礼金が必要
  • 分譲マンション駐車場登記あり…敷金礼金不要・登記費用と固定資産税はかかる
  • 分譲マンション駐車場共有部…使用契約を管理会社/管理組合と結ぶ・敷金礼金が要ケースあり

 分譲マンションを購入する場合に重要なポイントとして、修繕費にかかわる駐車場設備の法定耐用年数についてもまとめておきます。

  • 自走式立体駐車場・鉄骨造・・・31年
  • 自走式立体駐車場・鉄筋コンクリート造・・・38年
  • 機械式駐車場・・・15年

※1 機械式駐車場の各パーツには最低5年からの法定耐用年数が定められ、別途メンテナンスが必要になる。

※2 機械式駐車場はきちんとメンテナンスされていれば2025年利用できるケースが多い。

上記のポイントを抑えておくことで、自分にとって納得のいく駐車場選びにつながるはず。

分譲マンション購入時には駐車場がらみのトラブルが発生することも多いので、覚えておくと良いでしょう。

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