4LDKの新築に必要な土地面積と価格とは?土地選びのポイントまとめ

念願の新築一戸建てを手に入れるためは、まずは土地の確保が欠かせません。

ただ4LDKの間取りで一戸建てを建てるのであれば、ある程度の土地を確保が必要です。

そうなると気になるのが「どの程度の広さの土地が必要なのか」と「土地の購入価格の相場」ではないでしょうか?

そこで今回は4LDK新築戸建て住宅を考えているあなたのために、必要な土地の面積や価格相場だけでなく失敗しない土地選びのポイントなどもまとめて紹介していきます。

1. 4LDKの一戸建てを建てるのに必要な土地面積は何坪?

新築一戸建て住宅の購入を考える場合に避けて取れないのが「土地の購入」です。

ただ漠然と「2階建ての一戸建てが欲しい」だけでは、どれだけの土地が必要なのか目安をつけることも難しいです。

ただどれだけの面積が必要なのかを考える時、必ず知っておきたい「建築用語」があります。

まずは土地購入の際に必ず出て来る「建ぺい率」と「容積率」について分かりやすく解説しましょう。

1-1. 建ぺい率ってなに?

建ぺい率は、一戸建て住宅のために土地を購入する場合には必ず出て来るワードです。

建ぺい率をわかりやすく説明すると「この土地に建てることが出来る建物の割合のこと」を言います。

例えば80坪で手頃な土地が見つかったとします。

80坪といえば264.46㎡となりますので、この広さに2階建ての戸建て住宅を建てるとなれば相当広い4LDKになります。

ところがこの土地の建ぺい率が50%だった場合、「80坪のうちの50%しか建物を建ててはいけない」ということになります。

つまり土地そのものは80坪あったとしても、住宅として建物を建てることが出来るのは半分の40坪(132.23㎡)となるわけです。

1-2. 容積率ってなに?

容積率も土地購入の際には必ずチェックしなければいけないワードです。

容積率をわかりやすく言うと「その土地に建てることが出来る高さの限度」のことを言います。

4LDKの間取りの住宅を建てるにしても土地の面積が狭いとなれば、次に考えるのは「高さを増やして広さを確保しよう!」ではないでしょうか?

確かに2階建てにするよりも3階建てにした方が延べ床面積は増えますから、狭さを解決するための一つの方法といえます。

ところが高さの制限の目安となる「容積率」によっては、この解決方法が通用しない場合があります。

ここで50坪の土地を例にしてわかりやすく解説してみます。

あなたが見つけてきた50坪の土地には「建ぺい率50%」でした。

この場合建物が建てられる面積は「50坪×50%」ですから25坪(82.64㎡)となります。

ところがこの土地には「容積率200%」という条件も付いていました。

この場合「50坪×200%」となりますので延べ床面積は25坪(82.64㎡)となります。

こうなると2階建てにするのであれば各フロアの面積が12.5坪(41.32㎡)となりますが、3階建てにすると8.3坪(27.44㎡)となります。

つまり「土地が狭いからといって建物の高さを上げればすべての問題が解決するということではない」というわけなのです。

1-3. 建物を建てる位置にも決まりがある

建ぺい率の関係で建物として使うことが出来ない土地が広いとなると、「少しでも有効に土地を使うために建物を敷地のギリギリの位置に建てよう!」と考えるかもしれません。

確かにその気持ちもわかりますが、敷地のギリギリの位置に建物を建てることも建築基準法違反になります。

建築基準法というのは「建物を建てる時に守らなければいけない法律」のことを言います。

その中には様々なルールがあるのですが、その一つに「建物を建てる位置」についての項目があります。

それによると建物を建てる場合は「敷地の境界線(堀)と建物の外壁の間は1m以上離すこと」とあります。

そのためどんなにもったいないと思ったとしても、敷地の境界線ギリギリの位置に建物を建てるということはできないのです。

2. 一戸建ての平均坪数

新築一戸建てといっても地域によって土地の購入価格が変わります。

また注文住宅の場合と建売住宅の場合でも敷地面積に違いはあります。

一般的に建売住宅よりも注文住宅の方が約1.7倍敷地面積は広い傾向にあります。

自由に間取りなどを決めることが出来る注文住宅の方が希望通りの家になりますので、注文住宅を例に平均的な一戸建ての坪数を紹介しておきます。

 

地域 坪数(㎡数)
全国平均 67.61坪(223.5㎡)
首都圏 49.01坪(162.0㎡)
近畿圏 53.24坪(176.0㎡)
東海圏 68.46坪(226.3㎡)

 

3. 駐車スペースが必要な場合の土地面積

新築一戸建て住宅に関する失敗談で意外と多いのが「駐車スペースの広さ」です。

車のサイズは子供の成長と共に買い替えるということが多いです。

例えば子供が小さい今は使い勝手の良いセダンタイプの車に乗っていたとしても、子供が大きくなって学校や習い事などへの送り迎えが必要になるとワゴンタイプのような大型車へ乗り換えることもあります。

ただ家を購入する時には、ほとんどの人が現在乗っている車を前提に駐車スペースを考えています。

そのためいざ車を乗り換えるタイミングが来た時に「駐車場が狭くて乗りたい車に乗ることが出来ない」ということが起こりやすいのです。

これはよくある失敗談の一つなので十分に注意しておきましょう。

3-1. 将来車の台数を増やす予定がある?ない?

車が日常生活の中で必要な地域であれば、将来子供が成長した時に車の台数が増えることもあります。

また現在複数の車を所有している場合は、その台数分の駐車スペースは最低必要になります。

3-2. 車のサイズから必要な広さの目安を考える

車によってもサイズは異なります。

複数台の車を止めるにしても、すべての車が軽自動車の場合はスペースもコンパクトです。

逆にワンボックスカーなど大型の車の場合は、1台停めるだけでもかなりのスペースが必要になります。

また車のサイズだけでなくドアの開閉部分も確保しなければいけません。

そのため一般的な乗用車1台の場合で考えると「5m(車長)×2.5m(車幅+ドアの開閉スペース)=12.5㎡(3.78坪)」が必要になります。

もちろんこの計算方法はあくまでも一般な乗用車を想定していますので、大きなサイズの車の場合や複数台のスペースを考える場合はプラスαで広さを算出する必要があります。

4. 4LDKの一戸建てを建てるために必要な土地の価格は?

・同じエリアでも方角によって土地の価格は変わる

同じエリア内の土地でも人気のある方額は土地の価格が高く、建物に囲まれた路地状敷地は価格が安い傾向にあります。

最も人気があるのは「東南方向の角地」です。

陽当たりもよく建物のデザインなども自由に設計しやすいのですが、やはり人気があるだけに価格は高めです。

これに対して「北西方向の角地」は、陽当たりは多少悪いのですが外観や建物のデザインなどが自由に設計しやすいので穴場として人気があります。

建物に囲まれた路地状敷地の場合は、陽当たりがあまり良くないなど建物を建てる条件としてはあまりよくありません。

ただしその分価格が安いのが魅力です。

・平均相場はどれくらい?

新築一戸建て住宅の場合、「土地の購入費+建物の建築費=購入価格」となります。

土地の購入費用は地域によっても異なりますが、4LDLの戸建て住宅の建築費の平均相場は3,000万円台が一般的です。

もちろん首都圏になれば土地の価格は上がりますし、建物の建築費もやや割高になります。

ただ全国平均で見ると、土地の平均購入価格は2,000万円台です。

5. 失敗しない土地選びのポイント

 

・周辺環境をしっかりチェックする

周辺の環境は住み心地や安全性にも深くかかわります。

特に近くに幹線道路がある場合は、夜でも騒音が気になる場合もよくあります。

また周辺に高層ビル群がある場合は、陽当たりに問題がある場合もあります。

さらに注意が必要なのが「夜と昼」「平日と休日」の環境の違いです。

夜は静かな住宅街でも近くに幹線道路がある場合や大きな工場がある場合は、日中車や大型トラックなどの騒音が気になることもよくあります。

またオフィス街が近くにある場合は、平日と休日で街の雰囲気がガラリと変わります。

このように同じ場所でも時間や曜日によって周辺環境が大きく変わる地域は避けるのがおすすめです。

・地盤の強さはきちんとチェック!

周辺地域と比べて極端に土地の価格が安い場合は、地盤が軟弱な場合があります。

こうした軟弱地盤の場合は、いざ建物を建てる前に地盤を改良する工事をする必要が出てきます。

もちろんこうした費用は追加費用として必要になるので、結果として割高になることもよくあります。

土地購入で失敗しないためにも、最低限「過去にどのような用途で使われていた土地なのか」ということは調べておきましょう。

特に沼や水田、河川敷などを埋め立てた土地の場合は軟弱地盤である可能性が高いです。

失敗しない土地選びをするためにも、購入する前に購入予定の土地周辺の古い地図をチェックするのがおすすめです。

・災害に強い土地を選ぶ

災害が起こりにくい土地を探すのも、失敗しない土地選びに重要なポイントです。

例えば近くに河川があったり崖下の土地では、大雨や地震、台風などによって災害に巻き込まれる危険があります。

自然災害に巻き込まれると最悪の場合、命を失う危険もあります。

あらかじめ災害に強い土地を探すということは、家族の安全にもつながります。

6. まとめ

今回は新築の4LDK戸建て住宅の購入を考える時に一番気になる土地に関してわかりやすく解説してみましたが、参考になりましたでしょうか?

もちろん戸建て住宅の購入の場合は、注文住宅のほかにも建売住宅を購入するという方法もあります。

同じ間取りで少しでも購入費用を抑えたいのであれば、土地の価格が注文住宅よりも安い建売住宅を探すという方法もあります。

どちらにしてもマイホームは一生に一度の大きな買い物です。

失敗しない家づくりのためにも、まずは慎重に土地選びから始めるようにしてくださいね。