子供が生まれて、このまま2LDKに住み続けられるのか、気になっている人は多いのではないでしょうか。
夫婦と子供2人のファミリー、4人家族では子供それぞれに個室を与えると、夫婦の寝室が足りなくなりますし、お子さんが男女だと子供同志を同じ寝室にすることに抵抗があるでしょう。
子供2人の4人家族が、2LDKに快適に暮らすための寝室の工夫、暮らし方、こどもの年齢によるプライベートスペースの考え方について考えてみましょう。
このページでわかること
1. 2LDKに4人家族で暮らす場合の寝室の使い方
新婚カップルに人気の、家族の変化に対応力が高い間取りが2LDKです。
リビング・ダイニング・キッチン(LDK)に2つの個室があるので、子供が2人いても大人部屋・子供部屋に振り分けることができますし、成長に応じた使い分けができる間取りだからです。
2LDKに4人家族で暮らすとき、子供の成長に応じた寝室の使い方にどんな変化がでるのかみていきましょう。
1-1. 夫婦と赤ちゃん・幼児の家族
- 個室1パパ、個室2ママと赤ちゃん・上の子(幼児)
- 個室1パパと上の子(幼児)、個室2ママと赤ちゃん
- 個室1仕事部屋と避難部屋、個室2家族全員
新婚のときには、2LDKの2つの個室を寝室と仕事部屋としていた場合でも、お子さんの誕生をきっかけに、乳児のときには夫婦の寝室を別にしていたというケースが多いのではないでしょうか。
夜泣きなどがひどい場合には、産休中・専業主婦の妻が中心に赤ちゃんのめんどうをみて、夫の翌日の仕事に支障が出ないようにするという作戦です。
2人目が生まれたときにも、同じように子供とママの寝室、パパはもう一つの部屋を寝室にしている家族は多いものです。
ママと赤ちゃん、パパと上の子と言う組み合わせも考えられますが、赤ちゃん返りなど寂しがるようなら、ママと一緒に眠れる日も作ってあげたいですね。
赤ちゃんの夜のお世話が落ち着いてきたら、家族で一緒に寝たいという方が多いのではないでしょうか。
1-2. 夫婦と幼児・小学生の家族
- 個室1仕事部屋や収納部屋、個室2家族全員
- 個室1上の子供(小学生)、個室2夫婦と下の子(幼児)
- 個室1子供部屋(幼児・小学生)、個室2夫婦
子供の性別に関係なく、家族全員が川の字で寝ているという場合も多いでしょう。
6帖以上の広さがあれば布団を3組以上敷く事ができます。
布団の間を詰めて家族が並んで寝るスタイルなら、もう1室がフリーになりますから、仕事部屋や収納部屋として使えます。
上の子が小学生になるとそろそろ一人で寝ることができるようになってきます。
そうなるともう1室で夫婦と幼児が寝る組み合わせです。
また、一緒に寝かしつけて、夫婦は別室というパターンも考えられるようになります。
子どもたちが2人で寝てくれるようになると、もう1室を夫婦の寝室にできます。
1-3. 夫婦と小学校高学年以上の子供が2人いる家族
- 個室1子供部屋(子供2人)、個室2夫婦
小学校高学年以上の子供が2人いる場合には、子供だけで寝たがるようになり、1室を子供部屋にし、1室を夫婦の寝室とするようになるでしょう。
子供2人が1室で寝てくれるなら、二段ベッドと机や収納、または、ロフトベッド2台を入れて使うのも良いでしょう。
個室を子供部屋と大人部屋にして住み分けることで、夫婦で落ち着いて夜を過ごせるようになってくるでしょう。
ただし、子供の体が大きくなってくるのでベッドの大きさが大人と変わらないサイズになってきます。
二段ベッドで面積を稼いで、子供部屋に机を並べておけるようにすると、勉強量が増えてくる高学年以降の学習体制にも対応しやすくなるでしょう。
1-4. 夫婦と小学校高学年以上で男女の子供がいる家族
- 個室1パパと男の子、個室2ママと女の子
- 個室1パーティションで区切って子供2人、個室2夫婦
小学校高学年になると、子供だけで同じ部屋に寝かせるわけに行かなくなってきます。
同性の兄弟、姉妹なら良いのですが、異性の場合には寝室を男部屋と女部屋に分ける方法もあります。
ダイニングテーブルで勉強するなら、デスクもいりません。
しかし、それぞれに個室感覚の寝室スペースを与えるとなると、1室をパーティションで区切ってそれぞれのプライバシーが守れるように配慮する必要がでてきます。
また、LDKが広い場合には、一部をパーティションで区切って男の子のベッドをおき、個室1を女の子の寝室、個室2を夫婦の寝室とする方法もあります。
2. 2LDKに4人家族で暮らすコツと部屋割りの方法
2LDKは、10帖程度以上のLDKと個室が2つあるので、カップルからファミリーまで暮らせる対応力が魅力の間取りです。
ただし、2人だけのときにはゆとりがあった部屋でも、子供の成長に連れて寝室の割り振りには工夫が必要です。
子供の学齢によって変化する心と体に合わせて、寝室の割り振りを変えていかなければなりません。
4人家族が2LDKで暮らすときの部屋割りの考え方をみていきましょう。
2-1. ゆっくり眠れること・家族の絆が深まること
赤ちゃんがいる間は、夜のミルクや夜泣きに悩まされることが多いですが、その期間は半年程度です。
産休や妊娠をきっかけに、ママが家で過ごすことが多くなっているなら、昼間、休息を取りながら夜のお世話をするケースが多いかと思います。
また、大人や上の子が風邪やインフルエンザなどになった場合を考えて、個室2つのどちらでも眠れるスペースを確保しておきたいものです。
生活リズムが落ち着いてきたら、家族みんなが同じ部屋で眠り、もう1室を仕事部屋と予備の寝室と考えて使うと家族のふれあいが密になり、絆が深まります。
家族が一緒に過ごす時間を多く取りつつ、ゆっくり眠りたいときや気まずいとき、ちょっと一人になりたいときにはもう1室余裕があると、気持ちにゆとりができます。
子供の成長に合わせて子供部屋を設けるスタイルに変化させていくと良いでしょう。
2-2. 夫婦のコミュニケーションが取れるように
赤ちゃんの世話が落ち着いてきたら、家族4人一緒の寝室にすることが多いと思いますが、大人の時間を楽しんだり、コミュニケーションをとったりしたい場合がでてきます。
家族みんなの寝室という形で1室が決まっていれば、子どもを寝かしつけてから、ゆっくりLDKでくつろいだりお酒を飲んだりして夫婦の会話を楽しむ時間が取れます。
子どもが小さいうちのママに、子育ての負担が集中しやすいものです。
子どもにかかりきりになって、パパが寂しい思いをして、家庭での居心地が悪くなってしまうことがあり、協力体制が取りにくくなります。
2人の時間を大切にできるように部屋の使い方が工夫できると、コミュニケーション不足が解消され、寝かしつけやお風呂など、パパとの協力体制が整いやすくなるでしょう。
心の中で「うちの旦那は〇〇してくれない」、「うちの奥さんは☓☓してくれない」と不満を募らせると爆発して夫婦仲が険悪になってしまいます。
コミュニケーションが取れていれば、お互いにお願い事をリクエストしたり、感謝を伝えたりできて家庭が居心地の良いものになります。
2-2. 子供の勉強部屋は必要か
子どもが小学校入学のタイミングで、勉強部屋として個室を与えるか悩む家庭が多いのではないでしょうか。
ランドセルと学習机を小学校入学の時に買うのが定番のようになっていましたが、最近では勉強をダイニングテーブルでするという流れが注目されるようになって来ました。
共働き家庭が増えていますし、親が声をかけて食事の準備をしている間や、食事が終わって片付けをしている間というふうに、生活リズムの中に学習時間を組み込みやすいメリットがあります。
宿題を教え、一緒にやるのも良いですが、適度に親がなにかしている横で、子どもが自分の力で取り組むというスタイルも学力を伸ばすのに向いており、成績優秀な子供の勉強方法としてメディアにも取り上げられています。
マンションや賃貸での2LDKは、個室部分が8帖より狭い間取りがほとんどです。
LDKが10帖以上あるなら、4人がけのダイニングテーブルを置いて食事前後の時間を一緒に過ごし、個室は寝る場所、荷物の収納、一人になりたいときの居場所と割り切れば、兄弟姉妹が2人で6帖を共有して子供部屋としても十分です。
2LDKで4人家族の場合、子供部屋を作ってあげたいから引っ越さなきゃダメかなと考える人もいますが、専有面積そのものが極端に狭くなければ間取りの長所を生かして、家族の密着度の高い暮らしがしやすくなります。
2-4. 年頃の男女の子供を同じ寝室にせずに済む方法
2人の子供が男女の場合、個室を1室ずつ男部屋、女部屋として使うか、1室をパーティションや2段ベッドなど家具で区切って個室化する方法があります。
個室をそれぞれ男部屋、女部屋にすると、夫婦の寝室が離れてしまい、少し寂しいかもしれません。
6帖以上の1室を中央で区切る方法には、部屋の中央に二段ベッドをおき、片側を壁にして使うことで100センチメートル×210センチメートル程度の床面積を共有しつつ1室を分割できます。
デスクを背中合わせに置く方法や、隣り合わせにデスクを互い違いに置いてパーティションを立てる方法では奥行きが確保しやすくなります。
部屋の中央をパーティションで分割して、壁に寄せてそれぞれロフトベッドを配置しても良いでしょう。
また、LDK部分が広く、対面キッチンの横方向に長い場合には、横長部分をパーティションで区切って個室化しやすいものです。
2LDKの個室は女の子部屋、大人部屋として使い、LDKを区切った部分を男の部屋として使う方法もあります。
ディアウォールなど、ツーバイフォーを突っ張るDIY方法を使うと、ネジ止め可能な柱を立ててられるので独立性が高められます。
3. 2LDKに4人家族はいつまで暮らせる?
新婚カップルが、2LDKの賃貸物件から新婚生活をスタートさせるというケースが多いかと思います。
子供が小さいうちは、目が行き届きやすく家族の距離が近い暮らしができる2LDKは、メリットが多いですね。
ただし、成長とともに体が大きくなって部屋が手狭に感じる、荷物が増える、年頃になって完全個室を希望するようになってくるといった場合に、2LDKの限界を感じることがあるかもしれません。
2LDKに4人家族がいつまで暮らせるのか可能性を探っていきましょう。
2-1. ふたりとも小学校に入ると個室がよいの?
小学校入学で個室の子供部屋を用意したほうが良いのか考えるパパやママは多いのではないでしょうか。
2LDKでは、個室が2つですから2人の子供にそれぞれ個室を与えるとなれば部屋が足りません。
ちょうどよい戸建て物件があれば、3LDKや4LDKに引っ越して小学校入学後の転校が避けられるようにしたいという考えもあり、悩ましいところです。
部屋の広さはなんとかなっても、小学校の途中での転校を避けたい、動物を自由に飼いたい、ピアノなどの習い事の練習が不便など、いろいろな理由がでてき始めるのもこの頃です。
ただし、必ず個室が必要かと言えばそうでもなく、LDKで勉強して4人家族みんなで寝る、兄弟姉妹が同じ部屋を使うなど工夫次第では、体もそれほど大きくないので、まだ2LDKでも十分に暮らしていけます。
2-2. 上の子が中学校にはいると個室が必要?
勉強時間が長くなり、第二次性徴がはっきりし始める中学生になると個室を欲しがることが多いかもしれません。
親と一緒の部屋に寝るのも抵抗を感じるようになってきますし、一人で過ごしたい時間も増えてきます。
しかし、中学校進学後、早ければ高校進学で親元を離れてしまうケースもあり、早ければ3年で実家をでてしまうかもしれません。
せっかく広い家に引っ越しても長く一緒に住めませんし、進学先や進路の選択によってどうなるかわかりません。
また、この時期になると、いよいよ教育費にお金がどんどんかかるようになってきます。
広い家に引っ越すとなれば家賃が高くなる、郊外なら交通費や時間のロスが気になるというデメリットがでてきます。
都心にすみ続けるならできるだけ2LDKに長く住んだほうが良いケースもあるでしょう。
家族の距離感が近い暮らしができるので、自然とお互いに関心を持って暮らせます。
衝突することもありますが、信頼や絆が深まることをメリットと感じられるなら、2LDKをDIYなどで工夫しながらすみ続けるのは悪くないと思えるのではないでしょうか。
2-3. 男女は何歳で意識したほうが良い?
家族で一緒に寝ている間は、男女別に子どもに個室を与えるか気にせず過ごしているものです。
子どもがふたりとも小学校の4年生以上になることになると第二次性徴が気になってきます。
早い女子は生理がきて胸の膨らみが気になるようになって身長も大人並みに近づいてきます。
男女の兄妹、姉弟では、2人で1室を使わせることに親も抵抗を感じるようになってくるでしょう。
プライバシーを確保するには、DIYレベルでパーティションを立てることができれば、かなり独立性の高い空間を作ることが可能です。
ベッドを置いたプライベートスペースということであれば、100センチメートル×210センチメートル程度でシングルベッドが置けます。
8帖の部屋はだいたい360センチメートル×360センチメートルが目安になります。
ベッドと机、ベッドと収納を並べて両端によせて置いて中央にパーティションを立てる方法なら、独立性が確保できますし、子供が家をでていく時にもとに戻して3人家族、夫婦2人家族になったときにも対応していけます。
早いうちに2LDKを間仕切りで工夫するか、引っ越すかして独立性の高いベッドスペースを用意してあげたほうが良いでしょう。
ただし、2LDKでも部屋の配置や広さによっては、しっかり独立性を高めることができるので、住宅事情によっては2LDKのまま暮らせないか検討することも可能なのです。
2-4. 2LDKに4人家族でくらせる限界を感じるとき
2LDKは応用範囲の広い間取りですが、4人家族では手狭さを感じても仕方ないかもしれません。
ただし、家族ごとの住宅事情や価値観によって、早めに住み替えしたほうが良い場合と、2LDKに長く住めるケースがあります。
4人家族の2LDK暮らしに迷ったらチェックしたい項目をまとめてみましょう。
・2LDK暮らしで感じるデメリット
- 子供の体格が大人サイズになってきて狭すぎる
- 衣類など生活用品があふれて収拾がつかない
- 子供が男と女なので気を使う場面が増えてきた
- 夫婦の時間を楽しむゆとりがない、一人になれる場所がトイレだけ
⇒荷物や家具を整理しての動線を確保や、間仕切りの工夫で乗り切れない?
⇒広い間取りの物件に引っ越すタイミング、経済状況は整えられる?
・2LDK暮らしに良さを感じるとき
- 家族が一緒に過ごす時間が自然に増える
- 家が狭いことが、むしろ相手に向き合うことにつながる
- 不便を工夫で乗り切ることが家族の絆を深める
- 工夫で応用が利く間取りなので住み続けやすい
⇒家族の関わりが深い暮らしが気に入っているなら2LDKでハッピーに過ごせる
⇒個室を確保しても会話が減って、経済的にムリをしたことでギスギスするなら2LDKがいい
⇒住宅費を抑えて無理なくお金がためられる、都心部に住み続けやすい
4. 4人家族で2LDKマンションに暮らす場合の寝室の工夫とコツ
- 子供が小さいうちは家族4人で同じ寝室、残りの個室を予備的に使う
- 子供が小学生くらいになったら子供部屋と大人部屋にわける
- 子供が男女ならプライベートが保てる独立性をパーティションなどで確保する
4人家族で2LDKに暮らすのは手狭な感じもしますが、家族の価値観や住宅事情によっては2LDKがおすすめだという場合もあります。
寝室の割り振りによって暮らしやすさ、睡眠の質が左右されますから、それぞれの家族の個性によって検討してみると良いですね。




