マンションによく出る虫8種類と駆除方法まとめ

マンションでの快適な毎日が、ある日突然小さな存在によって壊されてしまうことがあります。

それが厄介な「虫」の存在です。

日本に生息する虫の種類は膨大な数がありますが、マンションで主に見かける虫はある程度限定されています。

そのためどんな虫がマンションでよく出るのかを知れば、対処法も身につくというわけです。

そこで今回はマンションでよく出る虫8種類とそれぞれに適した駆除方法をまとめて紹介していきます。

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1. マンションによく出る虫8種類

1-1. ゴキブリ

突然姿を現し恐怖のどん底に陥れるイヤな存在がゴキブリです。

ゴキブリといいっても日本のマンションで見かけるゴキブリは「クロゴキブリ」と「チャバネゴキブリ」の2種類がほとんどです。

クロゴキブリは体長約30㎜あるので、ゴキブリ界の中では大きな個体に分類されます。

一年中活動期間があり、黒光りした体が特徴です。

そのため見かけたときの恐怖は相当なものです。

これに対してチャバネゴキブリは、体調15㎜前後の小型ゴキブリです。

体の色は茶色で、おなかに黒い斑点があります。

どちらも厄介な存在なのですが、家の中に巣が出来ると駆除に苦労するのは「チャバネゴキブリ」の方です。

チャバネゴキブリは小型ゴキブリですが、成体になるまで何度も脱皮を繰り返します。

そしてその脱皮した皮をエサにしてさらに成長していきます。

だからエサがなくても成長に全く困らないのです。

小型なので行動範囲は狭いのですが、驚異的な繁殖力を持っています。

それだけに駆除をする時には巣ごと絶滅に追い込まなければいけません。

駆除方法

ゴキブリの駆除方法は2種類あります。

まず即効性の高い駆除方法は「殺虫剤で直接駆除」です。

姿を見せた瞬間にその場で駆除をしなければ、逃げ込まれた先でさらに繁殖してしまいます。

ですから「見つけたら即・駆除」が基本です。

ただこれだけではゴキブリとの戦いは終わりません。

とにかく巣を発見し、巣ごと駆除をしなければいけません。

ゴキブリは「ほこりが溜まっている場所」「暗い場所」「湿気がある場所」を好みます。

その上生ごみや食べ残しが大好物です。

ですからこういったポイントをくまなく探し、巣がありそうな場所に駆除薬を置きます。

この作業を繰り返し続ければ確実に巣ごとゴキブリを撃退できます。

1-2. 蚊

蚊は低層階だけの問題と思われがちですが、実は高層階でもよく出てきます。

自然が多い場所や川・池の近くは蚊の繁殖場所になりやすいので、マンションの周辺にこのような環境がある低層階ではかなりの高確率で遭遇します。

ただ蚊の飛翔高度はマンション3階までが限度といわれています。

ですから現実的に考えれば高層階で蚊に襲われることはありません。

ところが「エレベーター」という便利な共有設備が、高層階で蚊が発生する一つの原因となっています。

確かに自力で飛ぶことが出来る高さの限度はマンション3階程度ですが、エレベーターに乗って高層階まで移動することもあります。

さらに高層階に蚊が繁殖できる場所があれば、その場所で大量発生します。

そのため蚊が発生する経緯に違いはあっても、低層階・高層階問わず蚊はよく出るのです。

駆除方法

即効性の高い駆除方法としては、蚊専用の殺虫剤が一番です。

ただこれだけでは駆除方法としては完ぺきではありません。

まず低層階の場合は、「玄関・ドアの開閉回数を抑えること」「網戸をしっかりと閉めること」「蚊よけの線香などを使うこと」で部屋に蚊が入り込まないようにすることが大事です。

高層階の場合は、バルコニーのチェックをすることから始めます。

蚊が卵を産むのは水が溜まっている場所です。特にバルコニーでガーデニングをしている人は、水やりのたびにバルコニーに水たまりが出来ないようにきちんと水はけをよくしましょう。

また水が溜まりやすい場所はこまめに掃除しましょう。

水たまりがなければ蚊が卵を産み付けることはできませんから、エレベーターなどで蚊が高層階に潜り込んできても時間がたてばそのまま死にます。

1-3. ハエ・コバエ

部屋の中で厄介な存在といえば「ハエ」「コバエ」がありますね?

でもこの2種類は大きさだけではない違いがあります。

まずハエです。こちらは屋外から部屋の中に侵入してきます。

ですから家の中に入り込まないようにしっかりと対策をしていれば、ハエが気になって仕方がないということは免れます。

これに対してコバエの方は、家の中で発生します。

しかもコバエは食べ残しや生ごみなど生活の中で出るごみから発生します。

そのためちょっとでも油断をしていればどこでも発生します。

駆除方法

ハエの場合は、ハエ専用の殺虫剤を使うのが一番効果的な駆除方法です。

コバエの場合は家の中で発生するので、「コバエの駆除」と「発生源を断つ」の2つが必要です。

コバエの駆除は据え置きタイプのコバエ専用駆除剤があるので、そちらを使ってみると即効性があってよいです。

ただし問題は「2度とコバエを寄らせないこと」の方です。

でもこちらも理屈が分かれば簡単です。

そもそも生ごみや食べ残しなどの生活ごみが大好物なのですから、こうしたごみの処理をこまめに行うことがコバエの発生源を断つのに有効です。

家庭用生ごみ処理機を購入してみるのもコバエ対策としてはおすすめです。

新たに家庭用生ごみ処理機の購入を考えている住民に対して購入費用の一部を補助している自治体もあります。

こうした制度を利用するのもおすすめですよ。

1-4. タバコシバンムシ

タバコシバンムシは、シバンムシ科の屋内害虫です。

全長2㎜前後と小さく、メスのカブトムシのような姿をしています。

ただ厄介なのは、部屋の中のどこにでも繁殖できるというところです。

キッチンにあるパスタ、乾麺、乾物類、そうめん、小麦粉、コーヒー、香辛料など乾燥しているものはすべて食べます。

さらに名前に「タバコ」つくことからもわかる通り、たばこの葉っぱも食べます。

もっと厄介なのは畳もエサにするところです。

だから畳に繁殖してしまうと、半永久的に増殖し続けます。

駆除方法

基本的にタバコシバンムシが発生している食品を処分すれば駆除できます。

ただ室内に大量発生してしまっている場合は、シバンムシ専用の燻煙剤を使うと一気に駆除が出来ます。

ただしマンションの場合、燻煙剤を使用すると火災報知器が反応してしまうことがあります。

ですから使用を検討しているのであればまずはマンションの管理人に相談してみるのがおすすめです。

1-5. ジンサンシバンムシ

ジンサンシバンムシはシバンムシ科の屋内害虫です。

タバコシバンムシと大きさや形は似ていますが、比べてみるとやや細身なのがジンサンシバンムシの特徴です。

ジンサンシバンムシの大好物もタバコシバンムシとほぼ同じですが畳は好みません。

その代り古い本は大好物です。

駆除方法

畳に繁殖しないジンサンシバンムシの駆除はかなり簡単です。

ジンサンシバンムシが発生している食品や本を丸ごと処分することで駆除は出来ます。

1-6. カメムシ

触ると強烈な悪臭を放つカメムシもマンションではよく見かける虫です。

かなり小さな虫なので、ちょっとした隙間からでもすぐに部屋の中に入り込んでしまいます。

その上越冬するので、冬眠から覚めた春に大量発生します。

またカメムシは体が軽いので、風や気流に乗って高層階にも飛んできます。

マンションでは高層階に行くほど室温(バルコニーの場合は気温)が高くなるので、越冬前のカメムシにとって高層階は最高の越冬スポットになります。

しかも驚異的な繁殖力を持っているので、越冬している状態のカメムシを駆除しないと春に大量発生してしまいます。

駆除方法

カメムシは手で触ると強烈な悪臭を放ちますので、専用の殺虫剤で駆除するのが一番です。

また庭やバルコニーでガーデニングをしている人は、植木鉢や草木の陰にカメムシが固まって冬ごもりをしていないか必ずチェックしてください。

冬眠しようとしているカメムシを発見したら、すぐに専用の殺虫剤で駆除です。

この時点できちんと駆除が出来ていれば春に大量発生することはありません。

1-7. クモ

マンションでクモというと低層階だけに出る虫と思うかもしれませんが、高層階のバルコニーでもクモは良く見つかります。

もともとクモはエサをとるために巣を張りますよね?その巣の上を歩いて生活しているので、体重もかなり軽いです。

そのためカメムシと同じく気流や強い風に乗って高層階のバルコニーまでたどり着くことがあります。

さらに最近は高層階でもバルコニーでガーデニングを楽しんでいる人が増えています。

ということはクモがエサを確保する環境が整っているとも言えます。

しかも高層階なのでクモの天敵もいません。

ですからクモにとって高層階のバルコニーは天国のような場所なのです。

ただマンションで見かけるクモはほとんど人に害がありません。

そうはいっても姿かたちは不気味ですから、見るだけで不快になる人も多い虫といえます。

駆除方法

即効性があっておすすめなのが、クモ専用のスプレー式殺虫剤です。

直接吹き付けて駆除するだけでなく、クモの巣があった周辺をくまなく散布すればすぐに駆除でします。

またクモ自体が生命力の高い虫ではないので、1度の散布で簡単に駆除できます。

1-8. 蟻

庭があるマンション1階で出る蟻と2階以上とではアリの種類も侵入方法も違います。

ただ最近増えているのが高層階で発生する蟻の存在です。

高層階はそもそも土とは無縁なはずです。

でも最近では高層階だと虫が出にくいということもあって、バルコニーでガーデニングを楽しむ人が増えています。

そうなると引き渡し時にはないはずの土が高層階でも存在することになります。

さらに屋上に庭園を設置し、住民たちの憩いの場にしているマンションもありますよね?

たしかに鉄筋コンクリート製のマンションの場合、高層階になるほど室温が高くなります。

屋上庭園は自然の力で建物内の温度を下げる効果が期待できますが、屋上に樹木などを植えて自然に近い状態を作るので高層階でも蟻が発生します。

駆除方法

まず蟻の侵入通路をたどって巣の場所を突き止めましょう。

部屋の中の蟻をいくら駆除しても、巣ごと駆除しなければ意味がありません。

マンションで蟻の巣が多いのはプランターや大きな植木鉢です。

特にバルコニーに置かれている場合、そこに蟻の巣があると網戸のわずかな隙間からどんどんと部屋の中に入り込んできます。

ですから巣を駆除することが一番です。

最も効果があるのは巣を全滅させる蟻専用駆除剤です。

働き蟻を使って巣に駆除剤を持ち帰らせるので、巣ごと一網打尽にできます。

簡単ですしかなりの効果が期待できるのでおすすめですよ。

2. マンションでやっておきたい3つの虫対策

2-1. バルコニーは清潔に!

マンションで虫の被害が目立つようになったときには、まずバルコニーのチェックをしてみましょう。

その時に「高層階だから虫が来るはずがない」という先入観はNGです。

体が小さく繁殖力の強い虫ほど、様々な方法で高層階にやってきます。

高層階についたとしても、虫が繁殖する環境がなければそこが繁殖場所になることはありません。

そのかわり「水たまりがある」「ゴミ置き場にしている」「プランターや植木鉢がたくさん置いてある」という場合は要注意です。

こうしたものは偶然高層階にたどり着いた虫たちの格好の繁殖場所です。

知らずに放置しておくと産卵時期には虫が大量発生します。

2-2. 網戸のチェックはこまめに!

虫の侵入を防ぐには網戸に隙間がないことが前提条件です。

「網戸が破けている」「締めても隙間がある」では小さな虫たちは部屋の中に入り放題です。

これは低層階・高層階問わず大事なポイントですよ。

2-3. 排水口は徹底的にガード!

タワーマンションの高層階は例外ですが、低層階・中層階の場合は排水管を通ってゴキブリなどは侵入してきます。

特に低層階の場合はエアコンのドレンホースやキッチンの換気扇からダイレクトに部屋の中に侵入できます。

少しでも虫の侵入を防ぎたいのであれば、虫が入り込む隙間を徹底的にガードすることが大切です。

例えばエアコンのドレンホースの場合。

ホースの先をガーゼなどでカバーを取り付けるだけで虫の侵入を防ぐことが出来ます。

キッチンの換気扇はフィルターを設置するだけで簡単にガードできます。

3. マンションでも出る虫の種類と対策まとめ

マンションはアパートや戸建て住宅よりも虫が出る確率は低いです。

でもマンションに出る虫は種類によって大きさも侵入経路も変わります。

もちろんこれだけ違うのですから駆除の方法も変わります。

「今すぐ何とかしたい!」というあなたの気持ちもわかりますが、虫対策は地道に続けるのが一番!

即効性のある駆除方法と継続して続ける駆除方法の2つを合わせて初めて成功しますので、すぐに効果が出なかったとしても諦めずに続けるようにしてくださいね。