天気の良い日に広いベランダを眺めていると「ここでバーベキューをやったら楽しいだろうなぁ」とふと思うことってありますよね?
でも賃貸マンションの場合、基本的にベランダでのバーベキューはNGです。
ただしルールをきちんと守るのであれば、場合によってはOKのこともあります。
そこで今回は、賃貸マンションのベランダでのバーベキューについて詳しく解説!
なぜ「基本的にNGなのか?」という理由を解説したうえで、条件付きでバーベキューを楽しむことが出来るポイントを紹介します。
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このページでわかること
1. 賃貸マンションのベランダでバーベキューは基本的にNG
賃貸マンションのベランダでは、基本的にバーベキューはNGです。これは「慣例だから」ということではありません。
1-1. 「賃貸借契約書」と「入居者使用規約」
賃貸マンションを契約する時には「賃貸借契約書」や「入居者使用規約」といった書類を手渡されます。
賃貸借契約書は、借主であるあなたと貸主である家主の間で交わす約束を書類としてまとめたものです。
これに対して「入居者使用規約」というのは、賃貸マンションの住民が守らなければならないルールについて書かれています。
一般的には賃貸借契約書と入居者使用規約は1冊にまとめられているのですが、書かれている内容は違います。
1-2. 入居者使用規約に書かれている内容とは?
入居者使用規則は、簡単に言ってしまえば「マンション住民として必ず守らなければいけないルール集」のことを言います。
賃貸マンションは共同住宅ですから、契約している部屋以外にも住民が共有する設備・スペースなどもあります。
契約している部屋に関する規約は、あくまでも住人であるあなたが守らなければいけないルールです。
でもエレベーターや廊下、階段、エントランスホール、ごみ置き場などはマンション住民全員が利用します。
つまりここにもルールを決めておかないと、安全・安心して使うことが出来なくなってしまいます。
そこでこうした共有設備やスペースを使用するうえでのルールが決められています。
賃貸マンションの使用規則は、大きく分けると次の2つになります。
賃貸マンションの管理規約
管理規約は、「賃貸マンションの住民のための法律」と考えるとわかりやすいです。
賃貸マンションには、専有スペースと共有スペースがあります。
このどちらにもきちんとルールをつくっておかないと、住人それぞれが自分勝手に使い始めてしまいます。
これではせっかく気に入って契約したマンションなのに、思い描いていたような理想のマンション生活を送ることはできません。
ですから管理規約では、マンション住民が守るべき基本的なルールが書かれています。これを「管理規約」と言っています。
賃貸マンションの使用細則
使用細則は、「マンション法律の解説書」のようなものです。
一般的な法律書を手に取ってみたときのことをイメージしてください。
法律の専門家であれば、そこに書かれている文章を読めば、それが何を意味しているのかすぐに分かります。
でも法律に詳しくない人だと、法律書を読んでみてもさっぱり内容がわかりません。
でも法律の解説書だと、法律の知識がなくても理解できます。
法律の解説書は法律に詳しくない人を対象に書かれていますから、「何をどのようにしたら法律違反になるのか」が事例をもとに詳しく説明されています。
実は賃貸マンションの使用細則もこれと同じなのです。
ですから使用規則を見てみると、「キッチンの正しい使い方とやってはいけないこと」「ごみを捨てる時のルール」「駐車場の正しい使い方とルール違反となる使い方」など、事例を挙げて細かく説明しています。
だから管理規約がわからなくても使用規則をきちんと読み込んでおけば、マンション住人として守るべきルールが理解できるようになっているのです。
1-3. マンションのベランダではどうしてバーベキューがNGなのか?
賃貸マンションのベランダが基本的にバーベキューNGとなっている理由は、ベランダの解釈が関係してきます。
マンションを借りれば、部屋の延長上にあるベランダも基本的にはあなたが管理しますよね?
となると「ベランダは契約者の専有スペース」と考える方がすっきりします。
ところが賃貸マンションのベランダは「専有スペース」ではありません。
マンションのベランダは「共有スペース」なのです。
ただしベランダはその部屋の住人に専有所有権があるので、実質上は契約者であるあなたが自由に使うことが出来るというだけなのです。
ベランダが共有スペースであるのですから、もちろん使用する際にはルールを守らなければいけません。
ですからルールの範囲であれば、専有所有権があるあなたが自由にベランダを使うことが出来ます。
そのかわりあなたがマンションの定めるルールを守らないのであれば、いくら専有所有権があったとしてもあなたにはベランダを使う資格がなくなるということになります。
賃貸マンションでは、ルールを守らない場合は、ルール違反を繰り返す契約者に対して強制的に退去を命じるケースもあります。
このことは賃貸契約をする際にきちんと説明を受けているはずですから、退去を命じられた場合はそれに従うしかありません。
2. 賃貸マンションのベランダでバーベキューができる場合の注意点
賃貸マンションのベランダでバーベキューがNGとされる主な理由は、「騒音」「煙」「臭い」の3つです。
それぞれのベランダは壁で仕切られていますが、屋外ですので部屋の中とは状況が違います。
部屋の中でバーベキューをするのであれば臭いや煙は部屋の中に充満しますが、そのことが原因で隣接する部屋の住人から苦情が出ることはありません。
(火災報知機の問題はここでは無視しておきます。)
もちろんみんなで大騒ぎをしたとしても窓やドアを閉めていれば、声が外に漏れることもありません。
ところがベランダではそうはいきません。
煙も臭いも空気を伝って周辺に拡散します。
アルコールが進んでくると会話をする声も大きくなります。
屋外には防音対策などはありませんから、こうした大きな声や音はただの騒音として周囲に響きます。
このようにベランダでバーベキューをすることで起こりうる近隣住民からのクレームを防ぐために、マンションの管理規約では「バーベキューはNG」としているのです。
ただしベランダバーベキューがNGとなる3大原因が分かったということは、逆にいえば「この3つに注意すればよい」ということでもあります。
もちろん使用細則の中ではっきりと「バーベキューは禁止」と書かれている場合は、どんなに工夫をしてもNGです。
でも「バーベキュー」とはっきり書かれていないのであれば、苦情の原因となる3つのポイントを注意することでバーベキューを楽しむことが出来るとも言えます。
3. 賃貸マンションのベランダでも使える無煙ロースターグリル
マンションのベランダバーベキューで煙対策におすすめなのが「無煙ロースターグリル」です。
「無煙」というだけに、実際にバーベキューをしてみても煙がほとんど出ません。
そもそもバーベキューで煙が出る原因は、種火である炭に焼いた肉の脂がかかるからです。
だからバーベキューをすると煙がモクモクとあがるのです。
ところが無煙ロースターグリルでは、食材を置く網の下に脂の受け皿があります。
そのためいくら肉を焼いても炭に脂がかからず煙が出ないというわけなのです。
また無煙ロースターグリルは電子コンロと違って炭で加熱しますから、バーベキューの醍醐味までカットされることはありません。
ですから「小さな子どもと一緒にバーベキューデビューをする」「少人数でバーベキューパーティーをする」であれば十分使えるアイテムです。
4. まとめ
賃貸マンションのベランダは専有スペースではなく共有スペースに当たるので、基本的にはバーベキューはNGとなっています。
でもNGとなる理由が分かれば、マンションが定めるルールの範囲内であればバーベキューを楽しむこともできます。
ただしバーベキューをする場合もベランダは屋外の共有スペースですから、周りの住人からクレームが出ないように十分な配慮をするようにしてくださいね。





