浴室乾燥機がついていない賃貸マンションの場合、雨の日はベランダに洗濯物を干すことができないので困りますよね。
雨の日は洗濯をしないと決めても、梅雨の季節はそういうわけにもいかないので、部屋干しをする必要が出てきます。
部屋干しはベランダに干すのに比べて乾くまでに時間がかかる、生乾きのにおいがするなど、あまりよいイメージがないかもしれません。
しかし、衣服に花粉がついたり、風で飛ばされたり、外の空気によって汚れたりすることがないというメリットがあります。
洗濯物を干すスペースがないという方のために、賃貸でもできる部屋干しのDIYをご紹介します。
このページでわかること
1. 賃貸の部屋干しアイデア!DIY3選
部屋干しのDIYとしてよく使われるものに天井つり式の物干しがありますが、天井に穴を開ける必要があるので、賃貸マンションでは使えません。
ここで紹介するのは、突っ張り棒を使ってつくる物干し竿や突っ張り棒の原理を利用した物干しです。
いずれも天井や壁を傷つけないため、賃貸マンションでも使えます。
1-1. 鴨居フックと突っ張り棒で物干し竿をつくる
鴨居とは、天井の近くにある壁の出っ張りのことをいいます。
鴨居にフックを取り付けるための道具として、鴨居フックというものがあります。
100円ショップでも手に入れることができます。
鴨居にひっかけてネジを締めるだけなので、1人で取り付けることも簡単です。
鴨居に取り付けてフックの部分に物干しハンガーをかけると、洗濯物を干すことができるようになります。
これが鴨居フックの基本的な使い方ですが、突っ張り棒を併用することで、より便利な使い方ができます。
鴨居フックを2つ用意し、鴨居に取り付けます。
突っ張り棒の両端を2つのフックに通せば、物干し竿の完成です。
こうすると、鴨居フックをひとつしか使わない場合に比べて、洗濯物を干せる範囲が広がります。
鴨居フックを取り付けるときは、2つの間隔が突っ張り棒の長さに合うようにすることが大切です。
突っ張り棒が鴨居に沿うように2つの鴨居フックを取り付けるだけでなく、お部屋の角と突っ張り棒が三角になるように取り付けるという方法もあります。
この方法を使うと、活用しにくいお部屋の角が有効活用できるようになります。
鴨居に沿うように洗濯物を干すと移動するときに洗濯物がジャマになることがありますが、角に干すようにすればその心配はありません。
賃貸マンションによって鴨居の厚さや奥行きが異なるので、鴨居フックを購入する前に厚さと奥行きを正確に測り、それに合うものを選びましょう。
洗濯物を干す際は、鴨居フックの耐荷重を超えないように注意することが必要です。
1-2. どこでもポールを設置する
天井と床に突っ張らせるだけでどこでも物干し竿が設置できる、どこでもポールを使うという方法もあります。
突っ張り棒(ポール)に洗濯物を干すための棒(アーム)が付いていて、天井の高さに合うように伸ばすだけで設置が完了します。
5~10cmほどのスペースがあれば設置できるものが多く、幅をとりません。
鴨居にしか取り付けられない鴨居フックとは異なり、どこでもポールはその名のとおりどこでも設置できるという点がメリットです。
どこでもポールにはいくつかの種類があり、バスタオルをかけるための長いアームが付いているものや小さいタオルをかけるためのパラソルが付いているものなどがあります。
干したい洗濯物に合ったものを選びましょう。
必要なスペースが少ないとはいえ、上で紹介した鴨居フックと突っ張り棒でつくる物干し竿のように空間のみを利用するものではありません。
設置する際は、天井に向かって力を入れながら伸ばすことが必要なので、背の低い人がひとりで設置するのには向いていません。
台に乗って作業するという手もありますが、危険ですので他の人にお願いしたほうがよいでしょう。
1-3. 窓枠物干しを設置する
窓枠物干しとは、窓枠の上下に突っ張らせるだけで物干し竿が設置できるものです。
どこでもポールとは異なり、基本的に窓枠にしか設置できません。
ただし、天井の高さによっては天井と床に突っ張らせて使用できる場合があります。
どこでもポールのアームよりも窓枠物干しの竿のほうが長いので、たくさんの洗濯物を干すことができます。
お部屋の中で一番日当たりのよい窓際に干すことで、洗濯物の乾きが速くなります。
窓枠に設置するので、お部屋のスペースを占領することはありません。
洗濯物の長さに合わせて、竿の位置を自由に変えることができます。使わないときは両端にあるホルダーをたたんで収納し、カーテンに隠すことができるので、見た目もすっきりしています。
洗濯物がカーテンに触れないようにホルダーが長めにつくられています。
室内物干しは、対応している窓枠の高さと幅がかぎられているので、事前に確認するようにしましょう。
2. 賃貸で部屋干しするための便利なDIYグッズ
上で紹介した鴨居フックの他にも、さまざまな場所に取り付けるだけで洗濯物が干せるようになるフックがあります。
種類はいろいろあるのですが、おすすめはハンガー5連フックです。
ハンガーに洗濯物を干し、そのハンガーをフックに通して使用します。
ドアの上の部分やドアノブ、引き出しなど、フックが引っ掛けられる場所ならどこにでも取り付けられるので、お部屋の中の使っていない空間を有効活用することができます。
取り付ける場所によっては洗濯物同士がくっついてしまうことがありますが、アームの角度を変えることでそれを解消できます。
大量に洗濯物を干したいときには向いていませんが、あと少しだけ干したいというときには便利です。
洗濯物はまとめて一箇所に干している方が多いと思いますが、いろいろな場所に分散させて干すことによって速く乾きます。
乾かす時間を短縮したいなら、手間はかかりますが、ハンガー5連フックを使ってそれぞれの洗濯物を離れた場所に干すとよいでしょう。
3. 賃貸で部屋干しのDIYをする場合の注意点
上で少し触れたように、洗濯物を干すときは耐荷重を確認することが重要です。
当たり前ですが、洗濯物は濡れた状態で干すため、含んでいる水分の量だけ洋服の通常の重さよりも重くなっています。
洗濯物を干すたびに洋服の重さを量るのは現実的ではないため、余裕をもった耐荷重のものを選ぶようにしましょう。
カーテンレールはちょうど洗濯物を干せるような構造になっているので、洗濯物を干している方もいらっしゃると思いますが、耐荷重に問題があるのでおすすめできません。
カーテンレールはカーテンを干すことを前提につくられているため、洗濯物の重さに耐えられるほどの耐荷重がないことが通常です。
耐荷重を超える重さの洗濯物を干すことは、カーテンレールが変形したり壊れたりする原因になります。
また、洗濯物がカーテンに触れるとカビが生える可能性があります。
カーテン自体にカビが生える他、近くの壁のカビが生えることがあり、そうなると壁の修復費用を支払わなければならなくなります。
4. まとめ
賃貸マンションでは、天井や壁に穴を開けて物干し竿を設置する方法をとることはできません。
ここで紹介した方法は、どれも天井や壁を傷つけることがないものです。
コストがかからないのは圧倒的に鴨居フックと突っ張り棒を組み合わせる方法なので、コストをかけたくない方におすすめです。
浴室乾燥機がある場合でも、電気代の節約のために部屋干しをするという手もあります。
浴室乾燥機は1時間に30円以上の電気代がかかるので、コストを抑えたい方は、浴室乾燥機である程度乾かした後に部屋干しに切り替えるとよいでしょう。
それが面倒な場合は、浴室乾燥機をつけている時間を短縮するために干し方を工夫してみてください。
ここで紹介したハンガー5連フックを浴室に取り付けるなど、浴室内で洗濯物をできるだけ分散させるようにすると、乾きが速くなります。
ここで紹介した方法を使って、部屋干しを上手に活用しましょう。




