3LDKマンションに親(義両親)との同居は難しい7つの理由とは?

親(義両親)との同居の必要性に迫られている方の中には、3LDKのマンションに同居しなければならないという状況に迫られている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

決して簡単なことではないことは重々承知されていることでしょう。

この記事では、同居が難しい理由を客観的に整理して解説しています。

そして、難しいハードルを越えて同居を成功させるコツもお伝えしています。

最後に、より確実に同居を成功させる方法もお知らせします。

1. 3LDKマンションに親(義両親)との同居は難しい7つの理由

3LDKのマンションに親(義両親)と同居するということは、どちらかの家族が、もう一方の家族のマンションに引越しってきて2世帯住宅化することになります。

2世帯住宅には、3つの種類があります。

「同居型」、「一部共用型」、「完全分離型」の3つです。

「同居型」とは、一般的に2世帯で暮らしているといえばイメージされるタイプになります。

一軒の住宅に、2つの家族が同居しているパターンです。

寝室は別々ですが、玄関も一つですし、リビングも、キッチンやお風呂、トイレなどの設備も一つで、2つの家族が共同で使います。

サザエさんの家族のみたいな昔ながらの同居パターンです。

これに対し、「完全分離型」は、一つの建物を、一階と二階に分けたり、左右で分けたりして、個別に住宅として成立するものです。

したがって、玄関も住宅設備も全て二軒分あります。

2つの住宅が合体したイメージになります。

また、一つの土地の上に2棟の住宅を建てる場合もあります。

お屋敷で「はなれ」を建てて隠居住宅としたり、子供たち用の住宅を建てたりするイメージですね。

そして、「一部共用型」は、上の2つの中間のパターンです。

玄関や設備のうちの一部を共同で使うタイプになります。

どの部分を共同で使うのかは、同居する2つの家族の考え方や生活スタイルで選びます。

3LDKのマンションに同居するのは、「同居型」の2世帯住宅になります。

もともと「完全分離型」や「一部共用型」の2世帯住宅は、「同居型」の2世帯住宅の同居を難しくしている理由を解消できるように、ハウスメーカさんが開発してきたものです。

この「同居型」の2世帯住宅の同居を難しくしている理由と、マンション固有の理由を合わせて解説していきます。

1-1. マンションは、増築できない

ご存知のようにマンションは、上下、左右ともコンクリートで区切られています。一戸建てと異なり、空間を広げる増築はできません。また、バルコニーは共用部分になり部屋に取り込むことはできません。

1-2. マンションは、基本的に平面空間(ワンフロア)で、動線も一つ

一戸建てと異なり、二階と一階で、寝室を分けるような対応がとれません(但しメゾネット物件は除く)。

また、玄関からの動線も一つなので、いつでも他人の気配を感じます。プライバシーがなくなったように感じるようになります。

1-3. 3LDKだと部屋割りが難しい

部屋を増やすことができないと、親世帯の寝室、子供世帯の寝室を取ると、子供(孫)部屋が1部屋しか取れなくなります。子供さんの人数、性別、成長度合いによっては不満の元になります。

実は、私も子供部屋を確保するために、一時期リビングで寝ていた経験があります。

大変苦痛でした(なんで住宅ローンを支払っている自分がリビングなのかと思いました)。

1-4. 寝室以外は全て共用

3LDKのマンションの場合、通常は、住宅設備は全て1つしかないでしょう。

玄関、トイレ、洗面所、お風呂、キッチン、リビングです。

そしてポスト(郵便受け)も、共用部分なので勝手に増やすことができず1つです。

ポストが1つだと、どこから郵便がきているの全てわかります。

また、キッチンが1つだと、主婦が2人で女の城を取り合うことになります。

女は縄張り争いをする生き物といわれており、非常にストレスを感じるのだそうです。

そしてリビングも共同で使うので、一方の世帯に来客があれば、もう一方の世帯は使えません。

自分の居場所がなくなって閉塞感を感じてしまうことになります。

1-5. お金のトラブルが起こることもある

光熱費は戸別契約になっており、その負担をどうするのか、食費や日用品費などの負担をどうするのかが明確になっていないと、思わぬトラブルになることがあります。

家賃を支払うのかどうかも大事です。

両方の世帯で納得していないと、負担している側には「置いてやってる」感が出てしまうものです。

逆に負担していない側は、寄宿しているようで窮屈になります。

1-6. 親(義両親)の方の過干渉

キッチンの使い方から、洗濯・掃除の仕方、子育てのやり方まで、ついつい手出し口出ししてしまうもの。

される側は過干渉と感じストレスになります。

1-7. それぞれの生活リズムの違い

親世帯、子世帯の生活時間が違うこともストレスの原因になります。

マンションは特にワンフロアなので、お風呂に入る音、テレビの音など皆聞こえます。

朝型の生活だったり、夜型の生活だったり、子供中心の時間帯での生活だったり、それぞれの生活スタイルがあります。

2. 3LDKで親(義両親)との同居を成功させるコツ

ここまでで、7つも難しいハードルがあることをご理解いただけた思います。

次に、このハードルを超えて、3LDKで親(義両親)と同居するには、どうしたら良いか考え見ましょう。

まずは、それぞれ生活のリズムが違うこと、価値観の違いがあることを認識しましょう。

その上で、どんなスタンスで同居に臨むのかを互いに明確にしておくことがポイントになります。

何が駄目で何が良いかは人によって違いますから、絶対譲れない部分は同居を始める前にハッキリさせておきましょう。

具体的には、細かなところまでルール化しておくことです。

例えば、

①互いの部屋には勝手に入らないこと(プライバシーの尊重)

②お金のルールを明確にする(生活費の分担)

③食事は2世帯で一緒に食べるのか、個々の家族で食べるのか

④家事の分担ルール(食事の支度、洗濯、掃除、ゴミ出し等)

⑤育児や、子供の教育方針

などです。

こうして、過度に干渉し合うことなく、互いにちょうど良い距離感をつかむことです。

実は、2世帯同居にもたくさん良いところがあります。

留守中も義親がいてくれれば安心・安全ですし、週末に子供を見てもらって夫婦で出かけることもできます。

またご自身の体調不良の時でも、家事支援や育児サポートをしてもらえて助かります。

また、仕事中の急な保育所からの子供の発熱による早期迎えの要請があっても、親(義親)に代わってもらえます。

親世帯も、孫と一緒に暮らせることが楽しみになるでしょう。

金銭の分担があれば経済的のメリットがあります。

子供達にとっても祖父母との交流は教育上良い面があり、子供達の健やかな成長につなげていくことも可能になるでしょう。

このようなメリットを享受しながら、月並みですが互いに感謝し合うことが、同居成功のコツであると考えられます。

定期的に息抜きをすることもお勧めです。

夫婦で旅行に出かけたり、盆・正月には帰省をすることも良いでしょう。

最後に、トラブルなどでもめた時には、実子である夫又は妻が間に立つことも重要なポイントになることをお伝えしておきます。

3. 3LDKよりも広ければマンションでも同居は可能?

では、3LDKよりも広い場合にはマンションで同居をすることは可能なのでしょうか。

結論から言って、4LDK以上なら可能だと考えられます。

親(義両親)の部屋+3部屋(夫婦寝室と子供部屋2つ)の部屋割りができるからです。

また、専有面積100㎡以上ある物件なら、リフォーム・リノベーションで必要な部屋数を設置することも可能だと考えられます。

この場合は、玄関は1つだけですので「一部共用型」になります。

150㎡くらいで5部屋取れて、格寝室に専用のお風呂・トイレが設置できると理想的です。

しかし、現実にはそのような物件は非常に少ないですし、価格も高額になります。

マンションにも「完全分離型」の2世帯住宅のタイプがあります。

これは、隣り合った住戸の内部に扉を設け、玄関から出なく住戸内部で行き来できるように設計したマンションです。

片側は3LDK、もう一方は1LDKになっていたりします。

このタイプのマンションであれば2世帯同居も可能でしょう。

但し、特殊な間取りですので、新築も中古も物件数は非常に少ないです。

隣り合った2住戸を購入し、所有者が壁を抜いて「完全分離型」の2世帯住宅にするには、マンションの管理組合の許可が必要になります。

そして、この方法は、マンションの強度の問題に関わりますので、まず許可はおりません。

稀に、所有者が無許可でこの2世帯住宅化工事をした物件が市場に出てくるケースがあります。

こちらは、管理組合から訴訟を起こされたり、回復工事を請求されたりしますので購入は控えておきましょう。

4. 3LDKの同居は難しい理由と同居のコツまとめ

3LDKのマンションで親(義両親)と同居は、難しい7つ理由をお伝えしました。

①マンションは増築できない

②マンションは平面(ワンフロア)

③部屋割りが難しい

④寝室以外は全て共用

⑤お金のトラブル

⑥親(義両親)の過干渉

⑦生活リズムの違い

の7つでした。

このハードルを超えて同居を成功させるコツは、互いの違いを理解しあった上で、細かなルールを決めて共同生活を楽しむこと、互いに感謝し合うことポイントになることもお伝えしました。

そして、3LDKより広い4LDK以上の物件や、100㎡以上の物件をリフォーム・リノベーションする方法もご提案しました。

アイデアと思いやりの気持ち次第で、同居生活はより良いものへと変えていくことが可能になります。

ぜひともこちらの記事を参考にして、トラブルなく快適な親(義両親)との同居生活をしていきましょう。