ハウスクリーニングとは、通常の掃除より専門的な道具や技術を使って、家全体をクリーニングすることです。
ハウスクリーニングは専門業者が行うので、通常の掃除では手がとどかない部分なども隅々まできれいにしてくれます。
ハウスクリーニングは、日頃のお掃除の総まとめや大掃除の代わりに業者へ依頼する場合もありますが、賃貸アパートやマンションのオーナーが、部屋が空室になったときに業者に入ってもらい、メンテナンスの一環できれいにするために利用されています。
基本的には賃貸契約を結ぶ際は、アパート退去後にハウスクリーニングを行うための代金が含まれています。
ハウスクリーニングの代金は、入居時に預かった敷金や保証金からその費用が差し引かれて返還されます。
ですから、賃貸オーナーはもちろん、アパートを借りる側もハウスクリーニングはいくらかかるのか相場についてはしっかり知っておかないと、返還されるお金が少し少なかったとしても相手に確認しづらくなります。
この記事では、2DKのハウスクリーニングの代金の相場や、賃貸アパートを退去する時のハウスクリーニング、加えて賃貸退去時のトラブル防止策についても紹介します。
このページでわかること
1. 2DKのハウスクリーニング料金の相場とは？
それでは、ハウスクリーニングの料金相場を見ていきましょう。
今住んでいるお部屋と、アパートなどの空室とでは、ハウスクリーニングの料金相場は大きく変わってきます。
一般的に、空室時の方がハウスクリーニングの料金相場は安めになっています。
それは、室内に家具などが何も置かれていないので、清掃作業をしやすいことが一番の理由です。
また、通常住んでいる室内であれば、大掃除をする際に置かれている家財道具を汚さないように、養生をしなければなりませんが、空室であれば養生の必要がない分手間がかかりません。
また居住者が居ると、作業の時間帯や様々な面で気を使うことになりますが、空室であれば、あらゆる面で自由に作業工程を組むことができます。
これらの理由から、ハウスクリーニングは空室の場合の方が若干料金相場は安めになっているのです。
居住中の自宅をメンテナンスする意味でハウスクリーニングを依頼しようと思ったら、空室のハウスクリーニング料金相場から２〜５割程加算した金額だと思っておくと良いでしょう。
2. 2DK賃貸退去時に請求されるハウスクリーニング料金の相場は？
賃貸アパートを退居する時は、次に入居する方のためにハウスクリーニングをしてきれいな状態にするようになっています。
それでは、賃貸アパートの退居時に請求されるハウスクリーニング料金の相場はどれくらいでしょうか。
一般的なハウスクリーニングの料金相場を、お部屋の広さごとに分けて紹介します。
| 部屋の広さ | 金額 |
| ワンルーム、1K | 15,000～30,000円 |
| 1DK、 | 30,000～40,000円 |
| 1LDK | 30,000～40,000円 |
| 2DK | 30,000～70,000円 |
| 2LDK | 30,000～70,000円 |
| 3DK | 50,000～85,000円 |
| 3LDK | 50,000～85,000円 |
| 4DK、4LDK | 70,000～100,000円 |
| 4LDK以上 | 別途見積もり |
2DKの広さのお部屋のハウスクリーニング料金は、30,000〜70,000円となっています。
お住いの地域や不動産管理会社、住んでいる物件により価格に差はありますが、一般的に地方では価格は安め、都心部では高めです。
では、部位別にハウスクリーニングの作業を頼んだ場合、とある業者が提供しているハウスクリーニング料金を見てみましょう。
| 室内の場所 | 金額 |
| 床（ワックス代込み） | 8,400〜15,000円（６畳あたり） |
| トイレ | 8,000〜11,000円 |
| エアコン１台（お掃除ロボット無し） | 12,000円〜 |
| エアコン１台（お掃除ロボット有り） | 22,000円〜 |
| お風呂 | 14,000〜17,000円 |
| キッチン | 15,000〜25,000円 |
| 洗面所・脱衣所 | 8,000〜10,000円 |
この表は一業者の例であり、実際に頼んだ場合は室内の状況により変化します。
しかし全般的に見ても、ハウスクリーニングと言っても家全体のメンテナンスで頼むよりも、室内のピンポイントの場所でクリーニングを頼む方が割高になることがわかります。
それでは、一戸建てのお家のハウスクリーニングの料金相場は、アパートのハウスクリーニングの料金とは違うのでしょう？
一戸建て住宅であっても、ハウスクリーニングのお掃除自体のサービス内容が特に変わるわけではないので、料金が大きく変わることはありません。
ただし一戸建て住宅の場合は、マンションやアパートにはない階段や廊下などがあります。
そのため、その部分のハウスクリーニング箇所が増えることになるので、マンションアパートよりも料金は割高になります。
また、1階と2階それぞれにトイレや水回りがあるお家の場合、料金は多少変わります。
通常ハウスクリーニングの料金は、トイレや水回りは1箇所のみとして計算されていますので、2箇所目からは追加料金が発生します。
ハウスクリーニング業者によっては、2箇所目は追加オプションとして割引になることも多いようです。
ハウスクリーニングが部位ごとではなく、家全体のメンテナンスだったとしても、クリーニング箇所が増えたり複数になったり場合は、価格もその都度上がってきますので、まずは見積もりを聞いておくと良いでしょう。
特にエアコンの掃除でお掃除ロボットがついているものは、通常のエアコンと比べて分解と掃除に倍以上の時間がかかってしまいます。
ご自宅の予定などと照らし合わせながら、スケジュールを組んでいくことも大切です。
3. 賃貸退去時によくある金銭トラブルの実例
賃貸アパートなどの退去時によく聞くトラブルとして、「原状回復費用」の問題が挙げられます。
賃貸契約の際の原状回復費用について、借主がきちんとした知識を持つことが大切です。
通常原状回復の義務とは、賃貸借契約が終了して部屋を明け渡す時に「原状」に復してから部屋を返還する、ということです。
しかし借主は、通常の使用によって損耗していく部分については、原状に戻す必要はありません。
つまり原状回復の義務とは言っても、居住している年月の経年劣化は普通に当たり前なので、借りた当初の状態に完璧に戻す必要はないのです。
借主の過失で壁紙が破れたり、一部の壁が破損してしまったりする時も、借主が原状回復義務としての範囲で弁償するとなれば、最小限の範囲の交換で対応するようになります。
要するに、居住した経過年数に応じた負担割合で構いません。
たとえ大家さんや不動産の管理会社から「借りた当時の状態まで回復します」と、一方的にかなりの大きな費用を請求されたとしても、借主が支払うべき費用はその中の一部に限られているということがわかりますね。
法律的に解決すれば、支払額も抑えられる可能性があります。
国土交通省のガイドラインも参照しながら、借主が支払うべき金額の範囲を正しく知り、理解しておきましょう。
4. 2DKのハウスクリーニング料金の相場より高額請求された時の対処法
基本中の基本ですが、ハウスクリーニング業者を選ぶ際は、複数の業者で比較検討するようにしましょう。
少なくとも3社くらいからの見積もりを取るようにしましょう。
ハウスクリーニングは、サービス内容や価格体系が会社同士で大きく異なります。
1つのポイントだけにこだわらず、できるだけ広い視野で比較するようにしましょう。
ハウスクリーニング業者と値引き交渉などをする場合も、他の業者からも見積もりを取っていると値引き相談を有利に運ぶことができる場合があります。
特に賃貸アパートなどのオーナーをしている方は、長く付き合える業者に巡り会えると融通も利くなどのメリットは大きいので、業者を適当に選ばずに、良い業者と巡り会うまでじっくり比較検討してみることをおすすめします。
2DKのハウスクリーニング料金は、いくつかの業者から見積もりを取り、お住いの圏内での大体の相場をきちんと把握しておくことが大切です。
ハウスクリーニングは、ただ掃除をしてもらうだけと思っている人も多いようですが、賃貸アパートやマンション、自宅の衛生管理にも大きく関係しています。
さらに、建物の資産価値にも関係します。
ですから金額の相場だけでなく、サービスの質にもこだわっていくと良いでしょう。
ネットの口コミなどもしっかりチェックして、細かいところに目が行き届くクリーニングをしてくれるハウスクリーニング業者を見つけることが大切です。
賃貸オーナーにとって、物件の内覧に訪れた入居希望者が「ここに入居したい！」と思わせるようなハウスクリーニングをしてくれることが理想です。
逆に、内覧に訪れた人をガッカリさせるようなハウスクリーニングしかできていなかったら、頼んだ意味がありません。
ハウスクリーニング業者選びは、慌てて決めるよりも、じっくりと検討して決めた方が良いでしょう。
5. 2DKの相場より安いハウスクリーニング料金の業者にも要注意！
複数の業者間でハウスクリーニング料金の比較検討をするとなると、どうしても金額だけに目がいきがちですが、金額のみで判断することは決しておすすめしません。
もちろん金額で比較することも、重要ポイントではあります。
しかし、業者側も「金額につられるお客さんがいる」ということは熟知しているため、価格の表示には目玉になるような金額をアピールするなど、さまざまな工夫を凝らしてきます。
ですから、それを価格の安さだけに注目をして依頼してしまうと「ここに頼まなければ良かった．．．」等失敗の原因になる可能性もありますので、「不自然に感じるほどの料金の安さ」に対しては、少し警戒しながら比較検討していくようにしましょう。
・相場より安いハウスクリーニング業社は注意！
多くのハウスクリーニング業者は、今ではネット集客に力を入れています。
「ハウスクリーニング」で検索してみると、ネット上には無数の業者の広告が出てくるでしょう。
しかし、ネットでの広告はどうしても他社と金額面で比較されやすくなってしまいます。
そのため、金額の安さばかりを前面に打ち出している業者が目立っています。
そこで注意したいのが、「相場よりかなり安い金額を提示している業者」の存在です。
ハウスクリーニングを安く抑えたいと思う人は多いですし、安さに飛びつきたくなるのもわかります。
でも、料金表示が「〇〇円～」または「〇〇円から」と「から」としか書かれていない場合は要注意です。
このような広告に表示されている金額は、いわゆる一部分の軽いお掃除程度の最低料金なのです。
実際は現場を見てからの見積もりになるでしょうし、汚れの程度によって加算があるなど、最終的には全然安くない金額になってしまう場合が多々あります。
「〇〇円から」方式の料金提示をしている業者への対策としては、電話で尋ねてみるときに「ネットに載っていた料金から、どのような加算があるのか、どんな場合に加算される可能性があるのか」という料金の基準を質問してみてください。
電話対応の人が明確に答えられないのであれば、その場でなんとなく追加料金を発生させて、どんぶり勘定で料金を加算されていく恐れがあります。
・基本料金が安い業者も少し注意
多くの業者は、家全体のクリーニングをパッケージ商品として提供しています。
ハウスクリーニングには、ベースとなる基本料金が提示されています。
この基本料金が相場より安く感じられる業者も、何らかの理由があるのです。
なぜなら掃除は基本人が入る仕事なので、掃除に必要な人件費にはさほど違いはないはずですが、相場より妙に安い基本料金の場合、どこかで大幅に削られるか、オプションで上乗せしていかなければ採算が取れなくなってしまいます。
そういう業者は、「これはサービスしてくれる部分では？」と思うような些細なことであっても、全てオプション扱いとされてしまうので、加算していくと、結果的に通常の相場よりも金額が高くなることも珍しくないのです。
「基本料金が相場よりかなり安いな」と感じたら、基本料金について業者に確認しておく必要があります。
事前に問い合わせをして、「どこまでが基本料金の範囲で、どこからが基本料金外になっていくのか」をしっかり確認しておきましょう。
見積もりを教えてもらう場合は、口頭ではなく書面にしてもらっておくと、言った言わないのトラブルに巻き込まれる心配がなくなります。
6. 2DKのハウスクリーニング料金の相場と注意点まとめ
ハウスクリーニングの料金相場のまとめと注意点をご説明しました。
ハウスクリーニングを頼む際の相場や、その金額の内訳、さらにハウスクリーニングの業者を選ぶ際の注意点についても解説してきました。
料金相場や注意点を押さえたうえで、納得のゆくハウスクリーニング業者を見つけるようにしましょう。
