賃貸でも壁掛けテレビを!4つのテクニックを紹介

一人暮らしを始めたら自分だけのこだわりの空間を作りたいもの。

その中でも壁掛けテレビは部屋のスペースが広くなったり、おしゃれな雰囲気を出せたりと憧れる人も多いですよね。

壁掛けテレビは壁にネジで穴を開けるものが多くあります。

しかし賃貸で大きなネジの穴を開けてしまっては原状回復費が大変になってしまうことも。

でも安心してください。

最近は壁にネジの跡をつけずにテレビを壁掛けにする方法もあるんですよ。

この記事では賃貸でも壁掛けテレビにする4つのテクニックを見ていきます。

今回ご紹介するテクニックは全て壁にネジの跡をつけない方法ですが、それでも賃貸では気を付けることがありますので、併せてお話します。

1. 賃貸でも可能な壁掛けテレビにする4つのテクニック

ネジの穴をつけずにテレビを壁掛けにするためには

  • DIYで穴を開けてもOKな柱を作る
  • 小さな跡しか残さない
  • 空間が広くなる方法で置く
  • つっぱり棒を使う

ということが可能です。

ここからは具体的に賃貸で壁掛けテレビにするテクニックについて見ていきましょう。

1-1. ディアウォール・ラブリコでDIY

ディアウォール・ラブリコというアジャスターを木材の端につけ部屋に柱を作るイメージです。

木材にテレビ設置用の金具をつけます。

つっぱり棒のように取り付けるので柱自体にはネジを打つなどできるところが特徴です。

DIYでの壁掛けテレビには以下の準備をしましょう。

準備物

  • 壁掛けテレビ用の金具
  • 電動式のドリル
  • ドライバー
  • ネジ
  • 2×4(ツーバイフォー)という規格の木材

木材はホームセンターで買えます。

木材を買う前に、取り付けたい部分を決めて高さの計測を忘れないようにしてくださいね。

ディアウォールとラブリコの違いを下記の表で比較してみました。

ディアウォール ラブリコ
アジャスターの調整 付属のスペーサー(小さな板のようなもの)で調整 調節ネジで調整。
よりしっかりつっぱれる。
柱の付け方 脚立等必要なくできる 調節ネジでの調整のため、
高い位置の場合、脚立等が必要
棚受けの付け方 後から棚受けをつけられる 最初に位置を決める必要がある
アジャスターの色 ホワイト・ライトブラウン・
ダークブラウン・ブラックの4色
オフホワイト・ブロンズ・
ヴィンテージグリーンの3色
(新仕様ではオフホワイト・ブロンズ・マットブラックの展開もあり)
アジャスターの形 丸みのあるタイプor四角いタイプ
2種類
通常タイプor強力タイプ
2種類

ディアウォールは高い位置の作業が難しい人や後から棚の位置を変える予定のある人、ラブリコはよりしっかりと固定したい人に向いていると言えます。

ディアウォール・ラブリコのメリット・デメリット

ディアウォール・ラブリコの一番の利点はおしゃれであることです。

自分だけのおしゃれな空間を作るためには手間がかかるという点は短所になります。

メリット

  • 見た目がおしゃれ
  • 独自の部屋の世界観を作れる
  • テレビの上下に棚を作るなどデザインの自由度が高い

デメリット

  • つっぱり棒タイプなので場所によっては天井との相性上、設置が難しい
  • 天井や床に傷をつける恐れ
  • 耐荷重に気を付ける
  • 木材の変化を点検して自分で安全性を確保する
  • 引っ越しのときが大変

ディアウォール・ラブリコがおすすめな人

  • 部屋の雰囲気づくりに強いこだわりがある
  • 日曜大工が苦ではない
  • 小まめな点検など家具のメンテナンスが面倒でない

1-2. TVセッター壁美人を使ってホチキスでつける

壁美人はホチキスで壁掛けテレビ用の金具をつけ、テレビを壁掛けにします。

石膏ボードの壁のみ使える商品です。

自宅の壁が石膏ボードか確かめる方法は壁にピンを刺す方法が明確。

壁美人のメリット・デメリット

壁美人は本当に壁に掛けるので空間の広さを感じたい人にとっては惹かれる商品であると言えます。

壁の素材に限りがあることと、原状回復費の判断については気を付けましょう。

メリット

  • ホチキスの芯なので目立ちにくい
  • 本格的な壁掛けテレビで空間が広くなる
  • 天井や床を傷つける恐れなし
  • ネジを打つものに比べて場所を選ばない

デメリット

  • 不動産会社や大家さんによっても見解が異なるので原状回復費がかからないとは言えない
  • 壁の素材によっては対応していない

壁美人がおすすめな人

  • 絶対に壁にかけたい
  • 自宅の壁が石膏ボード
  • テレビの大きさが47インチ以下

1-3. 壁寄せテレビスタンド

壁寄せテレビスタンドはスタンドにテレビをつけます。

キャスターつきのものやBlu-rayレコーダーを置けるような棚板がついているなど、希望にあった選択肢があるのも嬉しいですね。

壁寄せテレビスタンドのメリット・デメリット

壁寄せスタンドは組み立ての易しさが優れています。

ただし壁に掛けたいという思いの強い人にとっては少しイメージと離れたものであるかもしれません。

メリット

  • 組み立てが簡易
  • テレビ台より空間が広くなる
  • 置き場所の選択肢が多い

デメリット

  • 商品によっては転倒対策にネジが付属。そのため別のグッズの追加購入が必要なケースも
  • 今回紹介した中では最も壁掛けから遠い

壁寄せスタンドがおすすめな人

  • 難易度の低い組み立て作業が良い
  • テレビ台を置くより広い空間を作ってテレビを置きたい
  • 引っ越しが多いため、解体や移動のときの利便性も重視したい

1-4. エアーポール

エアーポールでの壁掛けテレビは金具をつけたつっぱり棒にテレビを取り付けます。

ディアウォールと仕組みは似ていますが、ディアウォールのように木材が必要ないため手間が少ない特徴です。

エアーポールのメリット・デメリット

エアーポールも易しさに強みがあります。

取り付けの難易度が低いものの中で、床に置く面積を小さくしたい人にはエアーポールが向いていますね。

つっぱり棒なので天井や床の破損には気を付けてください。

メリット

  • 取り付けの難易度が低め
  • テレビを浮かせておきたい
  • 壁に傷がつかない

デメリット

  • つっぱり棒なので天井との相性が合わない場所があることも
  • 天井や床が傷つく恐れ

2.賃貸で壁掛けテレビにするときに気を付けること

賃貸で壁掛けテレビにするときにどんなことに気を付ければいいのか、国土交通省のガイドラインを確認してみましょう。

基本的には❝賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生すると考えられるもの❞は原状回復の義務がないと定められています。

(出典元:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

ただし、こちらはガイドラインなので契約についてきちんと確認しましょう。

以下、具体例について見ていきます。

大きな傷でなければ画鋲やピン等の跡は原状回復の義務はない

国土交通省のガイドラインによると、下地ボードの張替えが必要ない程度の壁の画鋲やピンの跡は通常の住み方・使い方をしていても発生するものに区分されています。

これは❝ポスターやカレンダー等の掲示は、通常の生活において行われる範疇のものであり、そのために使用した画鋲、ピン等の穴は、通常の損耗と考えられる。❞という理由のためです。

(出典元:https://www.mlit.go.jp/common/001016469.pdf P19)

重いものを取り付けるための釘やネジの跡は借主側で原状回復が必要

国土交通省のガイドラインにて❝壁等のくぎ穴、ネジ穴(重量物をかけるためにあけたもので、下地のボードの張替が必要な程度のもの)❞は通常の使用で必ずしも起こることとは言えず、借主の原状回復義務であると例に挙げられています。

(出典元:https://www.mlit.go.jp/common/001016469.pdf P18)

壁掛けテレビの取り付けでネジの穴をつけたときはこの基準に該当すると考えられますので、注意してくださいね。

なお、地震に備えた転倒防止対策については❝地震等に対する家具転倒防止の措置については、予め、賃貸人の承諾、または、くぎやネジを使用しない方法等の検討が考えられる。❞と書かれており、こちらも気を付ける必要があります。

(出典元:https://www.mlit.go.jp/common/001016469.pdf P18)

3. まとめ:傷に気を付けながら壁掛けテレビを楽しみましょう

賃貸で壁掛けテレビにするテクニックを見てきました。

それぞれ項目ごとに分析した結果を以下の表にまとめます。

ディアウォール
・ラブリコ
壁美人 壁寄せテレビスタンド エアーポール
取り付け難易度
取り付け条件
スペースのスッキリ度
おしゃれ度
引っ越しの時の手間
費用
傷の注意度

各商品の強みは

  • ディアウォール・ラブリコといったDIYではおしゃれ度
  • 壁美人ではスッキリ度
  • 壁寄せスタンド・エアーポールでは取り付け難易度

であると考えられます。

自分のお部屋や条件にあったテレビの取り付け方を検討してみてくださいね。

ご紹介した方法でも不動産会社や大家さんによって考え方が異なる場合もありますので、確認してから実施することをおすすめします。