マンションで「虫の遭遇率が高い階」というと1階をイメージする人が多いですよね。
でも実際に住んでいる人に話を聞いてみると「(1階を含む)低層階だから虫がでる」というわけではないようです。
タワーマンションの高層階に住んでいても虫に悩まされている人もいますし、住んでいる階によって虫の種類が違う気がするという入居者の声もあります。
そこで今回はマンションでよく見る虫について徹底解説!
それぞれの階でよく出る虫の種類や撃退法などをわかりやすく説明していきます。
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このページでわかること
1. マンション1階は虫が多い
マンションの1階では、他の階と比べても虫の遭遇率がかなり高いです。
とはいえ1階は他の階にはないメリットも多く、「虫が苦手」というだけで物件を諦めきれない人も多いです。
ではマンション1階にはなぜ虫が出やすいのでしょうか?
1階でよく見かける虫の種類と併せてその理由を説明してみましょう。
1-1. マンションの1階によく出る虫の種類
蚊・ハエ・ガ
専用の庭があるマンション1階では、蚊やハエ・ガはよく見かけます。
ハエといっても台所で見かけるコバエではなく、羽音が耳障りに感じるサイズのものが多いです。
蟻
蟻は種類によって体の大きさが違いますが、マンションで見かけるのは比較的小さな蟻が多いです。
ただプランターなどでガーデニングをしている場合は、タイプの違う蟻を見かけることもあります。
ゴキブリ
ゴキブリも1階では遭遇率が高い虫です。
種類によって体の大きさや動きの特徴に違いがあるのですが、低層階になるほど遭遇率は高くなります。
ムカデ
庭がある1階ではムカデに遭遇することもあります。
部屋の中に侵入するケースは珍しいですが、部屋の中で植物を栽培している(植木鉢で育てている)場合は室内で見かけることもあります。
カメムシ
触ると悪臭がするカメムシは最も厄介な虫といえます。
撃退するにしてもあの独特の悪臭が襲ってきますし、駆除してもなかなか全滅してくれません。
マンション1階で遭遇する虫の中でも厄介な存在といえます。
その他大小種類不明な虫たち
1階で遭遇する虫の中には、名前がわからない虫たちにも遭遇します。
体の大きさも米粒大のものから目で確認できるほどのものまで様々です。
こうした虫が厄介なのが「なんという種類の虫なのかがわからない」という点です。
対策をしようと思っても虫の名前がわからなければ、対策方法を調べることもできません。
害の有無すらわからないものが多いので、なかには「ひとまず駆除したら、その虫が存在した記憶ごと消してしまおう」という人もいるはずです。
でも虫といっても外注の場合は早めに駆除が必要です。
ですから面倒でもきちんと調べて対処することをお勧めします。
1-2. マンション1階に虫が出やすい理由
玄関からストレートに侵入できる
1階の場合は、玄関を開けた時にそのまま虫が入り込んでくることがよくあります。
できるだけ玄関を開ける時間を短くしたとしても、素早い動きをする虫たちはほんのわずかな時間で部屋の中に入り込んできます。
庭があるから虫たちが集まる
自然が豊かな場所ではマンションに限らずどこでも虫がよく出ますよね?
そう考えてみれば1階は虫が集まりやすい場所だといえます。
もちろん庭だけの問題ではありません。
マンションの周辺に森や川、田畑などがある場合も虫が集まりやすいです。
こうした虫の中には羽をもたない虫も多いです。
羽がない場合は飛ぶことが出来ませんから、高層階で見かけることはほとんどありません。
ただし1階の場合は地面と建物がつながっているので、羽の有無は関係なくどの虫でも部屋の中に入り込むことが出来ます。
2. マンション2階でも虫は出る
マンション1階よりは虫の出現率が減ります。
ただしマンション2階は低層階に当たるので、マンション全体で見ると虫の遭遇率は高いです。
2-1. マンション2階にも出る虫の種類
基本的にマンション1階で見られる虫の種類とほぼ同じです。
ただし1階テナント部分に飲食店が入っている場合、ゴキブリの遭遇率はマンション1階よりもグッと上がります。
特にゴキブリが好物である油を頻繁に使う飲食店が1階にテナントとして入居している場合、「ゴキブリとの戦いは永久に続く」と覚悟しておいた方がよいでしょう。
2-2. マンション2階と1階の違い
マンションの1階と2階では、虫の対策方法にも違いがあります。
1階の場合は「羽のない虫(飛ばない虫)」と「飛んでくる虫」の2つに対策をとる必要があります。
ところがマンション2階の場合、「羽のない虫」の心配はあまりいりません。
どちらかというと「飛んでくる虫の対策」がメインになります。
3. マンション3階でも虫は出る
マンションでは、一般的に3階までを「低層階」と分類しています。
ただ虫の対策という点でいえばマンション1階と3階では内容がかなり違います。
3-1. マンション3階にも出る虫の種類
マンション3階でもその他の低層階で見る虫と種類はほぼ同じです。
ただ「蚊」に関しては1・2階よりも3階の方がやや遭遇率は下がります。
もともと蚊の飛翔高度は3階が目安ですので、3階は蚊に遭遇するギリギリのラインといえます。
たとえ蚊が飛んできたとしても、「網戸を閉める」「蚊よけスプレーを使う」などの対策をしていれば基本的にそれほど気になりません。
3-2. 虫の侵入経路
3階の場合、主な侵入経路は「玄関」「窓」「隙間」の3つです。
玄関や窓は、飛ぶことが出来る虫の侵入口となります。
部屋の隙間が侵入経路になっている場合は厄介です。
中でも最も注意が必要なのが「排水口」「換気扇」です。
これらは管を通して直接部屋の中と外がつながっているため、ゴキブリなどの侵入口になります。
また宅配便の段ボールから虫が部屋の中に侵入するケースもあります。
虫の大きさは種類や個体によって様々です。
わずか数ミリの虫であれば目で見つけることも難しいですし、存在を知らないまま荷物を部屋の中に運び入れてしまえばそこで虫たちは繁殖を始めます。
つまりどんなに虫対策をしていても、わずかな隙から部屋の中に虫が侵入してくる可能性があるということです。
だからこそ「マンションならアパートよりも安心」とか「1階ではないから大丈夫」とは言っていられないのです。
4. マンションの3階以上(高層階)なら虫は出ない?
虫嫌いの人にとっては残念な話なのですが、マンションの高層階だからといって虫が一切出ないというわけではありません。
ただ高層階の場合は虫の侵入経路が限られているので、低層階での虫の遭遇率よりは間違いなく低いです。
特に低層階で気になる「蚊」は、高層階ではほぼ見かけません。
もともと蚊はマンションの3階程度までが飛翔高度といわれています。
ですから低層階を避ければマンションで蚊に遭遇する確率は減ります。
ただし高層階だからと言って一切蚊を見ないということはありません。
高層階の場合はエレベーターでの移動となりますが、移動するエレベーターの中に蚊が侵入してくると人間と一緒に蚊も高層階まで移動してきます。
そのため「高層階なら絶対に蚊に遭遇しない」とは言い切れないのです。
ちなみに高層階でよく見る虫の種類にはこんなものがあります。
シバンムシ
シバンムシは「タバコシバンムシ」と「ジンサンシバンムシ」の2種類がマンションでは見られます。
体は非常に小さいのですが茶色をしているので見つけるととても不快です。
タバコシバンムシの特徴
タバコシバンムシは成虫で2~3㎜です。
タバコの葉も食べてしまうのでタバコシバンムシと命名されています。
厄介なことにタバコシバンムシは乾燥しているものならほぼすべて好物です。
乾燥パスタや乾麺はもちろんですが、パンやコーヒーなども大好きです。
さらに厄介なのは畳も好物ということです。
畳に生息してしまうと半永久的に増え続けるので、マンションでも和室がある場合は見つけ次第徹底的に駆除する必要があります。
ちなみに観葉植物の鉢植えカバーやインテリアとしてよく見かける籐の籠もタバコシバンムシの好物です。
こうしたものは贈答品やプレゼントとしてもらうことも多い品物なので、気が付かないうちに部屋の中に入り込んでしまうこともよくあります。
ジンサンシバンムシ
ジンサンシバンムシもタバコシバンムシ同様、乾燥したものを好物にしています。
大きさもほぼ同じで、タバコシバンムシよりもやや身体が細長く見えます。
本も大好物なので、古い本の間や本棚の中から姿を現すことがあります。
ただしジンサンシバンムシは畳を好物としないので、和室があったとしても畳を巣にして増殖することはありません。
カメムシ
触ると悪臭を放つカメムシは、高層階でも遭遇します。
しかも条件が合うと高層階でカメムシが大量発生することもあります。
カメムシの高層階侵入経路
高層階なのにカメムシが現れる1つの理由としては、個体が小さいことが挙げられます。
何しろ2㎜の隙間があればどこからでも侵入することが出来るほど小さなカメムシですので、
気流に乗ってしまえば高層階まで飛んでくることが出来ます。
ただ飛ばされたとしてもたどり着いた場所にカメムシのエサがなければ死んでしまいます。
寿命は約1年ですから、エサがなければやがて死んでしまいます。
ところがベランダにカメムシのえさとなる植物があれば話は別です。
プランターならマンションのベランダでもガーデニングが手軽にできるので最近は人気がありますが、プランターで栽培する植物はカメムシの好物です。
エサの確保が出来れば繁殖しますので、大量発生の原因になります。
しかもカメムシは越冬もできます。
温かいほど冬を越しやすいので、低層階よりも気温が1~2℃高い高層階はカメムシが越冬するのに適した環境といえます。
そのため「気が付かないうちにベランダのプランターがカメムシの巣にされてしまった挙句、繁殖期である春に突然大発生」なんてこともあります。
5. マンションで快適に暮らす!やっておきたい5つの虫対策
5-1. 飲食店・飲み屋街の近くは避ける
飲食店や飲み屋街が近くにあるということは、どうしても「ゴキブリ」の出現率が高くなります。
ゴキブリといっても種類によっては飛ぶこともできますので、窓からゴキブリが侵入してくることもあります。
また飲食店の換気扇の隙間から飛び出したゴキブリが、あなたの部屋の換気扇を通って部屋の中に侵入してきます。
「絶対にゴキブリだけは避けたい!」というのであれば、物件探しの段階で飲食店・飲み屋街が近くにないことを確認しておくことが重要です。
5-2. 網戸の隙間は絶対にNG
部屋の中に入り込んでくる虫は、わずか数ミリの隙間があるだけで部屋の中に入り込んでくるものもいます。
さらに網戸に使われているゴム製の部品などは経年劣化を起こします。
ですから気が付かないうちに隙間が出来てしまっていることもよくあります。
こうした隙間から虫は部屋の中に入り込んできます。
一度入り込んで部屋の中で卵を産みつけてしまうとそれこそ一大事!
巣ごと駆除をしなければいけなくなります。
ですから網戸のチェックはこまめに行うのがマンションの虫対策の基本です。
5-3. 大量発生してしまったら巣を見つけて元から撃退
もしも運悪く部屋の中で虫が大量発生してしまったなら、まずは巣の確認をしましょう。
見えている虫だけを撃退しても、巣が残ったままであれば虫の増殖は抑えられません。
虫の発生の元である巣を撃退することで、被害がそれ以上大きくなることは避けられます。
5-4. 排水口は徹底的にガード
外から侵入してくる虫をガードするためには排水口の対策が有効です。
マンションにはキッチンやふろ場以外にも排水口はあります。
室内に洗濯機置き場がある場合はそこにも排水口がありますし、ベランダにも排水口があります。
これも虫の侵入経路になります。
5-5. エアコンも要注意
実は室内に設置されているエアコンも虫の侵入経路になります。
エアコン設置のために開けられた穴に隙間がある場合は、わずかな隙間であってもそこから虫が侵入してきます。
またドランホースから室内に侵入してくる虫もいます。
この場合はドランホースの先に虫の侵入を防ぐためのネットを取り付けるのが効果的です。
ドランホースの虫よけ対策としては、ガーゼや使い古しのストッキングでカバーするだけでも効果がありますよ。
6. 気に入ったマンションで快適に暮らすなら虫対策も忘れずに!
マンションで快適に暮らしたいのであれば、あらかじめ虫対策をしっかりとしておくことが大事なポイントです。
ちょっとした油断から虫が部屋の中で素を作ってしまうと、その巣を完全に撃退するのは簡単なことではありません。
また「高層階だから虫は来ない」という思い込みも危険です。
高層階に住んでいても虫の種類によっては思わぬ方法で部屋の中に侵入してきます。
長く理想の部屋で快適なマンション生活を楽しみたいのであれば、早い段階から虫対策を万全にしておくことが大事なポイントです。




