賃貸マンションにエアコン用の穴あけをする方法

賃貸マンションに暮らしている場合には持ち家ではないことから、気をつけたいケースがいくつかあります。

そのひとつが、新しくエアコンを設置するときです。

もともとエアコンがあった場所に、エアコンを設置する時には、配管穴やエアコン専用のコンセントがすでにありますので、大きな心配はいりません。

今までエアコンがなかった部屋にエアコンを設置したい場合には、扇風機やヒーターを設置する場合と異なり、意識したいポイントがあります。

賃貸マンションにエアコン用の穴あけをするケースを想定して、注意事項を確認していきましょう。

 

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1. 賃貸マンションにエアコン用の穴あけをする方法

まず、始めにエアコンは他の家電類のように、簡単に設置できるものではないことを確認しておきましょう。

エアコンの引越しや設置現場を見る機会があった人はわかるかと思いますが、移動してすぐに完了というわけにはいきません。

エアコンの設置手順を簡単に説明しますと、室外機を設置して、室外機と室内機をつなぐ配管を通し、室内機を設置してから配管をつなぎます。

DIYに慣れている人ならできるかもと思われるかもしれませんが、特殊な技術が求められる箇所がありますので、エアコンの設置には電気工事士の資格が必要です。

『真空引き』というエアコン独特の作業には、特殊な機械を使用します。

また、エアコンのサイズにもよりますが、重さが30kgを超えることもありますので、天井近くまで持ち上げるには、かなりの力が必要です。

工事ミスを防ぐためにも、賃貸マンションに配管穴やコンセントを新設する場合には、プロにおまかせするのがベストでしょう。

一般的な家庭用エアコンには、室内機の他に室外機が必要です。

必然的に、壁に配管穴を開けて表と外の機械をつなげる必要があり、効率よくエアコンを使用するためには、設置する場所や穴を開ける場所が重要です。

通常エアコンの右下に排水のために壁に穴を開けて、表に水が流れるようにします。

この時に、建物の補強をしている場所に穴を開けてしまうと、建物の耐久性に大きく影響をしてしまい危険です。

実際に壁に穴を開ける時には、コンクリート用の電動ドリルなどを使用します。

壁の中に建物を支える柱や配線が通っていることもありますので、構造をきちんと把握してもらいながら、作業を進めてもらいましょう。

2. 賃貸マンションにエアコンの穴あけをする場合の費用負担

建物が木造の場合には、エアコンの穴あけ工事は1カ所に限り設置工事費に含まれているケースがあります。

木造以外の場合には、壁の素材などによって工事費用が異なります。

壁の熱さによって違いがありますが、タイルやレンガの場合には、11,000円~、コンクリートは22,000円~が壁に穴を開ける時の料金相場です。

エアコンの標準取り付け費用は、エアコン用の配管穴が空いていることが前提になっていますので、壁に穴がない場合には、別途料金がかかります。

このときにかかる費用は、大家さんが支払ってくれるのか、それとも自分で支払わなくてはならないのか、気になりますよね。

ここで重要になるのが、賃貸契約を交わしたときの契約書です。

契約書や取扱説明書などはぎっしりとややこしいことが書き連ねてあるために、敬遠してしまう人もいるかと思いますが、いざという時にとても重要な役割を果たします。

賃貸契約書に、下記の2点が明記されている時には、大家さんや管理会社がエアコンの穴あけ工事費を負担してくれる場合があります。

  • 物件内の設備にエアコンの記載
  • 契約期間中の修繕事項

どちらかの項目が契約書に書かれていれば、大家さんが支払いをしてくれる可能性が高いですので、工事を進める前に明確にしておきましょう。

もちろん、契約を交わす時にエアコン用の穴あけ工事の負担を全て大家さんが支払うことが前提であった場合はその通りですが、それ以外のケースでは強制力がありませんので、相談する形で、料金を負担してもらえるのか尋ねてみてはいかがでしょうか。

3. 穴あけできない賃貸マンションにエアコン設置する方法

大家さんが壁に穴を開けることを快く思わないこともあるでしょうが、大家さんが快諾してくれても、穴あけができないケースがあります。

それは、エアコンを設置する十分なスペースが壁にない場合や室外機を置く場所がないときなどです。

最近の暑さは尋常ではなく、エアコンなしでは食欲もわかず、睡眠や健康に影響をする場合があります。

エアコン用の穴が開けられない場合には、別の方法を検討してみましょう。

『窓用エアコン』というエアコンがあるのを聞いたことがある人もいるでしょう。

窓にはめ込むタイプのエアコンなので、大掛かりな工事の必要はありません。

室外機込の設計になっているので、室外機をおく場所がない場合にも、おすすめの選択肢です。

ハサミとドライバーがあれば設置できるので、工事費用も節約できます。

通常のエアコンと比較すると、クーラーの効きが弱いこと、室外機が組み込まれているために、音が大きいこと、パッキンの隙間から虫が侵入しやすいことがマイナスポイントです。

また『窓パネル』というアイテムを使用すると、壁に穴を開けずに通常のエアコンを設置することも可能です。

ベストな位置に窓が必要なこと、窓をきちんと閉められないなどのデメリットがあります。

4. 賃貸マンションにエアコンを増設する場合の注意点

エアコンの配管穴を新たに開ける時には、5~10cmほどの穴を壁に開けることになりますので、大家さんへの事前相談は必須です。

費用を全て負担するから、大家さんには伝えなくてもいいだろうと思い、工事を進めてしまうと、あとからトラブルの原因になってしまいます。

大家さんによっては、懇意にしている電気屋さんや信頼できる工務店に工事を依頼したいと思っているかもしれません。

良かれと思って進めてしまったことが、実は全くの見当違いということも考えられますので、まずは相談です。

エアコン増設のために壁に穴を開ける許可を出してもらえたら、ほっとひと安心。

希望通りにエアコンが設置できますが、大家さんとのやり取りはここで終了ではありません。

退去する時に、エアコンをどうしたらいいのかもきちんと確認をしておきましょう。

エアコンは1台でも多くあったほうがいいから、引越し時に残していった方が、喜ばれるのではと思ってしまうかもしれませんが、大家さんが同じように考えているとは限りません。

引越し時にはエアコンを取り外して、撤去してほしいと思っているケースもあります。

中古のエアコンが、次の入居者に歓迎されないことがあるためです。

その場合には、大家さんが撤去費用などを負担することになりますので、エアコンの穴あけは許可されても、撤去することが前提の場合がありますので、設置後のエアコンの行方もきちんと確認をしておきましょう。

5. まとめ

どの地域に暮らしていても、エアコンはすでになくてはならない家電のひとつになっています。

自宅にエアコンを新設する場合にも、特集な工事が必要なほか、壁に穴を開ける作業が含まれるために、専門的な知識が求められる作業です。

DIYでできる部分もありますが、効率よくエアコンを使用するためには、設置する位置などプロの知識が必要です。

賃貸物件の場合には、大家さんから借りている部屋になりますので、持ち家のように自由に穴を開けたり、コンセントの設置はできません。

退去時のことも考えながら、大家さんや管理会社に相談をしながら、エアコン設置を進めていきましょう。

猛暑を乗り越えるには、エアコンが必須家電であることは大家さんもご存じです。

希望をきちんと伝えながら、早め早めに相談をしていくことで、お互いにとって納得のいく形になるのではないでしょうか。