3LDKで必要となる電気容量は、どのくらいなのでしょうか?
快適な生活を送るためには、当然ですが、生活するのに必要な十分な電気容量が必要です。
もし、あなたが電力会社と契約をしている電気容量が足りない場合は、すぐにブレーカーが落ちたりして、日常生活に支障をきたしてしまうことになります。
しかし逆に、電気容量が十分過ぎても、それは無駄に電気料金を高く支払うことになってしまうので問題ですね。
また、引っ越しの後、一度契約をしてしまうと、なかなか電気容量の見直しや変更のようなことは、あまりしないですよね。
そもそも、電気容量の契約を途中で見直す、契約変更をするというような発想自体がないのではないでしょうか。
「そもそも、電気容量とは?」
「また、その計算方法は?3LDKで生活するために必要な電気容量はどのくらいなのか?」
「契約を変更したい場合は、どうすればいいのか?」
こちらの記事では、上記のような疑問を解決していきます。
1. 電気容量の見方
電気の流れる量を表わす単位を、アンペア(A)と言います。
ご自宅で、どれくらいの電気が必要なのか、を確認するために必要な単位となります。
・電気容量の計算方法
これは、ご自宅にある家電製品の消費電力をもとに計算することが可能です。
各電化製品の消費電力(W)から計算をします。
計算式:「消費電力(W)数」 ÷ 「電圧(V)数」 = 「電気容量(A)数」です。
例えば、消費電力2000Wの電子レンジがあります。
こちらの電気容量を計算してみましょう。
日本の電圧=100Vなので、計算式:2000÷100=20A となり、 よってこちらの電子レンジの電気容量は、20A(アンペア)ということになります。
またどちらかというと、冷房系の家電製品より、冬に使う暖房系の家電製品の方が、必要となる電気容量が増える傾向にあります。
計算するときには、夏の冷房系の家電製品ではなく、冬の暖房系の家電製品で計算をしましょう。
また、ポイントは、「同時に使われている」電気=契約するべき、必要となる電気容量、ということです。
それぞれの家電製品を、使う時間をバラバラとずらして使うのであれば、一度にたくさんの電気を流してもらう必要はありません。
2. 3LDKに必要な電気容量は何アンペアなのか?
それでは、実際に3LDKのお部屋で生活をする上で、必要となる電気容量はどのくらいなのでしょうか?
まず言えるとすれば、それは、「部屋の広さや部屋数には直接依存しない」ということです。
つまりは、「実際に使用される電気の量がどのくらいなのか?」によって、必要な電気容量というものが決まってくるのです。
3LDKだろうが、4LDKであろうが、例えば一人住まいで、ほとんど家電製品を使わない人なのであれば、1ルームに住んでいる人と比べても、あまり必要となる電気容量に差は出ないのではないでしょうか。
(細かいことを言えば、当然、1ルームよりも3LDKのほうが最初に契約される電気の基本料金が高いということはあるでしょうが。)
3LDKということにこだわるのではなく、ここでは、実際にお持ちの家電製品が何なのか、また、それらの家電製品の消費電力がどのくらいなのか、を見ていきましょう。
・電気とガスを利用する場合の電気容量
ガスを使用される場合は、基本的には家電に必要な電気容量(アンペア)数を考えればOKです。
まず、日常生活の中で使われる家電に必要なアンペア数をまとめてみます。
- ノートパソコン100W 1A
- テレビ100W 1A
- 電子レンジ1300W 13A
- 照明 白熱電球300W 3A
- 炊飯器500W 5A
- 冷蔵庫400W 4A
- 掃除機1000W 10A
- 洗濯機500W 5A
- エアコン700W 7A
もちろん、どのメーカーのどの製品かによって必要な電気容量は変わってくるので、あくまでご参考まで、一例ということでご覧ください。
同時に使いそうな家電製品のアンペア数を足し算してみましょう。
最大使用量のケースで考えてみてください。
つまりそれが、必要な用意すべき電気容量(A:アンペア)数ということになります。
・IHクッキングヒーターを使用する場合
ガスを使用されるケースと違う点は、通常の家電で必要な電気容量に加えて、IHクッキングヒーターで必要となる電気容量を、追加して考えなければならないところです。
以下、IHクッキングヒーターで必要となる電気容量をまとめました。
ただしこちらも、製品によって違いがあると思いますので、あくまでご参考まで、一例ということでご覧ください。
3つ口のヒーターとグリルの例です。
3つ口のうち、1つ口の小さめのヒーターは、最大火力=1500W、15Aです。
大きめの2つ口のヒーターは、最大火力=3000W、30Aとなります。
グリルの強の場合の電気容量は、1350W、13.5Aです。
先ほどの、主な電化製品の電気容量と、これらIHクッキングヒーターの電気容量を合わせて考えなければなりません。
例えば、IHクッキングヒーターの大きめと、小さめの2つのヒーターを同時に使用するのであれば、最大火力として、15+30=45Aが必要な電気容量となり、そこにさらに電球や他の電化製品のための電気容量を足して考えてみましょう。
3. アンペア数と電気料金の関係
それでは、実際に契約している電気容量(アンペア)によって、どのくらい電気料金は変わるものなのでしょうか?
実際にいくつか、アンペア数によって基本料金の設定を行っている電力供給会社の情報をピックアップして比較してみました。
- TT電力 10A: 280.80円、15A: 421.20円、20A:561.60円、 30A:824.40円、 40A: 1123.20円、50A:1404.00円、 60A:1684.80円
- CC電力 10A: 280.80円、15A: 421.20円、20A:561.60円、 30A:842.40円、 40A:1123.20円、 50A:1404.00円、 60A:1684.80円
- HH電力 10A:334.80円、 15A:502.20円、 20A:669.60円、 30A:1004.40円、 40A:1339.20円、 50A:1674.00円、 60A:2008.80円
どこの電力会社も同じなのは、電気容量(アンペア)が上がれば上がるほど、料金が上がっていくということですね。
4. 現在、契約している電気容量(アンペア)の変更方法は?
実際に契約している電気容量(アンペア)を変更する場合には、まず契約している電力会社に問い合わせることが必要です。
問い合わせ自体は、特に問題なく対応してもらえるのではないでしょうか。
多くの電力会社では、基本的に無料でアンペアブレーカーを交換してもらえると思います。
ただし、数ヶ月おき等々の変更は難しくなっています。
基本的に、契約変更をしたら1年間はその契約で生活をしなければならないのです。
契約変更は、慎重に考えて行いましょう。
・アンペアの変更:電気料金の節約術
まず、電気容量(アンペア)の見直しを行い、基本料金を下げる方法があります。
先ほど説明したアンペアの計算方法で、現在必要な電気容量を改めて計算をしてみましょう。
もし、契約しているアンペア数を下げることができるのであれば、基本料金を下げられることになります。
他の節約術として、基本料金よりも、使用する電気の量によって変わる従量料金にフォーカスする方法があります。
最近は、電力の自由化に伴い、いろいろな企業が電力を提供できるようになりました。
電力会社の料金プランなどを比較して、従量料金の安い電力供給会社を探してみましょう。
これらはとても小さいことのようですが、日々の生活の中でかかってくる電気料金は、生活の中の固定費です。
固定費は意識して節約することができれば、必ず家計の改善に役立ってくると言えます。
電気料金を下げることは、1月分で見るととても小さい節約に見えるかもしれません。
しかし、5年、10年と考えていけば、それなりの額となるものです。
ぜひ、電気容量の見直しによる節約を検討してみてはいかがでしょうか。
・アンペアの変更:電気容量を上げるには?
よくブレーカーが落ちて困る方は、ご契約されている電気容量が足りない、ということだと考えられます。
ご契約されている電気容量(アンペア数)を上げることを検討してみましょう。
必要な電気容量を計算するところまでは、節約するケースと同じ考え方です。
計算結果をもとに、契約するアンペア数を上げましょう。
ご契約されている電力会社へ連絡すれば対応してもらえます。
なお、これもまた節約の時と一緒なのですが、一度契約を変更したら、その後はコロコロと契約変更することはできませんので、気をつけてくださいね。
5. まとめ
3LDKに住むにあたって、必要となる電気容量(アンペア)はどのくらいなのか?
ご参考になりましたでしょうか。
最適なアンペア数で生活をし、かつ可能な範囲で節約を行うための大まかな流れについて、再度確認しておきましょう。
- 最初に必要な電力容量を計算する。
- 家電製品の必要な電気容量を算出するための計算式:「消費電力(W)数」 ÷ 「電圧(V)数」(日本の電圧=100V) = 「電気容量(A)数」を利用する。
- 夏の冷房系の家電製品ではなく、より電気容量を喰う冬の暖房系の家電製品の電気容量をもとに計算する。
- IHクッキングヒーターのお家は、家電製品の他、クッキングヒーターの電気容量も忘れずに加算する。
- これらを踏まえたうえで、現在のアンペア数がどのようになっているかを確認する。
- 電気容量(アンペア)が十分に足りている場合は、基本料金を下げられないか、契約変更を検討すれば節約が可能になる。
- 電気容量(アンペア)が足りない場合は、契約する電気容量(アンペア)を上げる契約変更をすれば、頻繁にブレーカーが落ちるというようなトラブルがなくなる。
以上のような点をお試しいただければ、最適な電気容量を見極めることができて、またそれによって、最適な電気容量のご契約をしていただけることと思います。
最適なアンペア数で生活をしていくことで、毎月の固定費を削減し家計の改善が可能になりますし、電化製品をストレスなく使うことにもつながります。
ぜひ一度、まずは電力容量の計算をしてみてはいかがでしょうか。




