猛暑日の続く夏の時期や極寒の冬の時期に、エアコンが故障したら焦ってしまいますよね。
しかし、実は故障ではなかったというケースも珍しくないのです。
また、賃貸マンションでは大家さんが修理費用を出してくれると考えている人もいるでしょうが、必ずしもそうとは限りません。
この記事では、賃貸マンションでエアコンが故障した場合にどうすればよいのかを解説します。
このページでわかること
本当に故障なの?まず確認するべきこと6点
リモコンの電池
エアコンの故障が疑われるときにまず確認するべきことの1つ目は、リモコンの電池です。
エアコンをしばらく使っていなかったのならば、電池が切れてしまっていることが考えられます。
新しい電池に交換しても動かない場合には、リモコンの故障かもしれません。
電池を交換するときには、プラスとマイナスの向きが逆になっていないかどうかを確認してください。
コンセントやブレーカー
エアコンを使わない時期にコンセントから電源を抜いていて、久しぶりに使おうとしたときに電源を入れ忘れることがあります。
また、コンセントから電源が抜けかかっている状態になることもあります。
しっかりと電源がコンセントにささっているかどうか確認してください。
海外旅行などで長期不在にしていた場合など、ブレーカーが下がったまま電気がつかないと、あわてることがあります。
停電があったときなども同様ですが、ブレーカーが上がっているかどうかも確認してみましょう。
設定温度
冷房なのに室温よりも高い設定になっている場合や、暖房なのに室温よりも低い設定になっている場合には、エアコンは動きません。
設定温度を適切な温度に変更してみて、動作するかどうか確認してみてください。
フィルター
フィルターも確認してみましょう。フィルターにほこりなどが詰まっていて、エアコンの効きが悪くなっている可能性があります。
フィルターを掃除して改善されるのならば、本体の故障ではありません。
室外機
冷房を使うときに室外機の周りに荷物などがたくさん置いてあると、排出するべき熱風がうまく排出できずに冷房の効きが悪くなります。
室外機のまわりに何かを置いている場合には、どかしてみてください。
リモコンと本体の不一致
リモコンを押したがセンサーが本体に届いていなかった場合、リモコンの表示と本体の動きが一致しないことがあります。
リモコンをしっかりと本体に向けて、操作音が鳴っていることを確認して、運転切換を行ってみてください。
エアコンを修理する際にするべきこととは?
賃貸借契約書と重要事項説明書の確認
賃貸借契約書や重要事項説明書には、設備が故障した場合の修理費用負担について書かれています。
故障してから慌てて読もうとすると、内容が頭に入ってこないこともありますよね。
事前に内容を確認しておいて、不明なところがあれば管理会社や大家さんに質問しておくとよいでしょう。
管理会社または大家さんに連絡
賃貸マンションの場合には、自分で修理業者を手配するのではなく、管理会社または大家さんに連絡をとってください。
本来ならば大家さんが負担してくれるはずの修理費用だったとしても、自分で修理業者を手配してしまった場合には自己負担になる危険性があります。
管理会社が入っているマンションの場合は管理会社に、管理会社が入っていないマンションの場合は大家さんに連絡を入れましょう。
よくある故障原因の5パターン
配管からの冷媒ガス漏れ
よくある故障原因としてまず挙げられるのが、配管からの冷媒ガス漏れです。
冷房も暖房も、冷媒と呼ばれるガスを使って空気の温度を変化させています。
冷媒ガスは室外機と室内機をつなぐ配管を通っていますが、配管が劣化や破損をすると冷媒ガスが漏れます。
室内機のなかに氷がついている場合は、冷媒ガス漏れの可能性が高いです。
室外機の破損
室外機のファンが回っていない場合には、室外機の内部パーツのどこかが壊れている可能性があります。
室内機の破損
室内機の内部パーツであるコンプレッサー(冷媒を圧縮・高温化させることで、温度調整をする装置)が壊れると、室外機のファンが動いているのに室内機から風が出てこないという症状が現れます。
マイコンの破損
マイコンとは、モーターなどの内部パーツを制御する役割をもつ装置です。
マイコンが壊れると、電源を入れてもすぐに切れるという症状が現れます。
フィルターの汚れ
フィルターにほこりなどが詰まったまま使っていると、エアコンの効きが悪いだけではなく故障しやすくなります。
異音や異臭の原因にもなりますので、こまめに掃除することをおすすめします。
修理費用は誰が払うの?
エアコンが大家さんの持ちものである場合
基本的には、大家さんが修理費用を出してくれる場合が多いでしょう。
賃貸借契約書や重要事項説明書に、設備が故障した場合の修理費用負担について記載されているはずですので、確認してみてください。
以前の入居者が自費で設置して置いていったエアコンの場合
賃貸借契約書や重要事項説明書にはエアコン1基と記載されているにも関わらず、実際には2基以上設置してある場合があります。
これは、以前の入居者が自費でエアコンを購入して設置し、退去するときに持っていかなかった可能性があります。
引越し先にすでにエアコンが設置してある場合には、持っていく必要がありませんよね。
このような場合には、2基目からはオマケのようなもの。
「使う使わないは自由ですが、修理や処分は自費でやってください」といわれることがあります。
賃貸借契約書や重要事項説明書のエアコン基数と、実際に設置されている数に違いがあるのならば、事前に修理や処分の費用について確認しておいたほうがよいでしょう。
管理会社や大家さんを経由せず自分で修理を依頼した場合
管理会社や大家さんには、親しくしている修理業者が存在する場合があります。
いくつもの部屋を管理していますから、修理を依頼する機会も多く、いつも同じ業者に依頼する代わりに値引きをしてもらうといったことが考えられます。
入居者が勝手に業者を選び修理を依頼した場合には、普段依頼している業者に頼むよりも高くなってしまうこともあるのです。
また、次に故障したら買い換えようと考えていたケースや、故障した場合に保険がおりるようになっているケースもあるでしょう。
入居者に自己判断で修理依頼をされると、管理会社や大家さんが困るケースが多いのです。
管理会社や大家さんに連絡することなく自分で修理を依頼した場合には、修理費用が自己負担になる危険性があると考えておくべきでしょう。
故障の原因が入居者にある場合
エアコンの故障に限った話ではありませんが、入居者がわざと故障させたり不注意で壊してしまったりしたものなどは自己負担となる場合があります。
リモコンを投げて壊してしまったなどのケースは、自己負担となるでしょう。
また、エアコンのフィルターの汚れが原因の場合は、日ごろのメンテナンスを怠ったことが原因だとみなされて、入居者の原因とされることもあります。
小さい子どものいる家庭では、子どもの手の届かないところにリモコンなどを置いておくことをおすすめします。
エアコンを故障させないためにするべきこと3つ!
室外機を適切な場所に設置する
エアコンを故障させないためにするべきことの1つ目は、室外機の設置場所の最適化です。
室外機の周りに荷物などを置かないことはもちろん、直射日光があたる場所に室外機を置かないことも大切です。
フィルターを掃除する
フィルターが汚れたまま使い続けると、故障の原因になります。
こまめなフィルター掃除を心がけましょう。
定期的にクリーニングする
専門業者による定期的なクリーニングも効果的です。
エアコンは自分で掃除できる部分が限られています。
数年かに1度は専門業者に依頼して、本格的なクリーニングを行うことが望ましいです。
日頃の掃除と事前確認が大切!
エアコンを故障させないためには、日頃からフィルターのほこりをこまめに掃除することが必要です。
また、定期的に専門業者によるクリーニングをすることが望ましいでしょう。
いざ故障したときに慌てることがないよう、どのような場合には修理費用が自己負担になるのか、どこに連絡をすればよいのかなどは事前に確認しておくことをおすすめします。





