分譲賃貸マンションとは?メリット・デメリットと借りる前に知っておきたい4つのこと

「エントランスが豪華で、部屋の中には最新設備が揃っている。」

「ハイグレードな暮らしを気軽に楽しめる。」

あなたは分譲賃貸マンションと聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?

「そもそも分譲賃貸マンションって…?」「何だかよく分からないけど高そう…」

そのような声も聞こえてきそうです。

実際のところ、分譲賃貸マンションにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

ここでは、分譲賃貸マンションのメリットとデメリット、借りる前に最低限知っておきたい4つのことをご紹介します。

 

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1. 人気の分譲賃貸マンション!メリットとデメリットは?

誰もが一度は耳にしたことがある「分譲賃貸マンション」。

購入せずともハイグレードなマンション暮らしを実現できるとあって、人気があります。

まずは、分譲賃貸マンションとは一体何なのか、そして、そのメリット・デメリットについて見ていきましょう。

1-1. そもそも分譲賃貸マンションって何?

分譲賃貸マンションとは、もともとは分譲マンションとして購入されたものが、事情により賃貸マンションとして貸し出されたもののことを指します。

「分譲」とは「分割して譲り渡すこと」です。

特に、「土地・建物などを分けて売ること」であり、「賃貸」とは「賃料を取り、物を貸すこと」を意味します。

つまり、購入されたマンションの1室が賃貸物件として貸し出されること、これが分譲賃貸マンションなのです。

事情はさまざまですが、オーナーが転勤などで一時的に住めなくなったためという場合が多い他、最初から投資目的で購入された部屋というケースもあります。

1-2. 分譲賃貸マンションのメリット

・建物の設備や性能が充実している

賃貸アパートやマンションは通常、大家さんの家賃収入が目的で建てられています。

そのため、壁の厚みなどの遮音性や部屋の広さなどの快適性には、最低限の投資しかなされていないことが多いのが実情です。

それに対し分譲賃貸マンションは、買い主に一生住んでもらうことを想定して造られているため、しっかりとした構造で、設備や性能面が充実しています。

防音・遮音性に優れ、耐震性も強化され、オートロックはもちろんのこと、管理人の常駐やエントランス付近での防犯カメラの設置など、セキュリティ対策に力を入れているところも多いですね。

・不確定なライフプランにも柔軟に対応できる

災害の発生や海外赴任、親御さんの介護で急遽地元にUターンしなければならないなど、生きていると全く予期していなかった出来事が突然起こることがあります。

そのようなとき、家やマンションを購入した後だと頭を抱えてしまいますね。

分譲賃貸マンションであれば、引越しもしやすく、突然の予期せぬ出来事にも柔軟に対応することができます。

・固定資産税がかからない

固定資産税とは、土地や家などの資産を所有している人が、その資産の価値に応じて市町村に納めなければならない税金のことを言います。

たとえ同じマンション住んでいても、その部屋を所有している場合には固定資産税を納めなければいけませんが、借りている場合にはこの税は課せられません。

・マンション内の住人のマナーが良い

分譲賃貸マンションは、その部屋を分譲マンションとして購入した人にとっては一生住むマンションになります。

そのため隣人同士のお付き合いも長いものになるので、比較的安定したご近所づきあいをされる方が多いようです。

マンション全体のルールなども守られやすくなり、その結果、生活モラルが高い水準で維持されるようになります。

1-3. 分譲賃貸マンションのデメリット

・物件数が少ない

分譲賃貸マンションは、本来は分譲マンションとして購入されたものが、何らかの事情により賃貸物件として貸し出されたものなので、もともと物件数があまりありません。

もしあなたが自分の条件にあった分譲賃貸マンションに巡り合ったとしたら、それはとても幸運なことです。

・家賃が比較的高い

一般的な賃貸マンションと比較すると、立地条件が良かったり、設備が充実している分、家賃はやはりやや高めです。

ですが購入に比べ、初期投資をかなり抑えてハイグレードな暮らしができるとも言えるので、一概にデメリットとは言えませんね。

ですから、それぞれの生活スタイルに合わせて検討してみてください。

・短期間で退去しなければならない可能性がある

オーナーが転勤などで一時的に貸し出しているような物件を、「リロケーション(定期借家)物件」と言います。

分譲賃貸マンションに多いケースですが、オーナーの転勤期間中のみなど、あらかじめ賃貸借期間を限定した契約であるため、基本的には更新や途中解約が難しくなっています。

長期間にわたり入居したいと考えている方は注意が必要です。

・トラブルが起こった際の対応が遅くなりやすい

分譲賃貸マンションの場合、オーナーが海外赴任中で遠くにいて連絡が取りにくい、本業が別にあり賃貸の取引に関しては十分な知識・経験がない、もしくは初めてである、などの理由で何かトラブルが生じた際に、通常の賃貸マンションよりも対応が遅れることがあります。

契約時にオーナーまたは管理会社に、設備の修繕費や退去時の原状回復の度合いなど、気になる点はしっかりと確認しておきましょう。

そうしておけば、何か問題が生じた際にもスムーズに対処しやすくなりますよ。

2. こんなトラブルに注意!

分譲賃貸マンションならではのトラブルというものもあります。

わかりやすいケースを見ていきましょう。

2-1. お隣では犬を飼っているのに…

分譲賃貸マンションでは、各戸を別々のオーナーが所有することになります。

そのため、マンション全体のルールではペット可となっていても、オーナーが許可しない場合は、借主はペットを飼うことができません。

このようにマンション全体の取り決めと、オーナーと個別に結ぶ取り決めの内容が違うことがあるので、事前に確認が必要です。

2-2. このエアコンは誰のもの?修理や処分はどうすればいいの?

分譲賃貸マンションで多いのが、残置物に関するトラブルです。

残置物とは、その部屋の持ち主が残していった私物、たとえばエアコンなどの設備が挙げられます。

入居した部屋にエアコンがありそのまま使用していたところ、途中で壊れてしまったので管理会社に電話したとします。

借主は部屋に備え付けの設備だと思っていたら、実際はオーナーの私物だそうです。

修繕費は借主持ち、オーナーの意向で新しいものに買い換える場合でも、処分はせず保管しておいてほしいとのこと…。

分譲賃貸マンションでは、オーナーが将来的には戻ってくることが前提になっているため、一般的な賃貸マンションよりも残置物で揉めやすくなる傾向にあるようです。

そうならないためにも、入居時に書面等で細かく確認しておくと安心ですね。

2-3. 原状回復って一体…

退去時の「原状回復」もトラブルのもとです。

一般的に、経年変化や通常の暮らしによる傷みや汚れは家賃に含まれるとされています。

しかし、「貸した時と全く同じ状態にまで復旧することが原状回復」と認識しているオーナーの方から、修繕費を過剰に請求されることがあります。

とくに転勤などで大家さんになる方は、賃貸の取引について知識・経験ともに浅い場合があります。

退去時に借り主はどこまできれいにすればよいのか、事前に明確に知っておくことが大切です。

3. 分譲賃貸マンションの家賃交渉

一般的に分譲賃貸マンションの家賃交渉は、難しいとされています。

仮にマンション1棟を所有していた場合、そのうちの1室の賃料を値引きしても、所有者にとってそこまで大きな痛手にはなりません。

しかし1室しか所有してない場合、月数千円の値引きでも長期的な視点で考えると、比較的大きな損失となります。

一方で、引越しのオフシーズン(5~6月や10~11月)や、相場観が周辺の同等物件と大きくずれている場合などは、交渉の余地があるのでだめもとで提案してみるのは一つの手です。

4. 分譲賃貸マンションの管理規約や使用細則って?

管理規約とは、快適な住環境の確保と共同生活の秩序を守るために定められた約束事のことです。

内容は多岐にわたりますが、たとえば共用部分と専用部分の範囲についてなど、各々のマンションの実情に合わせて規約を定めます。

使用細則とは管理規約をもとに、日常生活におけるさらに具体的なルールを定めたものです。

禁止事項や、ゴミの捨て方、駐車場・駐輪場の使い方などがその一例です。

分譲賃貸マンションの場合、オーナーや管理会社がそれぞれの住戸で異なることが多く、一般的な賃貸マンションよりも管理規約や使用細則が細かいことが多いようです。

煩雑に感じることもあるかもしれませんが、マンション全体の秩序を維持するための安心材料とも受け取ることができます。

5. 快適な分譲賃貸マンションをえらぶコツ

5-1. 信頼できる管理会社が間に入っているか

分譲賃貸マンションのオーナーは、住居の賃貸業に慣れていない場合が多いため、間に管理会社が入っていると安心です。

直接オーナーに言いにくいことも、管理会社を通すことによって言いやすくなるという側面もあります。

気になる点は、早め早めに確認するようにしましょう。

5-2. 管理や設備面のチェック

いくら施設や設備が良いからと、「分譲賃貸マンション」というだけで安心してしまうのは早計です。

管理人は常駐しているのか、清掃はこまめに行われているか、共用スペースにはどんなものがあるのか、など自分の希望や条件と照らし合わせてしっかりと確認するようにしてくださいね。

5-3. 設備だけではなくルールも確認

前項の記述と矛盾するようですが、設備だけでなく管理規約や使用細則などの規則を確認しておくことも重要です。

一般的に分譲賃貸マンションでは、通常の賃貸マンションと比べて細かいルールが定められていることが多いので、あとあと「聞いてなかった!」という事態にならないためにも、事前の確認をおすすめします。

6. まとめ

分譲賃貸マンションは、トラブルを避けるために事前に確認しておくべきことも多いのですが、賃貸という手軽さでハイグレードなマンション暮らしができる、という大きな魅力があります。

入居前の情報収集や規約の確認を入念にし、後悔のない物件選びをしてくださいね!