賃貸マンションの押入れを有効活用できていますか? せっかく大きな収納スペースがあっても、奥行きが広いことや仕切りが少ないことで使いにくい構造になっているため、布団をしまうためだけに使っているという方もいらっしゃるかもしれません。
そこでおすすめなのが、押入れにハンガーラック(ハンガーを設置できる棚)を取り付ける方法です。小さいハンガーラックもあるので、すでに押入れに入っている布団などを移動しなくても取り付けることができます。
また、押入れにハンガーラックを取り付けると、クローゼットに入りきらない服を収納できるようになります。置く場所がないためたたんで収納していた服もハンガーにかけられるようになるので、しわがつきにくくなるというメリットもあります。
今回は、このような賃貸マンションでもできる押入れにハンガーラックを取り付ける方法をご紹介します。
このページでわかること
1. 賃貸でもできる!押入れにハンガーラックをDIYするアイデア3選
押入れにハンガーラックをDIYするメリットのひとつとして、ハンガーラックの大きさを自由に決められることがあります。押入れ全体に大きなハンガーラックを取り付けてたくさんの洋服をかけるのもよいですし、布団などの洋服以外のものも収納したい場合は小さいハンガーラックを取り付けるとよいでしょう。
ここでは、DIYで押入れにハンガーラックを設置する方法を3つご紹介します。どれもお部屋を傷つけることがないので、賃貸マンションでも安心して実践してみてください。
1-1. 木材でハンガーラックをつくる
ホームセンターで売っている角材とポールを組み合わせてハンガーラックを手作りすることができます。角材は押入れの長さに合うものを用意しましょう。ポールも木で合わせると統一感が出ます。
ハンガーラックに洋服をかけたときに下にスペースが空く場合は、そのスペースにたたんだ洋服や小物を置けるようにすのこ(板状の木材)を取り付けるのがおすすめです。すのこはホームセンターの他、100円ショップでも購入することができます。
組み立てる前に、すのこにオイルステインを塗るとよいです。オイルステインはペンキよりも塗りやすく、木目がきれいに出る塗料です。一度塗ってから乾燥させて二度目を塗りますが、二度目ですのこの色が決まるので慎重に行ってください。
オイルステインを塗る前と塗った後にサンドペーパーで磨くときれいに仕上がります。サンドペーパーは小さく切ってから専用のサンドペーパーホルダーに挟んで磨くと力を均一に加えることができます。サンドペーパーホルダーがない場合は、カットして不要になった木片を代わりに使ってもよいでしょう。
1-2. 突っ張り棒でハンガーラックをつくる
突っ張り棒を押入れの中に取り付けて、ハンガーラックとして使用することもできます。押入れの壁に突っ張るだけなので、穴を開ける必要はありません。一般的なハンガーラックのような脚がないので、脚が邪魔になることがなくハンガーラックの下の空間も有効活用することができるのがメリットです。
また、突っ張り棒は取り外しが簡単にできるので、位置を変えたいときもすぐに対応できます。突っ張り棒には、ハンガーだけでなくフックをかければ、バッグやベルトなどをかけて使うこともできます。用途に合わせていろいろ工夫してみましょう。
押入れの壁全体に突っ張り棒を取り付けるのが難しい場合は、突っ張り棒を取り付けたカラーボックスを押入れに入れてハンガーラックとして使う方法もあります。
突っ張り棒を取り付けるときは、左右が水平になるように丁寧に行いましょう。傾いたまま固定してしまうと、落下する原因になります。
1-3. ディアウォールでハンガーラックをつくる
ディアウォールとは、2×4材(ツーバイフォー材)の両端に取り付けて突っ張り棒をつくることができる固定用器具です。ディアウォールは、お部屋を傷つけることなく頑丈な突っ張り棒をつくることができるので、賃貸マンションのDIYに広く使われています。
ディアウォールでつくる突っ張り棒は必ず縦向きにして使います。横向きにして使うことはできないので注意しましょう。
まず押入れの長さを測り、それよりも40mm短く切った角材を用意します。2本の柱を立てるため、角材2本とディアウォール2セットが必要です。その他に、ポールを通すための金具とポールも用意してください。
ディアウォールのばねが入っている方を角材の上側にかぶせて、上側を押し付けながら角材の下側にばねが入っていない方をかぶせます。角材がまっすぐになるように下側を移動します。
角材の太さが足りず、ディアウォールとの間にすき間ができてしまう場合は、折った紙を挟んでガタガタしなくなるように調節しましょう。
2本の柱を立てたら、ポールを通すための金具をネジなどで角材に固定し、ポールを通せばハンガーラックの完成です。
位置を変えたいときは、角材の上側を押し付けながら下側を手前に移動します。そうすると角材が斜めになって取り外せるので、取り付けたい位置で再度取り付けを行いましょう。
2. 賃貸の押入れにハンガーラックをDIYする便利グッズ
突っ張り棒はしっかり固定できていないと落下してしまい、服も一緒に落下してしまうので直すのに手間がかかります。疲れて帰ってきて突っ張り棒が落下していたら、気分もよくないですよね。
そこで、すべり止めマットを小さく切って突っ張り棒の両端に貼り付けると落下しにくくなるのでおすすめです。すべり止めマットは100円ショップでも購入できるので、ほとんどコストがかかりません。
また、突っ張り棒の正しい取り付け方を知っておくことも重要です。突っ張り棒は簡単に使えるので、正しい取り付け方を知らずに使っている方も多いかもしれません。取り付ける場所の長さよりも突っ張り棒を短くしておき、突っ張る位置で回して伸ばしていく方法では、突っ張り棒の本来の強度が発揮できません。取り付ける場所の長さよりも突っ張り棒を長くしておき、両端を強く握って縮めながら壁に押し付けて取り付けるのが正しい方法です。こうすることで、突っ張り棒の強度を高めることができ、落下防止につながります。
3. 賃貸の押入れをDIYする場合の注意点
ディアウォールを取り付ける場合は、角材を取り付ける場所の長さより45mm短く切ることが推奨されています。しかし、45mmだとゆるくて強度が弱いことが多いため、先に説明したとおり40mm短く切るようにしましょう。
押入れは湿気がたまりやすいため、換気をしないと洋服にカビが生える可能性があります。こまめに換気をするように心がけましょう。出かけるときに押入れを開けておく習慣をつけるなど、換気を忘れないような工夫をすることが重要です。
外から帰ってきて脱いだばかりのコートは、汗などの水分を含んでいます。そのため、すぐに押入れに入れると押入れの中の湿度がさらに高くなってしまいます。しばらく室内に干してから押入れに入れるようにしましょう。
4. まとめ
押入れは広い収納スペースでありながら、布団をしまっておくだけでほとんど使っていない、物がごちゃごちゃしていて整理できていないというのではもったいないです。
ここで紹介した方法でハンガーラックを取り付けたら、余ったスペースに収納ラックを置くなどして整理整頓された押入れにしてみましょう。収納する場所がなかったものも押入れに収納できるようになるので、お部屋がすっきりします。




