賃貸借契約はおいては、貸す側と借りる側双方が同意することが成立の条件になっています。
借りる側が住みたいというだけでは成立せず、入居審査を通過しなければ賃貸借契約を締結することができないのです。
せっかく気に入った物件を見つけても、入居審査に通らなければ元も子もありません。
たとえば奨学金の支払や車のローンなどやむを得ない理由から借金をしたとしても、賃貸借契約を締結することはできないのでしょうか?
今回は、借金を抱えていても賃貸物件を借りるときの入居審査を受ける場合における注意点についてご紹介していきたいと思います。
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このページでわかること
1. 借金があっても賃貸の入居審査には通る
賃貸借契約を締結するときには必ず入居審査が行われます。
入居審査とは賃貸人や不動産会社がこの人にこの物件を貸しても大丈夫かどうかをチェックする審査で、入居希望者の勤務先・勤続年数・人柄などのほか、とりわけ重点が置かれるのが家賃の支払能力です。
仮に借金があっても、毎月借金を返済しながら家賃を支払うことができるだけの年収があれば支払能力があるものと判断され、賃貸の入居審査には通る可能性があるのです。
2. 賃貸の入居審査の基準
賃貸の入居審査主な判断基準には次のようなものがあります。
- イ、年収 ロ、人柄・見た目 ハ、職業・勤務先 二、滞納歴の有無 ホ、連帯保証人の有無 へ、トラブルや問題行動を起こさない人物である
以上のような項目について総合的に審査され、賃貸人や不動産管理会社から入居しても問題はないと判断されると、めでたく賃貸借契約を締結することができるのです。
(参考元:https://www.chintai.net/news/2018/09/27/44855/)
借金を抱えていることが入居審査にどのように影響を及ぼすのかについては、確かにネガティブな要素でありますが、入居審査で大切なのは家賃の支払能力です。
たとえば返済しなければならない奨学金の支払が100万円あったとしても、毎月きちんと一定額を返しながら家賃を支払うことができるだけの年収があれば家賃の支払能力があると判断され、逆に家賃の支払と借金の返済に見合う年収がなければ家賃の支払能力がないと判断されるのです。
3. 借金がある場合の賃貸入居審査に備えておくべき4つのポイント
- 物件の家賃は年収の36の1以下を目安に
賃貸の入居審査に通りやすくするための最大のポイントは、無理なく支払うことができる家賃の物件を選ぶことです。
その目安としては、物件の家賃を年収の36分の1以下にするのが良いでしょう。
たとえば年収が220万円であれば家賃は6万円以下、年収が300万円であれば家賃は8万3千円以下となります。
(参考元:https://www.chintai.net/news/2018/09/27/44871/)
- 安定した収入のある身内に連帯保証人になってもらう
家賃の滞納・入居者が行方不明になるなど万が一の場合に入居者に代わって債務を弁済するのが連帯保証人ですが、この連帯保証人についても安定した年収があることが賃貸の入居審査のポイントになります。
連帯保証人には身内の人にお願いすることが多いのですが、両親が60歳を超えている場合には、すでに定年退職しているあるいは将来の勤続年数が短いことなどを理由として連帯保証人になってもらうのが難しいこともあり、その場合には働いている兄弟姉妹などに連帯保証人になってもらう方が入居審査に通りやすくなります。
連帯保証人になってくれる人がいない場合は保証会社を利用することができる物件を選べば良いのです。
あらかじめ不動産会社の担当者に相談したり、インターネットで検索するなどして調べておきましょう。
- 自分の印象を良くする努力する
不動産会社に行くとき・貸主様に会いに行くときなどにはその言動や人となりも入居審査の判断基準になりますので、印象良く接するように努力しましょう。
とは言えわざわざスーツを着たり髪の毛を染め直したりまでする必要はなく、清潔感のある服装を心がけて行けば十分です。
むしろ言葉遣いやマナーなどに気を付けた方が賃貸の入居審査に通りやすくなると言えます。
- 過去の滞納歴を隠さないようにする
過去にクレジットカードなどの滞納歴がある場合は、個人信用情報機関に記録されていることがあり、支払能力に大きく影響を及ぼすので賃貸の入居審査では必ず調べられます。
したがって過去に滞納歴のある人は、不動産会社の担当者にそのことを包み隠さず正直に伝えて、入居審査に通りやすい賃貸物件を紹介してもらうのが良いと思われます。
3-1. 賃貸の入居審査に通りやすくするにはコツがある
万全に準備をしていても賃貸の入居審査に落ちてしまうことがあるのが現実です。
たとえばすでに述べたように年収と家賃のバランスが取れていないケース、正社員と比較して契約社員、派遣社員、フリーターなどは年収の安定性が低いと判断され、入居審査に落ちてしまう可能性があります。
また入居審査のでは契約者の人柄や身なりもチェックされるため、清潔感に著しく欠ける場合や不動産会社に不信感を抱くような言動や態度が悪く非常識に感じられる場合などは、たとえ収入の基準を満たしたとしても入居審査に通りにくいと言えます。
その他長期間連絡が途絶えたり、書類の提出期限を守らなかったり、連帯保証人に支払能力がないと判断された場合にも入居審査に落ちる可能性がありますので注意が必要です。
さらに入居審査に通りやすくするためには、安定した収入のある家族に連帯保証人になってもらったり、できるだけ家賃の低い物件を選んだりするのも効果的です。
また入居支払能力条件として保証人不要とする物件を探してみるのも良いでしょう。
収入の低さに不安な人はその分しっかり貯金をしてから入居審査に臨むのも賢明な方法です。
3-2. もし賃貸の入居審査に落ちてしまったらどうする?
入念に準備して賃貸の入居審査に臨んだにもかかわらず、残念ながら入居審査に落ちてしまうこともあります。
そのようなときに備えてあらかじめいくつかの物件を候補にあげておくと良いでしょう。
とりわけ転勤や進学などで引越の日までに時間的に余裕がない場合などには、審査に落ちてから新たに探しはじめるのでは間に合わず良い物件がすべて埋まってしまう可能性もあります。
入居審査の結果によっては直ちに次の物件に申込まなければならないことも考慮して、スケジュールや物件の候補には余裕を持って臨むのが賢明です。
3-3. 自分の年収に合った物件探しが賃貸の入居審査通過の近道
いざ賃貸の入居審査が始まってから慌てることのないように、年収と支払える家賃とのバランスを算出し、証明書類を揃えて、身だしなみを整えるなど事前にしっかりと準備してから入居審査に臨むようにしましょう。
3-4. 賃貸の入居審査完了までの期間にはバラツキがある
賃貸借契約を成立させるために通過しなければならない入居審査については入居申込み後審査完了までに、3日~10日ほどかかると一般に言われています。
https://www.chintai.net/news/2018/08/24/35079/?news_01095
日数はケースによってまちまちですが、これだけの時間がかかる理由としては、
ィ、入居申込書に不備があれば入居審査は開始されず、申込書には自分のこと以外に保証人の勤務先や年収も記載するため間違いが生じやすいのです。
その場合には直ちに確認の連絡があることがほとんどですので、速やかに訂正の手続きをしましょう。
また連帯保証人の情報については、賃貸物件探しを始める前にあらかじめ集めておけば手続きをスムーズに進めることができるでしょう。
ロ、貸主が忙しく連絡が取れないことがありますが、これはコントロールできない範疇なので気長に待つしかありませんが、もし不動産会社の担当者に事前に聞いていた日数を過ぎても連絡がない場合には、不動産会社に連絡を入れて担当者に確認してもらうのが良いでしょう。
6. まとめ
借金を抱えていても家賃の支払能力があると判断されれば、賃貸の入居審査に通る可能性はあります。
具体的には、賃貸の入居審査時に仕事をしておらず無収入であれば家賃の支払能力がないと判断されるのは当然でしょう。
またパートタイマー・アルバイト・フリーターなども収入が不安定であるとみなされ、家賃の支払能力を疑問視される傾向があります。
このように職業柄収入が安定しない人は、勤続年数の長さや自分のチャームポイントをアピールすることも大切ですし、預金残高を提示して収入が低くても家賃の支払は可能であることをアピールするのも良いでしょう。
また家賃やクレジットカードの延滞歴のある人も要注意です。
たとえ借金を返済していても、過去に家賃の滞納歴があると支払能力がないと判断されて賃貸の入居審査に落ちる可能性が高くなります。
ローンやクレジットカードの支払いが不安な人は返済状況や金額を把握し、滞納を起こさないようにすることが重要です。
ちなみに保証人や家賃保証会社の利用が不要な条件の賃貸物件もありますので、不動産会社に相談してみましょう。
学費や生活費を賄うためにやむを得ず借金をすることもありますが、働きながら滞りなく月々の返済をしていれば、賃貸借契約を締結することは十分に可能です。
借金を抱えているから賃貸の入居審査に通るかどうか不安だという人は、不動産会社の担当者に相談してみましょう。
自分の経済状況に合った賃貸物件を探すことができることでしょう。




