賃貸でもできる壁面収納DIY3選

賃貸物件に住むとなると、自分で工夫してインテリアなどを改善するDIYは難しいことが多いですよね。

ところが、壁にモノを収納する壁面収納に関しては、使う器具を選べば賃貸物件でもDIYが可能になるんです。

基本的に賃貸物件では、原状回復が可能な範囲内であればDIYが認められています。

壁にモノを収納する壁面収納に関しては、ネジや釘を使わないことが多いことから、原状回復が可能な範囲でDIYが可能となるのです。

賃貸物件でDIYをするなら、まず考えてみたいのが壁面収納なんです。

そこで、今回は、賃貸物件に住んでいる方でも楽しめる壁面収納のDIYについて詳しくご紹介したいと思います。

1. 賃貸でもできる壁面収納DIY3選

賃貸の限られたスペースの中で、少しでも収納場所を増やしたいと思ったことはないでしょうか。

とくに狭い間取りの部屋だと、なかなか収納スペースが備え付けられていません。

そんなとき、部屋の空間を無駄なく利用して、収納場所を増やすことができる壁面収納が役に立ちます。

壁面収納とは、部屋の壁に収納スペースを作ってしまうことです。

しかし、収納スペースを作るといっても、壁や天井に釘やネジを打ち付けてしまうと、問題があります。

穴があいてしまい、賃貸物件では弁償の対象などになるおそれがあるからです。

ところが、壁に穴を開けずに壁面収納を取り付ける方法があります。

それがラブリコ、ディアウォール、ピラーブラケットといった3種類のアイテムを使う方法です。

それぞれの道具の特徴を見ながら、実際に使える壁面収納DIYの手法をご紹介していきます。

1-1. ラブリコ

ラブリコとは、バネとねじの力を利用して、柱を突っ張らせて固定させるアイテムです。

壁を傷つけることなく柱を設置することができるのが特徴で、突っ張り棒の要領で柱を簡単に固定することができるため、手軽に本格的な壁面収納スペースを作ることができます。

基本的な使い方としては、天井よりも95mm短い柱の材料を利用することが大切です。

それ以上長いものだと天井に上手くはまらなくなってしまい、それよりも短いものでは突っ張りがなくなってしまいます。

そこで、天井の寸法を測ることが必要になります。

木材を用意できたら、その柱の先端にラブリコをはめ込みます。

アジャスターをはめたら、長さを調節して天井までしっかりと突っ張らせて固定させましょう。

壁に柱を設置したら、お好みの場所に棚板を設置してラブリコを自由にカスタマイズしましょう。

ラブリコ専用の棚受けも発売されており、ネジ留めで簡単に設置することができます。

また、ラブリコを利用することで、オーソドックスな収納棚だけでなく、おしゃれな居住空間を実現するさまざまなDIYが可能となります。

たとえば、部屋を仕切るための壁をラブリコで作ることもできます。

部屋を仕切りつつも、室内が暗くなりすぎないよう、取り付けた柱の下半分を板で覆います。

こうすることで、部屋を仕切りながらも、マガジンラックとして使える、おしゃれな本屋さんのような空間が完成します。

さらに1×4材を使用すれば、洗面台などの広くない空間にも壁面収納スペースを作ることが可能です。

1-2. ディアウォール

ディアウォールは、バネの力を利用して、柱を突っ張らせて固定するアイテムです。

ラブスコとのちがいは、ねじを利用しない点にあると言われています。

ディアウォールは、2×4材の両端に取り付けることができます。

片側にバネが付いており、その力で柱を突っ張らせるため、天井や床を傷つける心配がありません。

取り外しも簡単です。

ディアウォールのメリットは、釘などを使わなくとも賃貸物件でDIYできる点や、コストが安いという点です。

壁面収納のDIYに役立つアイテムの中で、最もメジャーなのがディアウォールと言われています。

この柱に棚受けを取り付けて棚を作ったり、柱1本だけを立てて時計や帽子かけにしたりすることもできます。

さらに柱2本を使えば本棚を作ったり、棚かけラックをつけたりと、さまざまなアレンジができます。

ポイントとしては、ディアウォールに使えるのは2×4材ということです。

ホームセンターに行くとさまざまな2×4材がありますが、室内のDIYで使うのであればSPF材がオススメです。

SPFというのは常緑針葉樹のことで、柔らかくて加工もしやすく、木目も綺麗なのでインテリアによく合います。

またディアウォールを取り付ける際の注意点としては、畳やクッションフロアの設置状態をしっかりと見てから垂直に取り付けることです。

ディアウォールを使ったテレビ台周りの棚の作り方を紹介します。

材料の用意ができたら、取り付けたい場所に柱を設置しましょう。

テレビ台の部分に作るのであれば、テレビ台ごと壁面収納の一部に組みこみます。

そしてテレビを置かないスペースにはL字棚受けを設置して柱で固定します。

本棚を作る場合は、L字棚受けを使って固定していきます。

しっかりと柱が水平になっているかどうかを確認しながら固定していきましょう。

ディアウォールも色々なカラーのものが発売されていますので、部屋の雰囲気と合わせて考えることができますよ。

1-3. ピラーブラケット

DIYの人気アイテムとして3つ目に挙げられるのがピラーブラケットです。

ピラーブラケットも、ディアウォールなどと同じく柱を突っ張り固定させるアイテムの一つです。

これは2×4材に使えます。

先端にアジャスターが付いており、床と天井とを突っ張らせることで柱を固定します。

部屋を仕切るパーテーションや本棚などを簡単に作ることができます。

ディアウォールとの違いとして、ピラーブラケットでは固定する際にビスが必要となる点が挙げられます。

ピラーブラケットの具体的な使い方としては、まず設置する高さにあった木材を購入し、その木材にピラーブラケットをはめ込み、ビスを打ちます。

ピラーブラケットをはめ込んだ部分が天井側となります。

アジャスターを回して天井と床に突っ張らせると完成です。

使用する木材は、床から天井の高さを測り、アジャスター分も含めて、天井から5cmを引いたものを選びましょう。

ピラーブラケットを使ったアレンジとしては、トイレや洗面所などに設置する小型の収納棚などが考えられます。

トイレや洗面所はデッドスペースが多く、殺風景となりがちですが、ピラーブラケットを使えば簡単に棚を作ることができるのです。

柱を横向きに取り付けることで、文庫本程度が入る高さの棚を簡単に取り付けることができます。

100円ショップなどでも販売されている壁紙を貼れば、華やかな印象にもなるでしょう。

さらにピラーブラケットは、部屋を区切るパーテーション代わりにすることもできます。

ピラーブラケットで有孔ボードを設置・固定することで、それをパーテーション代わりにすることができるのです。

室内にパーテーションを取り付けることで、玄関から入ってすぐに生活感溢れる室内を見せないようにすることができ、おしゃれな空間になります。

また寝室を区切って、オンオフをしっかり区別するのも良いかもしれません。

そのほかにも、ピラーブラケットで柱を取り付けてコートなどをかける場所にしたり、窓辺に棚を取り付けることで植物を育てる棚にしたりするのも良いかもしれません。

このように、ラブリコ、ディアウォール、ピラーブラケットといった器具を使うことで、壁を傷つけることなく、さまざまな壁面収納を作ることができます。

ホームセンターなどで手軽に購入することができますし、女性の方でも簡単に取り付けられるのでおすすめです。

2. 賃貸の壁面収納のDIYにおすすめな便利グッズ

賃貸物件での壁面収納に関しては、さらに便利グッズがあります。

・無印良品の「壁に付けられる家具」

賃貸物件なので壁にネジの穴などを開けることができないという人にオススメなのが、無印良品から発売されている「壁に付けられる家具」です。

画びょうのようなパーツを使って壁に取り付けるタイプの家具で、穴が目立ちにくいのが特徴です。

さまざまなタイプが用意されており、棚、鏡、フックやフレームなどがあります

なかでも、壁にさまざまなものを設置・収納することができる棚受けが便利です。

窓際に置いて写真を飾ってみたり、部屋をおしゃれに演出するインテリア雑貨を置いてみたりするのも可愛いです。

またフック付きのものもあります。

玄関に取り付けることでカバンや掃除用具などをフックにかけて整理することができます。

フックは必要でないときは隠すこともできます。

そして、同じシリーズから発売されているフックのみのものもオススメです。

部屋のあちこちにフックを取り付けることで、カバンや洋服などをかけて置くことができます。

フック自体は手のひらサイズとかなり小さめになっています。

・ウォールポケット

細かいものをたくさん収納したいという方にオススメです。

メッシュ素材になっているものなら、中に収納しているものが一目瞭然ですので非常に便利です。

フックタイプになっているため、例えば洗面所のタオルバーの部分に引っ掛けたり、お部屋内にあるバーを活用したり、壁に穴を開けなくとも簡単に設置することができます。

ウォールポケットにはさまざまなデザインのものがありますので、インテリアに合わせて考えてみるのも面白いでしょう。

・ラダー収納

壁に少しの穴でも絶対に開けたくないという方にオススメなのがラガー(はしご)を利用したラガー収納です。

壁にハシゴを立てかけてボルトで固定するだけで簡単に取り付けることができます。

帽子などの小物をフックでかけたり、靴箱として使ったり、さらに植物などのインテリア小物を置いたりして、おしゃれに使うこともできます。

壁に立てかけて使いますので、壁が何か寂しいな、というときに華やかに見せることができます。

商品によっては、靴箱とアンブレララックとが一体化した便利なタイプもあります。

3. DIYで賃貸の壁面収納を増やす場合の注意点

今回は賃貸物件に住んでいる方でもできるような壁面収納のDIY方法をご紹介してきましたが、壁面収納を増やす際に気をつけておかなければならないこともたくさんあります。

賃貸物件の契約の際には、条件として原状回復を義務付けているところがほとんどです。

このルールは、退去時には貸し出し時と同じ状態に戻しておいてほしい、ということです。

もちろん建物自体の劣化は含まれませんが、入居者が傷ませてしまった箇所はしっかり復元する必要があります。

こういったルールのもとで壁面収納を増やす際には、釘やネジで壁に穴を開けてしまうことはもちろんNGです。

釘の穴程度の大きさであれば、修繕費を請求されたり、敷金から引かれたりすることがあります。

ところが、画びょうタイプのもので少し壁に穴が開いてしまった程度であればOKな場合が多いのです。

釘やネジがダメで画びょうがOKな理由は、日本の建築の作りと関係しています。

基本的に木造の建物の内側には石膏ボードがありますが、画びょうでは部屋の壁紙に穴が開いてしまっても、石膏ボードまで貫通することはありません。

それが釘やネジでは石膏ボード自体を傷つけてしまいます。

壁紙が傷つく程度であれば張り替えれば大丈夫なのですが、石膏ボードまで貫通してしまうとそうもいきません。

このようなことを踏まえて、壁面収納に限らず賃貸物件でDIYを行う際には、釘やネジを利用するものは避けるようにしましょう。

4. まとめ

今回は賃貸物件に住んでいる方でも行うことのできる壁面収納のDIYについてご紹介しました。

少しでも収納できるスペースを増やし、おしゃれなお部屋にするためには壁面収納は最適です。

是非今回ご紹介したさまざまなアイテムなどを参考にしながら、簡単にできるDIYを試してみてはいかがでしょうか。