賃貸の更新料が高い!支払いに困った場合に確認すべき3つのこと

賃貸契約をする時には、必ず「契約期間」という項目が契約書の中に書かれています。

一般的には2年間としていることが多いのですが、契約期間が切れれば引っ越さなければいけないということではありません。

ただし住み続けるためには契約の更新が必要になり、その手続きには更新料がかかります。

ただ思っている以上に契約の更新料が高い場合は、支払いに困ってしまうことがあります。

そんな時にこそ確認してほしいことがあります。

今回は更新料の支払いに困った時に確認すべき3つのポイントをわかりやすく解説します。

賃貸の更新料が高い!支払わないとどうなる?

契約期間が満期になると「更新する」か「解約する」から選ぶ必要がある

賃貸マンション・アパートでは、一般的に契約期間があります。

契約期間を決めるのは大家さん次第なのですが、一般的には2年間を契約期間としていることが多いです。

契約期間というのは、「この期間は住み続けてください」という約束ではありません。

もちろん賃貸借契約の内容によっては住み続けることが条件とされていることもありますので、一定の期間住まなければ短期違約金が発生する場合もあります。

しかし、あくまでも契約をした内容で部屋を借りることが出来る期間と考えた方が良いもので、期間内でも契約を解約することはできます。

ただ何度も住み替えるよりは、同じ場所で住み続けたいという人の方が多いのではないでしょうか。

この場合は、契約の更新をすること住み続けることが出来るようになります。

ですから契約の更新料が必要になるのは、「賃貸借契約期間を過ぎても住み続けたいと考えている人」が対象になります。

 

契約の更新にかかる費用が「更新料」

契約を更新するということは、新たに2年間の賃貸契約をするということです。

もちろん新たに契約書に捺印しなければいけませんし、借りる時に加入した火災保険の更新も必要になります。

ですから契約料といっても大家さんに支払うお金だけが更新料ではなく、契約の更新に伴って必要になる様々なお金のこともまとめて「更新料」と言います。

 

契約期間を1日でも過ぎれば更新料は支払わなければいけなくなる

契約期間を過ぎれば入居時に交わした賃貸契約が切れたということになります。

つまりたった1日であっても契約期間を過ぎた状態で解約の手続きをしていなければ、契約の更新料と家賃は必要になります。

しかも困ったことに契約の更新料は、入居時のように日割り計算などありません。

例えば入居の契約をしたのが2016年3月15日だったとします。

契約の満期に伴い2018年3月30日に引っ越しを考えていたとしても、2年の契約期間の最終日2018年3月14日から退去までの16日間は契約の延長ということになりますよね。

ただしこの場合であっても、契約の更新料は通常の金額で請求されます。

ということは新居に引っ越しをするための費用や新しい住居の初期費用も支払ったうえで、契約の更新料まで支払わなければならなくなります。

こうなると「更新料が払えない」ということも起きてしまいます。

 

更新料が払えないとどうなるのか?

契約の更新料が支払えなければ、契約の解約ということになります。

契約の解約ということは「引っ越しをしなければいけない(部屋からの退去)」ということです。

ですから更新をすると希望しても、更新料が支払えなければ「退去」ということになります。

 

賃貸の更新料が高くて支払えない場合の対処法

更新時期の通知は数か月前に届く

契約の満期が近づくと、更新時期を知らせる通知が管理を委託されている不動産管理会社さんから届きます。

ですから基本的に「今月が契約の更新月ですので更新料を支払ってください」ということにはなりません。

まずは通知が届いた時点で「住み続ける」「退去(契約の解約)する」のどちらにするか考えてください。

まだこの時点では時間にも猶予がありますので、更新料が高くてもなんとか工面する方法が見つかるはずです。

 

早めに相談する

更新時期を知らせる通知を受け取った時点で「住み続ける」と決めたのであれば、更新料の支払いは必要になります。

でも更新料の金額によっては「更新料を支払うと今月の家賃が支払えない」ということもあるはずです。

でもこんなときに何も行動をとらずに放置していれば、間違いなく困るのはあなたです。

住み続けるためには契約を更新しなければいけないのですし、契約の更新にはお金がかかります。

それならば「支払いに困っている」ということを早い段階で不動産管理会社さんに相談してください。

早めに相談をすれば、直前に「支払えない」と申し出るよりも相手の印象は良くなりますし、大家さんに相談してくれる会社さんもあります。

また状況によっては不動産会社の方から更新料の支払い方法についての提案がある場合もあります。

 

高い更新料を分割で支払う

契約の更新料は、実は「賃貸業界における慣習」という意味が強いです。

もちろん慣習ですから地域によっても変わるめ更新料の相場も地域によって違います。

例えば関東エリアでは「1ヶ月分の賃料」が基本ですが、地域によっては「2ヶ月分の賃料」の場合もあります。

もしも賃料の2ヶ月分を更新料として支払わなければならないとなれば、その月に支払う家賃と併せると合計3ヶ月分の賃料を支払うことになります。

いずれにしてもその月の家賃と更新料を合わせれば、2~3か月分の賃料を一括で支払う必要があります。

あらかじめ準備が出来ている場合は問題ないのですが、さすがにこれだけの金額をいきなり準備するというのは難しいですよね。

その場合は、まずは「分割払い」の相談をしてみてください。

「これまで一度も家賃の滞納がない」というのであれば、この方法で対応してもらえる可能性もあるようです。

 

高い更新料を下げてもらうように交渉する

そもそも更新料は慣習によるものなので、法的な根拠があるお金ではありません。

そのため値下げ交渉をしてみるという方法もあります。

ただしこの方法の成功率は低いでしょう。

なぜなら契約書に記載があり、更新料の支払いを認めた上での入居だからです。

しかし、大家さんとの距離が近く、あなたが優良な住人だと大家さんも認識しているのであれば、「退去されるよりはそのまま住んでもらった方がいい」と考えてくれることもあります。

この場合は値下げ交渉に応じてもらえる可能性があります。

そもそも、解約→クリーニング→募集→契約までの空室期間で、大家さんはマイナス続きです。

お部屋によっては「更新料を値下げしてでも良いので長く住んで欲しい」という場所もあります。

交渉の価値はあると思いますので、本当に苦しい場合はとにかく事前に連絡をしてください。

大手の管理会社さんに一任している大家さんのお部屋は、交渉自体困難です。

 

家賃に関する公的支援制度を利用する

賃貸住宅に関する公的支援制度には「住宅支援給付制度」が利用できます。

利用するには条件がありますが、「更新料が払えないと退去しなければならない(住む家が亡くなる)可能性がある」という場合は制度を利用できる可能性があります。

公的支援制度なので、窓口は市区町村の福祉課になります。

制度の利用が認められれば、家賃に相当する金額を支給してもらうことが出来ます。

しかも支給期間は最大9ヶ月間(原則は3ヶ月間)となるので、「更新料の分割」や「更新料の値下げ」などが可能になれば、支給されるお金で何とか無事に更新料の支払いを済ませることが出来るはずです。

ただし、いろいろな条件がありますので、一般の方は受けられないものとして認識してください。

 

滞納はリスクが高い!どうしても更新料が支払えない場合の相談先

カードローンの利用を促すようなサイトには要注意!

更新料も一応ローン払いをすることが出来ます。

ただしこの方法は最も避けた方がよいです。

カードローンは、手元にまとまったお金がないときにお金を準備することが出来る便利なサービスです。

でもカードローンを利用すれば、必ず金利がかかってきます。

それに考えてもみてください。契約の更新は一般的に2年ごとに行うのです。

月々の返済額を抑えようとすれば、高額な更新料ですから2年ローンを組みますよね?

ということは次の更新のときにもまたカードローンを利用して更新手続きをしなければならなくなります。

さらに更新料にローンの金利が加わるのですから、間違いなく請求される更新料よりも支払金額は高くなります。

他にも更新料を何とかする方法はあるのですから、安易にカードローンを利用して更新料を支払うのは危険ですよ!

 

更新料や家賃の支払いに困った時の相談先

支払いに困った時は、契約の仲介をしてくれている不動産会社に相談してみてください。

不動産会社であればあなたの事情を聞いてくれる立場にもありますし、大家さんに直接交渉できる立場にもあります。

もちろんあなたがこれまでにトラブルや家賃の滞納をしていないことが条件になります。

でもこの条件を満たしているのであれば、最も安心して相談できる相手と考えてよいです。

ただし「事情があって請求通りに支払うことはできないけれど、きちんと支払いはしたい」という意思を相手に伝えること(伝わるように熱意を込めて事情を説明すること)が大事です。

もしかしたら初期費用がない条件の良い物件に引っ越し、なんて提案もあるかもしれません。

 

賃貸の更新料が高くて支払えない場合の解決策まとめ

賃貸の更新料は2年ごとに支払いをするのが一般的です。

ただし契約してから2年後に更新となるので、「ついうっかりお金の準備をし忘れてしまった」「冠婚葬祭が続いて金銭的にピンチ」という時と重なってしまうと支払いが出来なくなってしまいます。

でもこの場合もあなたがきちんと相談・対応をすることによって何らかの解決方法が見えてきます。

事情を理解してくれる大家さんであれば、分割払いや値引き交渉に応じてもらえる可能性もあります。

ですからこのような状況の場合は、そのまま問題を放置せずに速やかに行動することが円満に解決するためのポイントですよ。