首都圏や都市部に住んでいるのか、地方に住んでいるのかで駐車場事情は変わります。
特に、首都圏や都市部では駐車場が少ないイメージはありませんか。
もしも、入居を検討しているマンションの駐車場に空きがない場合はどうしたら良いのでしょう。
この記事では、マンションの駐車場の空きがない原因とその対処方法について詳しく紹介します。
このページでわかること
新築マンションの駐車場設置率が多い地域? 少ない地域?
不動産調査やコンサルティングを行う「東京カンテイ」が2015年7月に発表したデータによると、新築マンションにおける駐車場の設置率は1位が沖縄県で、最下位は東京都となっています。
新築マンションの駐車場の設置率上位5県と、下位5県のデータをまとめてみました。
また、新築マンションの駐車場の設置率に、自動車の普及台数は比例しているのかを確認するために、駐車場の設置率が上位5県と、下位5県の自動車の普及率のデータも載せています。
新築マンションの駐車場設置率が多い都道府県】
新築マンションの駐車場設置率上位5県
- 1位・・・沖縄県136.6%
- 2位・・・山口県123.5%
- 3位・・・鳥取県120.0%
- 4位・・・島根県118.0%
- 5位・・・大分県115.4%
上記の上位5県の自動車普及率(都道府県順位)
- 沖縄県1.275台/世帯(28位)
- 山口県1.227台/世帯(30位)
- 鳥取県1.444台/世帯(15位)
- 島根県1.397台/世帯(19位)
- 大分県1.277台/世帯(27位)
東京カンテイ「新築マンションにおける駐車場・駐輪場の設置率」(2015年7月30日)
https://www.kantei.ne.jp/report/84TR-settiritu.pdf
※駐車場設置率とは、総住戸数に対する駐車場台数の割合(敷地内に駐車場があるマンションが対象)
新築マンションの駐車場設置率が全国1位となっている沖縄県ですが、1世帯あたりの自動車普及率はそこまで高くありません。
しかし、沖縄は、車が必要となるエリアが多いのです。
同じように、新築マンションの駐車場設置率が、上位5位以内に入っている山口県・鳥取県・島根県・大分県の4県も、車が必要なエリアが多い地域となっています。
公共交通機関が発達している首都圏や都市部とはちがって、これらの4県は中心部から離れるにつれ、公共交通機関がないなど、移動手段が限られているのです。
新築マンションの駐車場設置率が少ない都道府県
新築マンションの駐車場設置率下位5都府県
- 1位・・・東京都24.5%
- 2位・・・京都府33.0%
- 3位・・・神奈川県52.0%
- 4位・・・埼玉県54.7%
- 5位・・・大阪府56.6%
上記の下位5県の自動車普及率(都道府県順位)
- 東京都・・・0.461台/世帯(47位)
- 京都府・・・0.838台/世帯(44位)
- 神奈川県・・・0.736台/世帯(45位)
- 埼玉県・・・1.009台/世帯(40位)
- 大阪府・・・0.660台/世帯(46位)
新築マンションの駐車場設置率が低いエリアは、東京都・神奈川県・埼玉県といった首都圏と、京都府・大阪府などの都市部に集中しています。
首都圏や都市部では、公共交通機関の利便性が高くない地方とは違って、地下鉄やJR、バスなどの公共交通機関が多くあります。
そのため、移動手段は公共交通機関があればこと足りるので、車を保有している人は地方に比べて少ないのだと思われます。
さらに、首都圏や都市部になるほど土地代が高く、駐車場を維持する費用が高くなるため、駐車場設置のマンションがあまり建てられない傾向があるのでしょう。
首都圏や都市部の駐車場に空きがないときの注意点
首都圏や都市部は、マンションに駐車場が設置されていないところが多いので、駐車場付き物件は人気があります。
そのため、駐車場付き物件であっても、空きがない可能性もあるのです。
もしも、これから住むマンションの駐車場に空きがない場合に、注意したいことを紹介していきます。
- 駐車場が空かない
マンションの駐車場に空きがないので、引越シーズンには空きが出るだろうと、駐車場の空きが出るまで待つ人という人もいるのではないでしょうか。
しかし、なかには、待っていても駐車場が全く空かない場合があります。
新しく入居する人と、駐車場を借りていた人が退去するタイミングが合えば、新しい入居者のほうが駐車場を借りる可能性があるためです。
駐車場に空きが出たら連絡してくれるマンションではない限り、駐車場に空きが出たタイミングで申し込んだ人が優先されてしまいますので、注意が必要です。
- ほかの月極駐車場を借りなければいけない
マンションの駐車場が空いていないときは、ほかの月極駐車場を借りる必要があります。
自宅の近くに借りられる駐車場があれば良いですが、離れた距離にあると気軽に車を使えなくなってしまいます。
そうすれば、必然的に車を使う回数が減ってしまうことも。
普段の買い物や通勤などで車を使いたいなら、マンションの駐車場が空いているか、もしくは近くに借りられる駐車場はあるかを確認しておきたいところです。
- 駐車場の順番待ちをしたが結局駐車スペースに入らない
駐車場には、平置き・機械式(立体式)・立体自走式など、いくつか種類があり、車を置くことができる空間の広さも異なります。
種類によっては、自家用車が入らないというおそれもあるのです。
そのため、マンションの駐車場が空くのを待ったは良いが、実際空きが出たときに車高制限があって入庫できないなどのトラブルが発生することがあります。
マンションの駐車場の空きが出るまで待つ場合は、自分の車が入庫できる設備が、きちんと整っているのかは把握しておきましょう。
- 駐車場の順番待ちが定期的にリセットされる
駐車場の空きがないマンションで、駐車場の順番待ちをするなら、順番待ちに独自のルールがないかは、あらかじめ調べておく必要があるでしょう。
一口に駐車場の順番待ちと言っても、抽選式だったり、定期的に順番待ちが見直されたりと、マンションによってルールは異なります。
そのため、数年待っていたのに駐車場の順番待ちが振り出しに戻るなんて可能性も考えられます。
マンションの駐車場を数年後に借りられるつもりでマンションを借りてしまうと、思わぬ出費になりかねないので注意しましょう。
マンションの駐車場に空きがない場合の対処法3つ
マンションの駐車場が空いていないけれど、部屋や立地が好条件だった場合、物件の契約をするべきかどうか迷うことはないでしょうか。
もしも、マンションに駐車場の空きがないときは、これから紹介する方法を使えば、駐車場がないことを譲歩できるのかを考えてみてください。
少しでも自分には我慢できなさそうと思うのであれば、駐車場つき物件を探すほうが無難かもしれません。
- 駐車場が空くまで近隣の月極駐車場を借りる
駐車場の空きがないときは、駐車場の空きが出るまで、近隣の月極駐車場を借りるという対処法があります。
しかし、ここで注意しなくてはいけないのは、下手をすると駐車場が空かない可能性も考えられるという点です。
最悪の場合、近隣の駐車場を借り続ける覚悟があるのであれば、駐車場に空きがなくても契約できるでしょう。
- 転居が多くなる前に不動産会社へ問い合わせてみる
マンションに入居するかどうか決めかねている場合、転居が多くなる時期を迎える前に、不動産会社に問い合わせてみるという手があります。
転居が多い時期になってしまうと、先着順で駐車場が決まってしまうため、その時期より少し前に問い合わせてみるのが良いでしょう。
大抵の賃貸マンションの場合は、退去の1~2カ月前に告知するよう義務付けられています。
そのため、引越しの多いシーズンである2月半ばから3月を狙うのであれば、それより前の1~2月くらいに、不動産会社へ駐車場の空きが出る予定がないかを問い合わせてみるのがよいでしょう。
- 車を使わなくても良いなら一旦売却をする
マンションの駐車場に空きがない場合、車を使わなくても不便がないのであれば、一旦売却するという方法があります。
駐車場に空きが出たら再度車を購入すると、割り切れるのであれば、駐車場に空きがなくても入居を決めて良いのではないでしょうか。
駅近物件などの交通の便が良い場所にマンションがあるときは、車の必要性を考えてみても良さそうです。
空き駐車場ができそうなマンションの探し方
これから引越しを考えているなら、空き駐車場ができそうなマンションを探してみましょう。
空き駐車場がでそうなマンションを探すには、いくつかポイントがあります。
どうせなら空き駐車場がでそうなマンションの探し方のコツを押さえて、車の置き場所の問題を解決しませんか。
- 引越しシーズンが始まる前に不動産に相談してみる
新生活が始まる前の2~3月は、不動産会社の繁忙期となっています。
物件を探す人が多くなるので、駐車場が空いていたとしても、直ぐになくなってしまう可能性があるのです。
退去の1カ月以上前に、不動産会社は空き物件が出るか、駐車場も同時に空くかを把握しています。
そこで、引っ越しシーズンが始まる前に、退去予定の駐車場つきのマンションがないか、不動産会社に相談をしてみてください。
空き物件をネットで探す人が多くいますが、退去予定の物件はネットに情報が載せられていない可能性も。
直接聞きに行くことで、耳よりな情報を教えてくれることがあるのです。
- 空き部屋が複数戸ある
マンションに空き部屋が複数戸ある場合は、駐車場にも空きがある可能性が高いと言えます。
入居を検討しているマンションがあるなら、実際に行ってみて、駐車場に空きがありそうなのかを確認してみると良いでしょう。
駐車場の確認が気軽にできる距離ではないという場合は、不動産会社に問い合わせれば、駐車場の空きがあるかを問い合わせることができます。
- 駐車場100%のマンションを選ぶ
駐車場100%と説明しているマンションであれば、一戸につき必ず駐車場が1つは借りられます。
駐車場の種類によっては、入庫できない可能性もありますが、車高制限などがなければ、駐車場の問題はほぼ解決できるといって良いでしょう。
ただし、首都圏や都市部では車の保有数が少ないため、駐車場を利用する人もほかの地域と比較すると少なく、駐車場を維持できない物件も多くあります。
駐車場を借りられるマンションだったとしても、途中から管理体制が変わって、借りられなくなる可能性もあることは一応覚えておきましょう。
- マンションで駐車場の空きがないときは
部屋や立地が好条件だったとしても、車を持っているのに駐車場に空きがない物件は、入居するかどうか悩むものです。
入居したい物件に駐車場がないときは、近隣に借りられる月極駐車場があるかを確認してみてください。
引っ越しが多くなる時期より前に入居を検討しているなら、不動産会社に問い合わせてみるという手もあります。
駐車場に空きがないときは、不便さや金銭面を考慮したうえで入居するかどうかを検討してみてください。





