マンションの駐車場の防犯対策について考えたことはありますか?
エントランスや建物内のセキュリティは強化していても、駐車場のセキュリティはおろそかになりがち。
駐車場のセキュリティを強化するものとしては、シャッターやゲートを挙げることができます。
そこで、この記事では、駐車場ゲートに注目!
駐車場ゲートの種類や使用方法、取り付けるときや破損してしまったときの流れについてご紹介します。
このページでわかること
1. マンションの駐車場ゲートの二つの種類
マンションの駐車場ゲートは、敷地外からの車の出入りを規制するセキュリティ設備です。
駐車場の出入り口に機械式のゲートを設置することで、専用リモコンなどを所有する住人しか駐車場に入ることができないようにして、違法駐車などを防ぎます。
シャッターとゲートの違いは、閉鎖性です。
シャッターは駐車場を閉鎖してしまうので、人も車も入ることができません。
ゲートは踏切やチェーンのような形状なので、車は入れませんが、人は入れてしまいます。
防犯性はシャッターのほうが高いですが、ゲートのほうがコストを抑えて簡易的なセキュリティとして定評があります。
駐車場ゲートは2種類に分けられます。
一つずつ見てみましょう。
①ゲートバー式
まずは、ゲートバー式です。
「バー」という名前のとおり、踏切のようなゲートです。
解錠するとバーが上に上がり、車が入れる仕組みです。
ゲートバー式は、省スペースな駐車場に向いています。
片側のみに機器を設置するので、間口が狭い駐車場でも設置できるのが特徴です。
目安としては、間口5m前後の駐車場はゲートバー式が合っているでしょう。
チェーン式よりも取り付け工事が簡単というメリットもあります。
踏切のようなゲートというと、ゲートに車が当たってしまって、車などが破損してしまうリスクを想像する方もいるでしょう。
もちろん、操作ミスなどによる事故はありえますが、センサーがついており、下に車がいるのに下がってきてしまうということは基本的にはありません。
ただし、人は感知の対象外というのが一般的なので、通行人用の別の出入り口を用意しておく必要があります。
②チェーン式
二つ目はチェーン式です。
一戸建ての駐車場にも設置されていることが多いタイプです。
解錠するとチェーンが上に上がり、車が下から入れる仕組みです。
一戸建てのチェーン式ゲートは手動のものが多く、ドライバーが車から出てチェーンを付けたり開けたりしなければいけませんが、マンションは基本的に電動なのでリモコンなどで操作をすることができます。
チェーン式のメリットは、デザイン性がよいこと。
威圧感がないので、マンションの外観を壊しません。
チェーン式は左右に機器を設置しなくてはいけないので、間口は広めの駐車場に適しています。
目安は間口8~10mです。
また、チェーンの溝に雪が入り込んでしまうため、積雪地には設置できないので注意しましょう。
チェーン式もゲート式と同様に、センサーで車を感知するので、車が下にいるのにチェーンが下がってきてしまうということが基本的にはありません。
2. 種類別、駐車場ゲートの操作方法!
駐車場ゲートは手動と電動とありますが、マンションに設置されるものは基本的には電動です。
そのため、車から出なくても車内で操作できるのです。
雨の日にチェーンを外したり、また付けたり…というのは大変なので、電動は嬉しいですよね。
電動の駐車場ゲートは、様々な方法で操作することができます。
ゲート式・チェーン式それぞれの操作方法をご紹介します。
①リモコン式
まずはリモコン式です。
住人専用のリモコンを使って操作する方式です。
リモコン式のメリットは、窓ガラス越しにゲートを開けられること。
寒い日や雨の日に窓を開けなくてよいのは助かりますよね。
ただし、リモコンは電池式なので、1~2年で電池交換をしなくてはいけません。
また、リモコンはダッシュボードに入れておくドライバーが多いと思いますが、コンパクトなため、紛失してしまうリスクがあります。
②ICカードシステム
つぎはICカードシステムです。
ICカードシステムとは、ICカードをゲートの読み取り部分に近づけるだけで、ゲートを通過することができるシステムです。
特徴としては、車の入退室情報を管理できること。
ICカードを所有していないとゲートを解錠できないので、敷地外の車の侵入を防ぐことができます。
ICカードのメリットは、発行が安く、機器に入れたり通したりしないため、故障が少ないことです。
一方、デメリットは、窓を開けてカードリーダーにICカードをかざさないと解錠ができないことです。
寒い日や雨の日は手が濡れてしまうので、気になる人もいるでしょう。
③ループコイル
リモコンもICカードもいらない便利なシステムが、ループコイルです。
ループコイルとは、車両の金属部分を検知するセンサーです。
このセンサーを使って、車が今どこにいるのかを検知しながら、ゲートを開けたり閉めたりしてくれる便利なシステムです。
ループコイルは、車両が通過する道路(駐車場敷地内)に埋め込みます。
アスファルトをカッターでカットして埋め込んだり、アスファルトをつくる前に埋め込んでおく方法があります。
リモコンは電池が切れてゲートの前で立ち往生してしまう可能性があったり、ICカードは紛失してしまうと再発行に時間がかかるというデメリットがある一方、ループコイルはアイテムなしでゲートを操作できるのがメリットです。
3. 駐車場にゲートを取り付けたい!三つの確認事項
マンションの駐車場にゲートを取り付けるときには、専門業者に工事をしてもらうことになります。
依頼をする前に、いくつか事前に確認しておきたいことがあるのでご紹介します。
①マンション駐車場の高さを確認しよう
まず確認したいのはマンション駐車場の高さです。
メーカーにもよりますが、ゲートバー式とチェーン式では設置可能な高さが異なります。
ゲートバー式は2.7mほど、チェーン式は2.5mほどの高さが必要になります。
地下の駐車場などで、2.5m以下の高さしかない場合は、設置位置などを見直す必要があります。
事前に高さを測っておくようにしましょう。
なお、ゲートバー式は高さ制限がある場合、折れバー仕様のものになるので注意しましょう。
②利用する車両台数を確認しよう
つぎに確認しておきたいのは駐車場を利用する車両台数です。
車両台数が多いか少ないかによって、リモコン式やICカード式など、どの通信機器を選択するかが変わってきます。
車両台数が多い場合は、ICカード式のほうがコストを抑えることができます。
また、車両台数によって適している商品やオプションも異なります。
多くの車両が駐車する駐車場ゲートであれば、通過したら自動で閉まるシステムがついていたほうがよいでしょう。
また、開閉速度も速いほうが、ゲート待ち渋滞が起きてしまうということもありません。
③必要なオプションを確認しよう
最後に確認しておきたいのは、必要なオプションです。
一例ですが、以下のようなオプションがあります。
- 出庫時に周囲に知らせる出庫注意灯の設置
- 出庫時に自動でゲートが上がるシステム
- 入出を管理、記録するシステム
「あれもこれも」と付けてしまうと、当然ですが値段が高くなってしまいます。
車両台数、予算、周囲の環境などを考えて、必要だと思われるオプションをメモしておくとよいでしょう。
4. ゲートを壊してしまった・・・どうなる?
安全センサーがついているといっても、ブレーキとアクセルを踏み間違えたり、荷物をぶつけてしまったり、思わぬ事故が起こる可能性もあります。
その際にマンション駐車場のゲートを壊してしまったらどうなるのでしょうか。
まず気になる費用ですが、マンションによっては、加入しているマンション保険で全額または一部を補償してもらえる可能性もあります。
しかし、保険に加入していなかったり、明らかにドライバーの過失であると、一部または全額を支払わなければならないことも。
もしも壊してしまったときは、ゲートメーカーの保守センターに連絡をします。
スタッフが駆けつけてくれて、応急処置やストックの部品で修理をしてくれます。
ダメージが大きい場合は、新品のゲートを取り寄せたり、レンタルのゲートを一時的に使用することが多いようです。
5. まとめ
愛車を安心して駐車するために、駐車場のゲートは注目されています。
設置できるゲートは、駐車場の高さや予算、車両台数によって異なるので、マンションの駐車場に合ったものを選ぶようにしましょう。




