 
										子どもが学校へ入学すると、親は多かれ少なかれ学校でPTAの活動へ参加することになります。
その活動の中心を担う存在が、PTA役員です。
PTAの活動は基本的にボランティアですから、労力に応じて金銭的な報酬が得られるわけではありません。
ですが、PTAは子どもたちの学校生活をより充実したものにするために奮闘しているのです。
大変そうでやりたくない、というイメージもあるPTA役員ですが、その活動を通じてメリットとなる点は多々あります。
このページでわかること
1. PTA役員の意外なメリットとは?
PTA役員については、できればやりたくないという印象を持っている人が大半です。
ですが実は、PTA役員という役割を担うことにも意外なメリットがあります。
何より人生経験のひとつにもなりますから、よくわからずに敬遠することは必ずしも得策ではないでしょう。
1-1. ママ友やパパ友が増える
PTAの役員になれば、おのずとママ友やパパ友が増えることになり、これは大きなメリットであると言うことができますよ。
そもそもPTAは正式には「Parent Teacher Association」と言い、保護者のほか学校の教職員によっても構成されます。
PTA役員は、生徒や児童の保護者が務めるものです。
位置付けとしてはボランティア団体であり、イベントを主催したり校区のパトロールをしたりしています。
そういった活動では、それまでの友人関係では付き合いがなかったタイプの人たちと知り合うことになります。
一般的にママ友やパパ友は、子どもの友達付き合いを通じて親しくなるケースが多いでしょう。
ですから、同じ性別の子を持つ親同士で親しくなることが多いようです。
これに対してPTAの場では、子どもを介さず役員の面々と活動していくことになります。
なので、異性の子を持つお母さんやお父さんと交流を持つようにもなり得るのです。
ここで、たとえば子どもに未就学の弟や妹がいると、ママ友やパパ友の話を聞くことで、後々の参考になるかもしれませんね。
また子どもたちの人間関係など、様々な話題も聞こえてくるようになります。
それも我が子周辺のことだけでなく、別のクラス、さらには別の学年に関する情報も耳へ入るようになるのです。
上級生のママ友やパパ友がいれば、受験などに関する話も聞くことができるでしょう。
それにたくさんのママ友やパパ友がいることで、近所の知り合いもそれだけ多くなります。
それによって、万が一の災害などがあった際には、学校や地域に関する情報が得られやすくなったという事例もあるのです。
日常生活においても、安心することのできる部分が多くなるでしょう。
1-2. 子どものためになる
PTA役員としての活動は子どものためになり、そこにメリットがあります。
PTA役員の活動にたずさわってみると、PTAが子どものために活動していることがよくわかるでしょう。
PTAが主催するイベントには、ちょっとしたお祭りやバザーなどもあり、もちろん子どもたちも参加します。
こういった場では、一緒に子どもたちの行事へ参加していることが実感できるでしょう。
一般的には授業参観でもなければ、校内で子どもたちが過ごしている様子は目にすることができません。
そういった姿を目にするチャンスがある点も、メリットであると言うことができます。
PTA役員の会合などで学校へ出かける機会も多くなり、その際に見ることができる場面は、言ってみれば校内の「日常風景」です。
授業参観はあくまでも授業風景ですから、授業時間ではないときの子どもたちがどのようにしているのかは、なかなかうかがい知ることができません。
子どもがクラスメートとどのように接しているのか、友達とどのように遊んでいるのか、といったことがわかる貴重な機会となります。
それに、学校行事の「裏側」を知ることもできるでしょう。
運動会の練習、学芸会の準備といったシーンに遭遇することもあり得ます。
さらに言えば、そのような機会を通じて子どもとの関係性にも変化があるかもしれません。
子どもからしてみれば、PTA役員という役職はイメージしにくいものです。
ですが頻繁に学校に来ている親の姿を目にすることで、親が子どもたちのために学校でがんばって何かをしていることは、子どもはしっかり感じ取ってくれるものです。
それを通じて、親への信頼も深まるでしょう。
親としても、子どものために何かをしたいと思うことは当然です。
PTA役員としてがんばっている姿を子どもへ見せることができる点は、間違いのないメリットでしょう。
1-3. 先生とのつながり
PTAの役員となることで先生とのつながりが生まれますが、これもまたメリットです。
PTA役員へ就任したならば、当然ながら先生たちと接する機会も増えることになります。
特にPTAなどの活動をしていなければ、一般的に一保護者という立場から、担任の先生へそこまで個別に相談するような機会はありません。
PTA役員をしていれば、それほど抵抗感もなく気軽に先生へ子どもの話を聞くこともできますね。
話をする中で、先生の人となりについてよくわかってくると、また違ったアプローチで子どもにも先生との接し方についてアドバイスすることができます。
特に小学校だと、担任の先生は親に劣らず長い時間を子どもと一緒に過ごしているのです。
子どもが家では見せていない姿、また言動も担任の先生は知っているでしょう。
PTA役員として学校へ行く回数が多ければ、それだけ子どもに関する話を聞く機会も多くなります。
それだけでなく校長先生をはじめとして、別の先生とも話す機会が増えるでしょう。
当然のことですが、先生方はそれぞれ教育に関して独自の考えを持っています。
ですから子どもの進路など、将来的な部分で役に立つアドバイスが得られる可能性もあるのです。
PTAの役員会が開かれる際などには、その前後にちょっとした雑談をしているだけでも、諸々の情報が集まってきます。
我が子よりも高学年の生徒や児童を指導している先生からの話では、今後の教育にかかわるヒントを得ることもできるでしょう。
受験校について決定すべきタイミング、入試のスケジュールなどといった情報も得られやすくなります。
PTA役員を務めることによって、後々の子育てや教育にもメリットとなるところが多々あるのです。
せっかく有益になるポイントが色々とあるのですから、つながりを大事にしてプラスにすることができれば理想的ですね。
2. PTA役員のメリットはわかった…でもやりたくない場合の辞退・断り方とは?
PTA役員にメリットはあるものの、それを考慮に入れてもやりたくない、という気持ちが強ければそれは仕方がありません。
そういった場合には、後のトラブルとならない辞退の仕方、断り方というものがあります。
参加は任意であるのですがPTAが存在する以上、役員は誰かが務めなければなりません。
それでも自分は嫌だ、誰かにやってほしいと思う人が多いのが実情のようです。
むしろ、自分から積極的に引き受けるという人は少数派でしょう。
そこでどのように辞退すると良いのかですが、実際には、仕事をしていて家事や育児に追われながらもPTA役員をしているという人も少なくありません。
今や共働き世帯はかなりの割合となってきていますから、働いているからという理由がPTA役員にならない正当な事情としては認められにくくなっています。
それでも、家計を中心になって支えているのであれば、免除される可能性がないわけではありません。
女性であれば妊娠中、あるいは未就園の子どもがいるというケースだと断りやすいでしょう。
ただ曖昧に話をするのではなく、PTA役員を辞退するには、明確に事情を説明することが大切です。
子どもが小さいうちは、保育園などの預ける先が見つかっていない場合だと、手が離れないので正当な理由となります。
同様の理由で母子家庭、父子家庭といったケースでも認められるでしょう。
仕事の関係で言えば、転勤の可能性がある場合はPTA役員を辞退する理由となります。
ですから、年度中に転居することが予想される場合には、あらかじめ申し出ておくと良いでしょう。
ただし、「転勤する可能性がある」と言っておきながら何年も転勤せずにいると、虚偽の申し出であると解釈されかねません。
また、子どもに兄弟姉妹がいて、その関係ですでにPTA役員になっていれば、正当な辞退理由となります。
3. PTA役員のメリットまとめ
積極的にやりたいという人は多くないPTA役員ではありますが、実は務めることによるメリットも少なからずあります。
もし前向きにチャレンジしてみようということであれば、経験してみる価値はあるでしょう。
同じくPTA役員をしている人とママ友やパパ友になり、子どもが学校を卒業した後までも連絡を取り続けるような関係へ発展する例もあります。
もちろん大変な部分もあるのですが、子どものために責務を担うことで、自分にとってもプラスになるところはあるのです。
 
											
 
                     
                     
                     
                    




